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スノーフレーク  作者: 猫人鳥
episode1 赤い羊捕獲編
17/424

17 1-17 的変更

赤い羊視点です。

 聖人ちゃんサヨナラ作戦の計画は完成したというのに、ここにきて依頼人はお願いがあると言ってきた。

 決行日当日に俺に直接会いたいという要望だったが、これは一応了承しておいた。

 会うとなると俺にもそれなりのリスクが伴うが、会うとは言っても顔を見せるつもりはない。

 依頼人が約束を破り、1人で来なかった場合は即依頼人を殺せばいいだけだし、逃げる算段も整えてあるので特に問題はない。


 だからこの要望は聞いてやる事にしたが、更にもう1つ頼みたいのだという……


「既に作戦を決めておりますので、あまり変更は……」

「このお願いは無理にとは言わないわ。出来ればでいいのよ」

「出来れば、ですか? 内容は?」

「あなたは遠くから頭を撃つのが得意らしいわね。けれど今回は、心臓を狙って欲しいのよ」

「心臓、ですか? それだと即死ではありませんが?」

「そうね。でもだからといって助かる訳じゃないでしょ? もちろんあなたがターゲットの頭を撃つ事に拘りがあるのなら、別に頭のままで構わないのだけれど……」


 別に拘りがあるわけではないが、頭の方が的として綺麗だし、確実に殺せる。

 服越しになる心臓は的として微妙だし、即死はしない……

 それなのに態々心臓を狙うように頼んでくるんだからな。


「つまり、苦しみながら死んで欲しいということですか?」

「えぇ、まぁそういう事ね。この間アイツ、言ってたのよね……空音といると胸がドキドキして止まらないって。だから止めてあげるの」


 そういえば、盗聴器からそんな話し声が聞こえたな。

 依頼人と話していた訳ではなさそうだったが……


「それに、赤い羊は頭を狙うって誰もが思っているでしょうし、心臓を撃たれて死んだのなら、赤い羊が依頼されてやった訳じゃないかも知れないって、警察も思うんじゃないかと思ってね」

「分かりました。では心臓を狙うとしましょう」

「ありがとう、お願いはそれだけよ。それじゃあ、よろしくね……」


 そして電話は切れた。

 その後も盗聴器を確認していたが、依頼人が何処かへ連絡することはなかった。

 

読んでいただきありがとうございます(*^^*)

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