表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
コード・オブ・レヴァリエ  作者: 伊瀬 未兎
第一章 『生徒会合宿』
36/38

第一章 『生徒会合宿』 1-1

お待たせしました、コード・オブ・レヴァリエ(以後「C.O.R」)第二作目。



「コード・オブ・レヴァリエ -セカンドライフ-」




今作品は前作品とは違い、


不定期更新になるかと思います。




ご了承ください。



『生徒会合宿編』始動!



では、どうぞ!

「そうだ、海へ行こう」





 何の前触れも無く突然そう言い出したのは、


桜魔高校の誇る生徒会の顧問である水無瀬みなせ じゅん先生である。





「いきなりなんですか」





 先生の発言に対し、


江室 雄介は目の前に高く積まれている書類を手に取りながら、


生徒会のハンコを力任せに思いっきり押し付ける。





「まだ生徒会の仕事がこんなにあるって言うのに、何で海なんか……」





 4月も半ばを過ぎた頃、


雄介はとある事情によって生徒会入りを果たすことになった。



職種は総務。



詰まる所、『雑務』だ。



もっとわかりやすく言えば、『生徒会長の奴隷』だ。





「そうですよ先生。



まだ今年の部活の予算の割り当てが終わっていないと言うのに、


予算を心待ちにしている部活動生徒に申し訳ないですよ」





 雄介に賛同するのは、


雄介と同期に生徒会入りした上乃 美夏である。




 彼女も雄介と同様、


生徒会である天宮 紫生徒会長に薦められて生徒会に入った。



職種は会計。




 驚くことに、美夏は書類に目を向けたまま、


電卓の方を全く見ずにダカダカと軽快な音を立てながら、



軽やかな指のステップでキーを叩いている。



これがいわゆるブラインドタッチと言うものなのかと、


雄介が感嘆の声を上げたのはつい先日のことだった。



美夏の特技発見したり、である。





 ちなみに、


江向はともかく、近藤先輩は珍しく無言でただ黙々と仕事をこなしていた。





「まぁまぁ、そう堅い事言わずに。



そういえばまだ2人の歓迎会もしてなかったじゃないか」





 そう言いながら、先生は白銀の前髪を掻き揚げる。




 水無瀬先生は、桜魔高校には珍しい数少ない男性教師だ。



その腕前も去ることながら、


その美貌は全校生徒の憧れの的となっている。



銀色に輝く長髪はセミロング。



言うまでもないが相当のイケメンだ。



ただし、その顔立ちを描写するほど、雄介の心は広くない。




 ただ、いざその蓋を開けてみると、


水無瀬 淳と言う教師はどこか自由奔放な面がしばしば見受けられる。





 ある時は、面倒くさいから今日の生徒会は解散とか言って、


放課後10分とも経たずに生徒会室を締め切ったり。




 ある時は、焼肉行こうぜ!と、



教師の立場なんぞ完全シカトして意気揚揚と生徒会長を口説いたり。




 はたまたある時は、


眠いと言って生徒会室で盛大ないびきをかきながら爆睡し始めたりと、


どこか子供のような性格を持った教師も、


全校生徒の人気の前では、


それはただのチャームポイントにしかなり得ないような気がしている。




 そんな先生の様子を見て、雄介は常々素直にこう思っていた。



「なんだか徹みたいだなぁ」と。




 そのおかげでもあるのか、


雄介は別段緊張や戸惑うことも無く、


みるみるうちに先生と打ち解けていった。



ただ、美夏の方はもう少し時間がかかりそうだ。





「そもそも、生徒会の仕事がどうこう言う以前に、


そんな時間取れないだろう。



6月には2年生の修学旅行もある。



休みの日でもない限り、


そろそろそのことについても話し合わないといけないと思うのだが?」




 してやったり、と言った面持ちで、


生徒会長である紫は、書類に目を通しながら先生に正論をぶつけた。





 4月もついに終わりに近づいてきた。



そろそろ生徒会の中でも議論が始まってもおかしくはない時期だ。



修学旅行の段取りやホテルの予約。



パンフレットの作成や行事予定の作成。



生徒会としてやることは山ほどある。



長期間の休みでも取れない限り、


週2日を除く平日を削ってまで、


合宿をする必要性はどこにも無いのだ。




 と、そこまで考えて、雄介ははた、と思考を戻した。





 ある。あるにはある。



年にたった一度だけ、夏休みや春休み以外にも長期間の休みが。





 その事まで考えていたのかどうかは定かではないが、



先生はチッチッチと人差し指を振った。



やはりどこか徹と似ている気がする。





「大丈夫さ、私もちゃんと時期を見計らって物事を進めているつもりだよ」





 先生のこの言葉に、


生徒会メンバー全員「絶対嘘だ」と心の声をそろえた事は言うまでもない。





「もうすぐゴールデンウィークだろう?」





 今度は先生の方がしてやったり顔になって紫と対峙する。



それに対して、紫は手を休めることなく、ただ黙々と仕事に励んでいた。





「んーと……あれ?



紫ちゃん聞いてる?」





「ちゃん付けは止めてくださいといつも言っているでしょう水無瀬先生。



正直キモイです」





 先生の呼びかけに、紫は先生に向かってキツイ言葉を投げかける。





「おやおや、相変わらず紫ちゃんは冷たいなぁ」





「……次ちゃん付けしたら殴ります」





「おっとっと、ごめんごめん。



全く、紫ちゃ……いや、ゴホンゴホン!



あ、天宮君は変わんないなぁ」





 危うくちゃん付けをしてしまいそうになり、


先生は慌てて訂正する。





「先生の態度が気に入らないだけです」





「おおぅ、言ってくれるねぇはっはっは!」





 のらりくらりとした先生との言葉のやり取りに疲れてきたのか、


紫は短くため息をついた。





「で?さっきの話はなんです?



早く話を進めてください。



正直迷惑です」





「おおっとそうだったそうだった」





 紫の罵声などものともせずに、


先生は開いた左手の平に右手拳をポンッと当てた。

第一章1-1段落、いかがでしたでしょうか?



ついに始まりましたC.O.Rの新作。




前書きでも申し上げた通り、不定期投稿になってしうかもしれません。




ご了承願います。




さて、今回は『捕食者編』から数日後の話を描きました。




ついでに新キャラも登場しました。




こんな先生がいたら、俺はとても楽しいと思う。




と、作者の思いから生まれた水無瀬 淳ですが、


皆さんの目から見てうざいですかね?(笑)





次回、


先生の態度に、珍しく生徒会長が折れます(笑)。




今後もこの小説を読んで楽しんでいただけると嬉しいです!

(●´∀`●)




では、お楽しみに!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ