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異世界と12の召喚獣  作者: ドンサン
家族

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決戦に向けて

人魔対戦が間もなくに迫っていた。

四天王とブレストの領主、そしておれがテーブルを囲んで席に座っている。

現状おれが魔王代理としてこの席に参加している。


「いつもこんな感じで集まってたの?」


おれが全体に聞くとメリアスが答えた。


「ブレストは基本不参加だから、パトラと5人で軽く話はしてたよ。アイラとトラリアは街を守る後衛部隊で、残り3人の部隊が前線で戦う感じ」


「だが、パトラがいないとなると状況が変わる。今回からは殺し合いになるだろう」


プチはどこか寂しげだった。


パンッ!!

「ま、とりあえず今回の目的はシャティロンの奪還だろ?どうせこの大戦期間中にここまでは来ないからな」


アイラが手を叩いて口を開いた。

確かに祠からここまでの距離は車とかない限りたどり着けない。

ただ問題は、祠スタートじゃなくてシャティロンスタートだった場合と、サージュが見たっていう謎の鳥。

おれも召喚獣達の進化を整理して、戦闘に向けて準備をする必要がある。


「とりあえずメリアスとプチとおれで、シャティロンの奪還に向かおう。おれは召喚獣達を率いて先行するから、後ろからプチの近接、その後ろにメリアスの遠距離部隊でお願い。残りはもしものために、ブレストの守りをお願い」


おれがみんなに指示をして席を立とうとしたら、トモンが口を開いた。


「はぁ、おれも行くよ。めんどくさいけど…はぁ」


トモンの魔法は一度だけ見たことがあるが、たしか重力を操るものだったはず。

ただ、この性格が少し心配だ。

頼りになるのかならないのか。


一旦解散して、おれは12匹の仲間を集めた。

スーリは2足で立っており、アステリオはミノタウロスになっている。

バインフーは女の子に、ラパンはおしゃれになっている。

ビテスは龍人、クテクは鱗を纏った女性。

シュバルは麒麟のように凛々しく、イルコスは悪魔のような威圧感がある。

サージュは女の子で、モンシューは大鷲のように立派な姿をしている。

マチカとリックは獣人になっていた。


集めてみると、半分ぐらいが人になっていた。


「もうすぐある人魔大戦では、おれ達を先頭にシャティロン奪還を目指す。スーリの分体、アステリオ、イルコス、モンシューで行く。サージュが見たっていう鳥みたいなものが気になる。残りの者達はラパンの指揮でブレストの防衛を頼む」


「つかさ様。パトラ様亡き後、必ず生きて帰れる保証はありません。もう少し我々を連れていってはくださいませんか?」


ラパンが言うことももっともで否定するつもりはない。ただ、


「大丈夫。もししんどくなったら、応援を召喚すればいい。それに今回は別で助っ人を呼ぼうと思ってる」


「あの黒虎じゃないでしょうね」


バインフーが突っかかるように言うが、今回は太牙くんではない。


「違うから安心して太牙くんと留守を頼むよ」


それはそれで不服そうに鼻を鳴らした。


「ほじゃあ誰に頼むんや」


「他種族だよ」


ビテスの質問に、待ってましたと言わんばかりの即答で返した。


「ビテスは龍族にお願いしてきてくれるか?誰か連れていっても構わないが、大戦までには戻るように。それと、全員に伝える。スーリの分体を連れておくのと、必ず1人で行動しないように。油断するなよ!」


おれはジェミニとスーリの分体、アステリオ、イルコス、モンシューを連れて鬼の村オルレアンへ向かった。



大鷲になったモンシューに乗って行くと一瞬で着いた。到着してアステリオとイルコスを呼ぶ。

門番の案内でペッシュのところに来た。


「早いおかえりだな。刀か?あいにく神の行いをおれがどうかしてやれることはないぞ」


「いや、今回来たのはアカリを次の人魔大戦で魔族側として出してはくれないか?」


アカリはおれより断然強い。

四天王相手でもアカリの方が強いと思えるほどだ。

ここと龍族から助っ人をかりられば100人力だ。


「娘を出してまで、我ら鬼族になんの得がある」


頭のペッシュは威圧しながら聞いてきたが、おれも魔王候補。こんなことでは屈しない。


「これを、アカリとおれ達が戻ったら一緒に開けよう。そのための宴会準備を頼む」


おれは大きな樽を2つ本から出した。

この中にはビールが入っている。


「分かった。ただし条件だ。もしアカリが戻ってこなかったら、2度と鬼族に関わるな」


交渉は成立。

アカリがいないこの状況で決めていいのかは一旦置いといて、強力な助っ人を獲得した。

もちろんこの夜も宴会が開かれたが、カードに戻した樽をペッシュから守るのに必死だった。


翌日スーリ伝えに龍族からも助っ人を借りれることになったとビテスから連絡が入った。


そして決戦の日。

3日間の人魔大戦(シャティロン奪還戦)がいよいよ始まる。

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