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迷夢の国のアリス  作者: 影宮ルキ
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衝突?

 エースの案内で街の大通りを見て回る。

「こっちの方は服屋が多いな。……だが、何か欲しいからメイドに頼めばいい」

 現在の服はアリスの服。どうやら日の出とともに綺麗になる素敵機能があるらしい。さすがワンダーランド! でも毎日同じ服ってのもあれだね! でも制服と思えば何でもないのかなっ!?

 寝間着はハートのお下がりを借りている。……胸のあたりがゆるゆるだけど着れてるから問題ないよね! あはっ★

「いや、自分でなんとか……って言いたいところだけど、そういえばお金持ってないのよね。ってか、こっちの世界のお金と元いた世界のお金が一緒かどうかなんてわからないし……」

 考えていた時と喋った時のテンションのギャップに自分でも驚き。

「ん? ラビ様に言われてないのか?」

「え、何を?」

「アリスはゲームをしなくてはならないから、それをこの世界の者は手助けすることになっている。極端に言ってしまえば、衣食住、すべてアリスが頼めば何とかなるんだ」

「……まったく知らなかったわ」

 おいこらあのおまぬけ白兎……帰ったら耳引っ張ってやろうかしらあぁん?

「まぁ、大体は家主が何とかするということになっている。つまり、今回の場合は女王陛下だな」

「……な、なるほどぉ?」

 でもさすがにお城にお願い! とか言いたくないな、うん、そんな勇気ないかな……?

「まぁでも、ある程度のお金は持っていた方がいいか?」

「そうね、その方が嬉しいかな……あ、でも価値とかあんまりわかんないかも……?」

「あぁ……そうだな……アリスにふっかけるやつなんてそうそういないだろうから大丈夫だとは思うが、買い物に行くときは誰かと一緒に行くといい」

「はーい! 確かにそれが一番間違いないわね」

「じゃぁ、案内続けるぞ? 何か欲しいものがあったら言うといい」

「うん!」

 城に近いところは高級店が多い。当たり前か。

 かなり下った大通り。終わり近くまで来ると庶民的? いい感じに居心地がいいお店が増えてきた。

「ここら辺で裏道には絶対に入るなよ? ガラが悪いのが多い」

 城がある方向が北。エースがさした方は西の方。現在地、大通りを少し西に行った広場。

「了解」

 ちらっと見てみると、うん、不良っぽいのがいました。あ、目が合っちゃった。ガンつけないでくださいごめんなさい。

「アリス……そっち方面は特にまずい」

 エースが体を使って隠してくれた。

「そっちは犯罪街に続く道だ」

「え、そんなのが城下町にあるの?」

 危険危険!! 取り締まろうよ警察!

「まぁ、色々あってだな……恥ずかしいことだが……」

「へっぇ~? あんたがそんなこと言うのか?」

 暗い路地から声が聞こえてくる。……ん? この声……?

「よっ、あ~りす!! 全然来てくれねぇんだもんな、寂しかったぜ!」

「あ、ミカぁ!?」

 エースの後ろから姿を現したのは、いつかのお茶会の迫力美人その一!

 ちょっとあなた今どこから出てきました? あれ? エースの後ろ? あの路地しかありませんが? え?

「なんだよ、もう忘れちまったっていうのか?」

 むすっとした顔はかわいいなぁおい!! 耳だってピコピコさせちゃってさぁ!! くぅ!!

「いや、名前呼んだじゃん!?」

「そうだけど、あ、ってなんだよ、あ、って!!」

「いや、だってこんなところで会うとは……」

「酷いぜ! 俺らずっとアリスのことまってたのに!!」

「そう、だよ……アリス……」

 ミカの影からネネが!! 眠そうですね! カワいいですね!! でもなんで寝間着なのかな!? それが通常なのかな? ローブみたいに見えなくもないしね!? ってか、君もどっから出てきたのかなぁ!? あれぇ!?

「ネネぇ!! 会いたかったよぉ!!」

「ちょ、アリス俺は!?」

「いや、会いたかったけど……」

 巨乳はお腹いっぱいです……。けっ……。

「けどぉ!?」

 ふっ、可愛いな。ミカいじるのくせになりそう……。

「アリ」

「で、なんでスペードのエース様はこんなとこほっつき歩いてんだ? 騎士様がよぉ?」

 私を呼ぼうとしたエースをさえぎって、ミカが下から睨み付けつつ、つっかかる。

 私やグレイとはまったく違う対応すぎてついていけない……。

「み、ミカ……?」

「アリス、だめ、だよ……」

 ネネがスカートの裾をつんつん引っ張る。

「え?」

「スペード、のエース、と、仲良く、しちゃ、だめ……」

「な、なんで……」

「嫌われてるんだ、俺は」

 仕方なさそうにエースはつぶやいた。

「だからなんd」

「嫌われてるぅ!? そんなんじゃ足りねぇなぁ!!」

「どう、い……」

「ちょっとぉ!! 人の話は聞きなさぁい!!」

「「「……」」」

 思わず叫んだら三人の視線が一気に集まった。ついでに通行人の視線も集めてしまったようだった。……恥ずっ!!

「なんか理由でもあるわけ? なんでそんな喧嘩腰なのミカ!」

 だがそんなこと気にしてたら進まないんで、怒りに任せて突っ走りましょう!! こんなこと考えてる時点で若干冷静だけどね!!

「……仕方ねぇんだよ」

「ネネは? 一緒よね……。エース!?」

「仕方ないんだ」

「カチンときた! 今とってもカチンときたよ!? おいこらまともに話する気あんのかおめぇら!!」

「「「!?」」」

 おっと、口調が……。

「んんっ! とーもーかーく! 突っかからないでミカ! ネネは、直接的になんもしてないけど、よくわかんないからダメ! エースはもっとシャキッとしなさい!!」

「んなこと言ったってなぁ……」

「なんか文句でも!?」

 「三月ウサギ、こういう女性に逆らってはだめだ」切実

 「お、おう、なんかわかる気がするぜ……」

「おいこらそこ。聞こえてるわ。なんでそこで仲よさそうにしてんだ」

「「……」」

「あ、りす……ごめん、なさ……?」

「よし、ネネ、よくできたわね!!」

 頭をなでてやる。若干微妙だし、私がいて、私に、って感じだけど、ちゃんと謝ったしいいよね! ネネには甘い? 気にすんな!

「えへへ……」

 嬉しそうである、可愛い。満足、して、いいんだろうか……?

「あ、ネネだけ!!」

「ミカヅキはだめです。だって悪い子なんですもの」

「敬語! 名前まで!?」

 ……泣きそうだ。さすがにこれ以上はやめとこう……。

「とりあえず、私の前では仲良くしてくれたらいいです。でか、喧嘩しないでくれたら」

「わ、わかったよ……」

 超嫌そう。

「お・ね・が・い・ね」

「はい」

 いいお返事。

「エース」

「な、なんだ……?」

 ビビられてるぜ。失敬な!

「そういうことだから?」

「あ、ありがとう……」

「まったく、なんでみんなあなたのこと怖がったりするのかしら」

「別に俺怖がってねぇよ!?」

「はいはい」

「雑だぞ!?」

「……俺はそういうカードだからな、仕方ないんだ」

「それがよくわかんないのよねぇ……」

「アリスには、とても関係あることだろうが、今はまだ知らなくていい。いずれ知ることになるだろうし……」

 むっ、なんかのけ者にされてるようで辛いぜ。

「知らなくていいだぁ? そうだなぁ、知ってたらお前なんかと関わろうとしないだろうしな!」

「み~か~?」

「なんでもねぇよ!! それより、グレイの邸に行こうぜ! こんな奴ほっといて!!」

「……」

 ダメだ。あれか、本能的に拒絶的なあれなのか。だからいくら言っても無理なのか……?

「アリス、きて、くれない……?」

「行きたいけど……」

「また、きてくれる、って……」

「行く! すごく行きたい! けどね、今は……」

「俺のことなら気にしなくていい。三月ウサギ、アリスを帰りは城まで送ってくれるか?」

「あ~? ……あぁ、そうだな。俺じゃなくても送ってくから、そこは安心しとけ」

「? 遠回りないい方だな?」

「いや、私一人でも帰れるよ?」

「「それはだめだ」」「あ、りす、夜、危ない」

「あんまり遅くなったら困るんだけど」

「だから送ってくっての」

「……はーい」

 なんかよくわからないけど、もういいや。

「じゃ、そーゆーことでいいか?」

「あぁ。じゃあな、アリス。気を付けるんだぞ」

「はーい、分かった。エース、今日はありがとうね!!」

「ああ」

 そうしてエースは帰って行った。

 いや、こっちから案内頼んで途中で返すってとっても悪いことなきがするな。あとでめっちゃあやまっとこ……。

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