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異世界と12の召喚獣  作者: ドンサン
新事業の準備

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準備が整った

オルレアンに帰還した次の日。

鬼頭のトレーニングは朝から始まる。

今日から龍族のたぎつも参加することになった。


ペッシュがたぎつ専用の刀を準備するらしく、それまでの素振り用で大剣を渡してあげた。

この大剣はネフルと世直し中に拝借したものであり、一応神器だ。

所持者が存在しない場合は、誰でも触れることができるらしい。


素振りが終わり、朝食。

日中のトレーニングも無事終わり、昼食。

午後の模擬戦を終えて、夕食。

宴でたくさん盛り上がって、就寝。


そんな日常が何日か続いた頃、ようやくその日が来た。


「つかさ、待たせたな。」


パトラがシュバルに乗って迎えに来た。


(自分の馬使えよ)


「建物を用意した。アイラとサージュが中の準備をしてくれている。帰るぞ」


パトラはシュバルから降りることなく、ペッシュにお礼だけ伝えて出発しようとした。

パトラとペッシュにスーリの分身を預けて、シュバルを取られたおれは、バインフーに乗って他の召喚獣は送還した。


「つかさ、何かあったらスーリさんで連絡してくれ。」


エルメスさんや鬼族に見送られて、おれ達はオルレアンを出発した。


魔王城のあるシャティロンまで、休まず一気に駆け抜ける。

到着してシュバルとバインフーが、疲労を見せながら全身で呼吸をしている。

太牙くんは姿が消えている。

まあ放っておいてもそのうち戻ってくるだろう。

一応、ネフルからたくさん食べさせられた、思い出の疲労回復団子をマチカの首にかけて、リックと一緒に捜索をお願いした。



城に着いた時にはもう暗くなっていたから、ミルクをのんで今日は寝る。

翌日準備してもらった建物を見に行くことにした。



今朝のトレーニングは訓練場に行かずに、魔王の部屋で筋トレをした。

あそこに行くと、ほぼ確定でデカブツがくるからだ。


無事静かにトレーニングを終え、おれは現場に向かった。

現場には小屋が建っていた。

お店というには少し小さい気がする。


「早速入ってみましょうか。」


外で待っていた、パトラとサージュと一緒に中に入った。

最初はこのメンバーすら入らないと思っていたが、扉を開けると中は想像よりも広かった。

中にはアイラもいた。


「よお、道具一式は準備してやったぞ」


ありがとうございます!!


小屋の中には頼んでおいた機械達が揃っている。

オーブン、ミキサー、発酵機、冷蔵冷凍庫。

これだけあればパンが作れる。


おれは一通り機械の使い方を説明してもらって、試運転をしてみた。


基本的には起動するときに魔力を流す魔道具らしい。

停止させるときは、逆に魔力を抜いてあげるといいらしい。

それがかなり難しい。というか今のおれではできない。

魔族にはドレインという技でできるらしいけど、人族には無属性適正を持つ一部の者にしか使えない、レア魔法らしい。


なので当面の間はサージュにやってもらう。


「2しゅうかんご、たべてもらうからまたきてほしい」


そう伝えると、パトラとアイラは建物を出た。

おれは熊の商人エルメスに頼んであるものがある。

スーリ伝えでシャティロンの建物がある場所を説明して、商品を送ってもらった。


明日ぐらいに届くそうなので、小麦を製粉したり、塩を取りに行ったりした。

サージュはシャティロンにいる時が召喚状態で、送還するとブレストに行くらしいから、実際に塩を取りに行ったのはサージュである。


翌日、おれの小屋と同じぐらいの大きさの袋が空から降ってきた。

袋を追うように人も降ってくる。


「やっぴーー!」


龍人のたぎつだった。


「エルメスに頼んだら配達にくるからね~! 神器のお礼で代金は不要だってよ!」


龍が配達に来るのか。すごい世界観だし、トラブル少なそうで安心だ。

それよりたぎつはあの感じで飛べるんだな。


「またよろしくね」


「ばいび~!」


たぎつは高く飛んで帰っていった。

エルメスは仕事が早いし頼りになる。

今後の付き合いにも高い満足感が期待できる。


おれは袋の中を確認した。

頼んだのは干ぶどう。

密閉容器にこの干ぶどうと水を入れて1週間ほど放置する。

天然の酵母菌を作ってパンにする。

余った干ぶどうはカード化して本に収めておく。


後は数日の試作で調整をして約束の2週間が経った。

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