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異世界と12の召喚獣  作者: ドンサン
人魔大戦

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ホームの奪還①

おれはモンシューに乗って空からシャティロンを目指して、アステリオとイルコスとアカリが陸路で向かっている。


オルレアンを出発して早々に例の謎鳥とすれ違ったが、それは現世で見たことある物だった。


(ビテス、おれのいる方角に魔法を撃て)


おれはすぐにビテスに指示をした。

ブレストからかなり距離があるが、魔法が発動する頃にはあれが射程圏内に入るはずだった。


(当たっても文句は言うなよ)


ビテスからの返事を理解するのに少し時間がかかった。

後ろから魔法が飛んできたのだ。

モンシューが避けてくれたが、普通にシャティロンの上空を越えていくほどの魔法がおれ達を通りすぎた。

かなりの範囲もあって、迎撃はできているはずだ。

さすがにあれを見たら次の空撃はないと考えたい。


シャティロンを目前にしたところで、一頭の赤いドラゴンと人間達が戦っている。


「もしかしていちきか?」


「つかさくん。たまには私も見せ場をもらいますよ」


龍族の三銃士であるいちきが来てくれていた。


(アステリオ、いちきのサポートを頼んだ。イルコスはアカリとついてきてくれ)


アステリオとイルコスに、それぞれスーリの分体をつけて、別の人が集まってる場所に向かった。


上からだとよく見えるが、見つかりやすいのもある。

まだ戦闘準備をしていた集団に見つかってしまった。

地上から魔法や矢が飛んでくるが、モンシューは羽を広げ風を起こし、しっかり対応していく。

注意が上に向いてる隙に、地上にいるイルコスとアカリが派手に攻撃を仕掛けた。


「ハッハー!集団を相手に戦うなんて滅多にないからね。龍族には遅れをとらないよ!」


アカリは刀をピンクに輝かせ、多くの人間を切り伏せていく。

一見なにもしてないように見えるイルコスだが、アカリが使う刀のスキルを援護するように魔法をかけたり、幻覚魔法でサポートしているのが上からだとよく分かる。

2人が対集団戦に特化しているから、おれがいなくても大丈夫そうだ。

ここは任せて、モンシューと城に向かった。


城は崩れたまま。庭に簡易テントが設営してある。

一旦通りすぎて物陰に隠れるように着陸した。

モンシューはペンギンの姿になって一緒に行動する。スーリを肩に乗せて、ジェミニはおれの少し前を飛んで移動を開始した。


瓦礫に隠れながら庭のテントへ行くと、数人の人影が見える。


「魔属領内に拠点があると制圧しやすいな」


「魔王亡き今が好機。この領土を人族のものにしようぞ」


少し聞こえる人族の会話。

魔王を暗殺して、一方的にこの土地を我が物にするつもりだろう。

腹立たしい。


おれは本を開いて2枚のカードを取り出した。

両手にそれぞれカードを持ち、体の前に伸ばした。


「行くぞ。 リベレ」


2枚のカードが魔法になってテントを激しく燃やした。

1枚のカードはビテスの炎魔法、もう1枚はバインフーの風魔法。

風が炎を強くして、奇襲攻撃は成功した。


激しく燃えるテントの中から出てくる人族の中に、英雄と呼ばれている3人もいた。

少し動揺をしたが、すぐに落ち着きテントにゆっくり近づく。


ジェミニは基本話さないが、たまに念話でやりとりをする。

そして少し前に確認したことがジェミニにできることだ。


基本的にはその優れた視力と機動力から偵察をしてくれるらしいが、おれに高速移動と複眼能力を付与魔法としてかけてくれるらしい。



奇襲攻撃を仕掛けた犯人を人族達が気づき始めた。

水魔法で消火活動をするものや、怪我人を治療するもの、おれに武器を向けてくるもの。

様々な人族がいる中、英雄の1人が口を開いた。


「魔族の子ども、質問に答えろ。前会った時の名前、どこで聞いた」


英雄の青年はおれに銃を向けながら聞いてきた。

おれは人族として今までやってきたが、角が生えてしまったせいで、魔族の子どもとして見られるようになったことが少し気になった。


「今は人族の赤ちゃんとしてこの世界の住人だが、あれは転生前の名前だ。雅斗おまえにおれが撃てるか?」


少し挑発まじりに返すと、向こうからも返事がきた。

だが、それはおれの選択肢にはない回答だった。


パンパン!という乾いた発砲音だった。


「角を生やして人族を名乗るなんて、よくもそんな堂々と嘘をつけたな!」


激昂してさらに発砲してきた。

幸い、ジェミニの支援魔法のおかげで当たらずに済んでいる。

そしてこの距離がまだある間に、魔神の神器に魔力を流したりして戦闘に備える。


「正直、おれはおまえのことなんか1ミリも覚えてない。  だけどよ、朔斗だけがなんでか覚えてるみたいで。おまえのことの時だけ、母さんとおれを強く否定してきた。今までずっと…」


青年の発言に疑問があった。


「雅斗も桃花も覚えてないのか?なぜ朔斗だけ覚えてたんだ?」


「そんなのおれが知るか!朔斗と本物を探すためにこの世界に転移してきたんだ。魔族は殲滅する」


激しく怒る雅斗と後ろで不安そうに見るもう2人の英雄。

他の人族達とも戦うため、おれは龍神の神器で分身を作り出し、ジェミニの付与魔法をそっちにお願いした。

おれ本体は獣神の神器でモンシューと融合する。

赤ちゃんボディの背中から鳥の羽が生えて、足の爪が鳥のように鋭くなった。


遠距離を分身に任せて、おれが接近戦で暴れる準備ができた。

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