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ただ、それでもメガヒューマノイドの脚です。高速で走る軽自動車とほぼ同じスピードて走ってました。
軽自動車の前に突き当たりが見えてきました。T字路です。信号は赤。bはそれを見て、
「お、おい、赤だぞ、信号が!」
aは叫びます。
「わかってるってーっ!
くっそー! こうなったらイチかバチか!」
軽自動車は減速する様子がありません。慌てるb。
「おい、バカ! 信号無視する気かよーっ!?」
それに噛み付くように応えるa。
「じゃ、どうしろって言うんだよ!?」
が、軽自動車がT字路に差しかかる寸前に信号は青に。ほっとする3人。
「た、助かったーっ!・・・」
軽自動車はスピードを落とすことなく右折。車内にかかる強烈なG。悲鳴をあげる3人。
「うわーっ!」
テールがガードレールに接触する寸前に。が、軽自動車はぎりぎりで曲がることができました。3人はほっとため息。
「ふーっ!」
続けて日向隊員が大きくT字路を右折。歩行者というより、バイクといった感じで右折です。が、その瞬間日向隊員は両ひざにグギッという違和感を感じました。
「へっ?」
日向隊員の脚は踏ん張ることができず、体勢を崩してしまいました。
「うわーっ!」
日向退院の身体は遠心力に負け、大きく横に飛びました。眼の前にはガードレールと反射板が。この反射板、大きさは縦50cm×横1mくらい。大きな矢印が描かれており、胸くらいの高さに設置されてます
覚悟する日向隊員。
「くっ!」
日向隊員の身体は、胸からガードレールに激しく激突。ガシャーン! この反射板は2本の柱で立ってましたが、根本の部分が30度くらい曲がってしまいました。
前を走る軽自動車。バックルームミラーを見る運転席のa。
「けっ! あいつ、反射板に激突しやがった!」
bは爆笑。
「けけけ、ザッマァーっ!」
一方日向隊員ですが、反射板を両手で抱いたまま、気を失ってました。が、
「おい、大丈夫か!?」
その声ではっと目を覚ましました。振り返るとそこに1台のクルマが停まっており、助手席の窓が開いていて、運転席に座ってる男性がこちらを見てます。
日向隊員は焦ります。
「だ、大丈夫ですよ、あははは・・・」
男性はシートベルトをはずしながら、
「そんなことないだろ。思いっきりぶつかったじゃないか!? 病院に連れてってやるから、乗れよ!」
まずい、そんなところ連れて行かれたら、私がメガヒューマノイドだとバレちゃう・・・ 日向隊員はさらに焦ります。
が、ここでけたたましいクラクションが。このクルマの真後ろに1台の大型トラックが。男性のクルマが停まったせいで、トラックの行く手がふさがれてしまったのです。今度は男性が焦ります。
「ちっ!・・・」
男性は再び日向隊員を見て、
「ほんとうに、ほんとうに大丈夫なんだな!?」
「はい!」
「わかった!」
男性がクルマに乗車。クルマが急発進しました。さらに大型トラックも走り去りました。日向隊員は一安心。
「ふーっ・・・」
日向隊員の両脚は完全に動かなくなってしまったようです。けど、いつまでも車道にいるわけにはいきません。両手でガードレールの上端を掴み、腕の力だけでひょいっとガードレールを飛び越えました。
「よいしょっと!」
日向隊員は歩道に着地。けど、やはり両ひざは不調のよう。着地と同時にグギッとなり、
「うわわわ・・・」
思いっきりアスファルトに両手をついてしまいました。
「あちゃー・・・」
日向隊員は両ひざを見て、
「なんなのよ、これ?・・・」
前述の通り、日向隊員の身体は大幅に機械化されていて、脚は両方とも義足。




