7 1-7 スノーフレーク
赤い羊視点です。
今回の関係者達が加入しているスノーフレーク。
それは桜野グループの若き会長、桜野奏海が3年前に立ち上げた会社だ。
簡単に言えば、金さえ払えば何でもやる何でも屋。
1年ほど前から急に勢力を拡大しており、社員も多数いる。
スノーフレークは身分証明さえ出来ればそれだけでバイトとして加入する事が出来る組織だ。
方法も簡単で、アプリをインストールするだけ。
そのアプリに自分の近くで起きている仕事の依頼が来る。
依頼内容としては迷子のペット探しや町内の清掃などが多く、気に入った依頼を好きな時間に好きなだけ行う事が出来るというものだ。
特にペット探しにおいては、スノーフレークに依頼をするだけでペットの情報をいち早く拡散してくれる上、格安なのだと聞いた事がある。
依頼料が格安なため、その依頼を受けたところでもらえる金額は少額ではあるが、ペットの情報提供だけでも金がもらえるんだ。
誰もがこぞって参加するだろう。
他にも人手不足の現場の応援や、募金や献血といったチャリティーの声掛け等、依頼内容は種類豊富らしい。
自分の受けたい仕事だけを受ける事ができ、他の仕事とも掛け持ちができる。
簡単に小遣い稼ぎができるからと、主婦や高校生の3人に1人はスノーフレークに加入していると言われているんだ。
だが、そのスノーフレーク創設者である桜野奏海の正体は、全くと言っていい程に分かっていない。
メディア出演等を嫌っており、テレビ等にも勿論出ない。
そして、他会社との契約の際にも代理人を立てているので、素顔も謎のままだ。
バイトは身分証明で簡単になれるが、社員となるには相当に厳しい審査が必要らしい。
それも桜野奏海の存在を守るためだろう。
自身の正体を明かさず、相手の事は徹底的に調べているという点では、俺と大して変わりない。
やっている事が善行か悪行かの違いだな。
俺は元々、スノーフレークの事をそれなりに知っていた。
暇な時にやろうかと思って調べていたからな。
まぁ身分詐称が難しい事と、金がスノーフレークのアプリにポイントとして貯まり、現金として換金するのが面倒なシステムだった事でやめたが……
それにしても、何故依頼人はスノーフレークに加入しているのだろうか?
創設者がどうであれ、スノーフレーク自体は人助けの何でも屋だ。
人助けが好きそうな聖女ちゃんが加入しているのは頷けるが、依頼人はこういうものには興味を持たないだろうにな?
依頼人がバイトをしているとか、帰りが遅いとかいう話は、おそらくこのスノーフレークの活動をしているからなんだろうが、そうまで必死にスノーフレークの活動をする必要があるのか?
スノーフレークが安定収入ではない以上、俺に依頼する金を稼いでいたとも思えない。
そもそも高校生に本当に300万も払えるのか?
まだ完全に信用する訳にはいかないが、とりあえずはメールを送るとするか。
読んでいただきありがとうございます(*^^*)




