閑話②
マルージュ・リクドウ~
鬼神マルージュと一緒に時を過ごすリクドウ。
シャティロン奪還戦では、鬼神と共に観戦するだけだった・・・
「留守番も暇だなぁ」
「当面は話し相手になってくれよ」
シャティロン奪還のため、つかさ達がブレストを出発した。
つかさを先頭に、トモン、メリアス、プチが隊を連れている。
「つかさの従魔達が進化して強くなったら、もしかしておれいらない?」
リクドウが街で待機する従魔達と、隊の先頭を進む魔獣達を見て、自信無さそうにマルージュに聞いた。
「おまえが捨てられたらおれがあいつを斬ってやるよ」
マルージュの険しい表情を見て、少しつかさに同情した。
つかさと何かが高速ですれ違った後、その物体はビテスの魔法によって爆発した。
あれが何だったか、2人とも理解できないが、ブレストの外に人族がいるのを発見した。
「なんかこそこそしてるな」
「人族だな。人族領の東の方に、あんなやつらが何人かいるぞ。」
つかさと東までは行ったことがなく、早くまた旅がしたいとリクドウは思う。
人族の方に向き直ると、つかさの召喚獣と話していた。
シュバルとマチカから漂うオーラに、こそこそ人族の1人が怯えている。
サージュ達がブレストに戻ると、人族達もシャティロンより南にある、トゥーロンへ向かって移動を開始した。
その間につかさ達はシャティロンの前まで着いている。
アステリオが龍族の三銃士の1人と合流して、イルコスが鬼族の姫と共に戦うことになった。
アステリオは人族の代表と戦って、三銃士が他大勢を相手している。
「やっぱり龍種は大勢相手に向いてるな」
「個人相手でも強いわい」
マルージュがこちらを見たが、おれではない。
リクドウとは反対の隣に龍神が立っていた。
少し嫌そうな顔をするマルージュに対して、
「たまにはいいじゃろがい」
と厚かましくその場に座った。
「こんなところに客なんて珍しいの。言うても自分の神器じゃけど」
マルージュは小さく「うるせぇ」と吐き捨てた。
アステリオと人族の代表は最初は互角にも見えたが、余力を残してアステリオが勝利した。
「おまえのとこの龍は仕事が少なかったな」
マルージュはここぞとばかりに、龍神ドーベンを煽った。
「ふん。一騎討ちができるように、雑魚をさばいとったんが分からんのか。所詮一つ目巨人の小さい版じゃな」
鬼神と龍神で揉めているのを他所に、鬼族の姫を見ていると、なにやら大技を放っている。
細く長い植物がたくさん生えて、きれいな花を咲かせた後、人族は逃げるが鬼の姫は倒れてしまった。
「あ~あぁ。つかさのあいつがおらんと終わっとったのお」
「しっかり役目を果たしたから、問題ないわい」
リクドウは、神達の小競り合いを無視して、つかさの動向を見る。
つかさは人族の拠点を発見して、3人の英雄と戦い始めた。
「鬼神の神器が無くても、龍神の神器を活用すれば問題なさそうじゃのぉ」
「リクドウがおれば、この戦い既に終わっとるわ」
マルージュはリクドウの肩に腕を回して、自慢気に答えたが、リクドウに手を払いのけられる。
「ぷぷぅ。我が子にそんな態度を取られるとはな」
「ふん!人族に神器の交換を頼まれておきながら、大層な自信だな」
リクドウが無視してつかさを見続けていると急展開を見せた。
英雄3人がつかさ側について共闘を始める。
そうなるとすぐに決着がつき、人族は自分達の領地に戻った。
「つかさ達の圧勝だな」
「無策じゃ人族に勝ち目はないじゃろうな」
戦いが終わり、つかさが鬼族の姫を助けた後、残った人族を転生前の家族だと伝えた。
「リクドウの復帰はまだ先だな」
マルージュは嬉しそうに満面の笑顔を見せてきた。




