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警官は突然態度を豹変、怒鳴りました。

「ふざけんなーっ!」

 その一喝に生徒たちはすくみました。警官は元の態度に戻り、言葉を続けます。

「いいですか? たった1人の女子生徒が1億円以上もの大金を恐喝されてたんですよ、この学校では! みなさん、それを知ってたんでしょ!? これは重大な犯罪なんですよ! とっても異常な事件なんですよ、これは!

 みなさん、なんで見て見ぬふりをしてたんですか!? なんで助けようとしなかったんですか!? これはこの学校の生徒全員の責任です!

 みなさんはこう思ってるんじゃないですか? 被害を受けてた女子生徒は1億もの金を出せるくらいの金持ちなんだから、別に恐喝されてもいいんじゃないかって? けど、その論理は世間では通じませんよ!

 日本中にインターネットで拡散してるんですよ、この事件は、もう! あなたたちの名簿まで出回ってるんですよ、すでに!

 日本の国民は全員あなたたちを犯罪者とみなしてます! 私たちは関係ないではすまなくなってるんですよ! 街に出たら後ろ指をさされますよ、間違いなしに! それは覚悟しておいてください!」

 これを聞いてクラス中のみんながしゅんとしてしまいました。警官は側まで来てた出席番号2番の女子生徒を見て、

「じゃ、行こっか」

 警官と女子生徒は、開け放たれた引き戸から廊下に出て行きました。

 どうやら警察は、かなり本気になってるようです。


 さて、今回教室に閉じ込められ尋問を受けてる生徒は2年生と3年生。新1年生はまだ事件のことを知らないんじゃないかとの警察の判断で即時帰宅となりました。

 しかし、実は新1年生の大半も、明石悠が恐喝されてることを知ってました。小学校でも明石悠の噂は広がってたのです。


 パトカーが整然と並んだ校庭グランドの脇を歩く1年生2人。パトカーの反対側には3棟の校舎が見えます。この2人の1年男子生徒。仮にAとBとしましょう。

 こぼすA。

「くっそーっ、あいつのせいで学校がめちゃくちゃだよ・・・」

 Bが返します。

「明石悠だっけ? まったく1億円もポンと出せる財力があるんなら、残り2年間ずーっと金を貢ぎ続ければいいものを、さ・・・」

「この学校、この先どーなっちまうんだ?・・・」

 と、2人の眼の前、校舎と校舎の間から1つの人影が現れました。それを見て2人はびっくり。

「あ、あいつ?・・・」

 高身長。腰まで延びた長い髪。褐色の肌。そう、その人影は明石悠だったのです。唖然とするAとB。

「明石悠!?・・・」

 明石悠は90度ターン。2人と同じ進行方向へと歩き始めました。

 明石悠も警察の尋問を受けてました。もう隠す必要はありません。誰に、いつ、いくら恐喝されてたのか、すべてを吐露したようです。

 明石悠は1人だけで尋問は受けていたのですぐに終わり、今帰路についたところでした。

 警察は家まで送ろうとしましたが、明石悠はなぜかそれをきっぱり断ってました。これも父親の影響でしょうか?

 AとBは突然の明石悠の出現にしばらく茫然としましたが、そのうちAによからぬ感情が湧いてきました。

「オレ、あいつ、ぶん殴る!」

 それを聞いてBはびっくり。

「ええ~?・・・」

 Bは横目でパトカーを見て、

「おい、やめとけよ! 今お巡りさんがいっぱいいるんだぞ、ここ!」

「知るか! オレ、絶対許せないんだ、あいつ!」

 Aは少し速いスピードで歩き出しました。怒りを表現してるようなスライド。Bはそれを見て、

「あ~あ・・・」

 と、一番奥にある校舎のさらに向こう側から別の人影が現れ、明石悠へと向かいました。Bはそれを見て、はっとしました。

「あ、あいつ?・・・」

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