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第3章 オープニング+ミドルシーン

金田友絵オープニング:春日恭二

8月に入って少ししたある日、私は尾崎支部長に呼び出されていた。

「よく来てくれたね、金田友絵君。今日は君に…正確には君達に頼みたい事があってね」

「私達…と言うと、沙羅、響、奏と私の四人に?」

「そうなる。君は、春日恭二というFHエージェントを知っているかな?」

「春日恭二…確かディアボロスと呼ばれる強力なFHエージェントでしたね。まさか奴がこの神城市に?」

私は記憶をたどり、支部長の問いに答える。

「そのまさかだよ…奴は非常に危険な存在だ。

あくまでも、それらしき人物の目撃情報がある、程度の話ではあるが、捨て置く事は出来ない…

奴が神城市で何かをするつもりならば支部の総力を挙げて対応せねばならない。

よって、君達には目撃情報が本当に春日恭二なのか、そうだとすれば奴がこの神城市で何をする気なのか、という事を調査してほしい」

「了解しました。動くのは私達だけですか?」

「いや、君達を含むいくつかのチームを動かして情報を収集し、それらを総合して支部としての対応を決める。

無論、本件は神城グループとも連絡を取り合って調査を進めている」

「わかりました。それでは、我々は不審人物の目撃情報を中心に調べてみます」

「うん、頼んだよ。これは春日恭二についての基礎情報だよ。

これ以上の詳細が必要ならば、データベースにアクセスするなどして調べて欲しい」

と、言う事で、私達は神城市に現れたという春日恭二というFHエージェントについて調査をする事になった。




 万田沙羅オープニング:神城早月との出会い。

私はお爺様に連れられて神城グループの創業者一族…それも先代会長の孫という直系の神城早月氏との会談に出席していました。

ちなみに、早月さんもオーヴァードで、神城学園の中等部に通う先輩でもあります。

「この度は、会談に応じて頂き、ありがとうございます。神城早月殿」

「いえ、万田総一郎殿ほどの人物にぜひ会いたいと言われるのは名誉な事ですからね」

ちなみに、この会談の場所は神城グループが運営する高級ホテルのレストランの個室です。

軽く雑談をしながらランチコースを頂き、食後の本題の時間に突入しました。

「さて、早月殿…貴女は昨今のグループ内における『事故』の多発について、どうお考えですかな?」

「事故…と言いますとR案件関連の施設における『事故』について、という事ですか?」

「その通り…新規事業でトラブルは避けがたいモノではありますが…最近の『事故』については、北条殿の手腕の悪い面が出た、と言わざるを得ないと私は考えています」

「…万田殿は北条殿のR案件についての強硬主義を抑えたい…と?」

「もう半年が早ければそれだけで済ませても良いのですが…それでは足りない。

UGNに多大な借りを作って、事が表沙汰になる事は避けられてはいますが…

少なくとも、北条殿にグループのかじ取りを任せ続ける訳にはいかないと私は考えています。

事情を知る他の組織に対して、我々は変わる気がある、という事を示さなければならない。

よって、ぜひ、早月殿に立って頂き、グループを会長として率いて頂きたい」

「えっ!?」

私は思わずそんな声を上げていました。

確かに、早月先輩は既にグループ内で頭角を現してはいますが、そこまでの話だとは思ってもいませんでした。

「…確かに北条殿には引退頂くというのは避けられないかもしれません。

しかし、現会長の元で別の人物がグループのかじ取りを行うというのでも良いのでは?

例えば、万田殿がその地位につく、というのも考えられますが」

「ご冗談を。後10歳若ければ、貴女がいらっしゃらなければ、それも考えましたが私では神城グループは変わったのだ、というメッセージを出すには年を取り過ぎている…

それに、現会長がグループ内諸派の政治的妥結の結果担がれている神輿とは言え、責任を取って頂く必要がある程には事が大きくなってしまった…

城下町である神城市の研究所での『事故』はさすがに見逃せません」

「なるほど…万田殿のお考えはわかりました。

しかし、それは私情…特に『事故』の処理に関してそちらのお孫さんがいろいろと危険な目に遭った、という事も含んでいるのでは?

お孫さんがFHに誘拐された件はこちらも把握しておりますよ」

「フム…そう言われると、確かに一片の私情もない、というのは誓えませんな。

しかし、身内が傷つけられたから、という理由はお嫌いですかな?」

「…嫌いではないですね、無論、グループの事ならばグループ全体の利益を考えた上で、という前提はつきますが」

「そうですね…それに、グループの事を考えてのつもりではありますよ…

孫娘をR案件に協力させるという話になった時に、現体制の様な管理体制ではとても協力させられない、という面が無いとは言いませんが。

その点、貴女はオーヴァードだ。少なくとも孫を人として扱ってくれそうだ、という期待も欠片程度はありますがね」

「…わかりました。そこまで言って頂けるのであれば私も覚悟を決めてお話しましょう…

実はすでに、こちらでも北条殿の失脚に向けては私も動いています。

ぜひ、万田殿にもご協力をお願いしたい」

「無論です」

こうして、お爺様と早月先輩の反北条建彦氏勢力が一つになるのでした。




霧谷響、霧谷奏共通オープニング:霧谷雄吾との出会い

その日、私達は母の従兄だというUGN監査部部長の霧谷雄吾さんを訪ねていました。

なお、お父さんは諸事情でお留守番だそうです。

「久しぶり、雄吾兄さん。食事に招いてもらうのは結婚の報告の時以来かしら」

「お久しぶりです、優花。そうですね、実体はその子たちを引き取る根回しの時、というべきでしょうけれどもね?」

「ええ、そうね…あの時は色々とお世話になったわ…ほら、響、奏、御挨拶」

「初めまして…霧谷…奏…です」

「初めまして、霧谷響と申します、よろしくお願いします」

「よろしくお願いします、霧谷雄吾です。二人の活躍は聞いていますよ。

お昼の支度はできています、積もる話はあとにして、まずは手を洗ってきてください」

エプロン姿の雄吾さんにそう促されて私達は手を洗い食卓について、美味しいコース仕立てのランチを頂いた。

ランチが終わるころには奏も雄吾さんに懐柔されて人見知りスキルを発動させない様になっていた。

「それにしても、本当に忙しそうね、雄吾兄さん。

あんなことがあったのにもう監査部長まで上り詰めているんだものね」

「はぁ…優花にその気があれば、要職の一つも斡旋しますよ?

というか、ストライクハウンドからもまたオファーが来たそうじゃないですか…即答で断ったそうですが」

「アハハ…悪いけれど、私はそー言うのは良いわ。

そうやって世界中の多くの人を助けるよりも、自分たちの手が届く日常を守りたくてUGN…あの頃はまだ護人会だったっけ…に入ったんだから…

今はあの人とこの子達と平穏に生きながら、それを守りながらできる限りの事をさせてもらうわ」

「ええ、存じていますよ。貴女と彰吾君が平穏な日常を望んでいる、というのはね」

「…あんな事?」

奏が母と雄吾さんの会話で交わされた不審な単語に食い付いた。

「あー…詳しくは機密だから話せないけれど…元々雄吾兄さんはUGNの日本支部長の秘書をしていたんだけれども、

ちょっといろいろあって当時の日本支部長を巻き込んで情報部の1隊員まで降格処分を喰らっちゃってね?」

「…そんな前歴があるのに日本支部の部長職、それも監査部の、って凄いんですね、雄吾さん」

「…やるべきだと思った事を全力でやっていただけですよ…それに、降格処分で済んだのが幸運だった位の事案でしたから…」

そう、雄吾さんは遠い目をした。

その後、母のコネをフル活用して、初代UGN日本支部の支部長にして今も日本支部の精神的支柱である轟木源十郎さん、現支部長である岩倉成美さん、同じく古参メンバーである藤崎弦一さんとも私達は面会した。

その全てにおいて父はお留守番で、「その二人が例の子供たちか!」的な事を全員から言われたのだが…実は、私達ってUGN日本支部内では有名なのだろうか?




・ミドルシーン1:春日恭二という脅威

「…という訳で、この春日恭二っていうFHエージェントが本当に神城市で活動しているのか、調べるのを手伝って欲しいの」

週に3日ほど設けている一緒に遊んだり宿題を片付けたりする為の集まりで友絵ちゃんはそんな話題を振ってきた。

「うん、いいよ」

「もちろん、協力するよ」

「平穏な日常を守るための任務なら喜んで」

と、私達は口々に了承の意を示した…のだが。

「いけません、お嬢様!そのような危険な敵に自ら近づいていくなど!」

そう、吉野さんが反対の意を示した。

「でも、放っておいて好きにさせるともっと危険よ?咲楽」

「くっ…そう言われてしまうと反論が難しいですが…友絵さん、お嬢様に頼らねばならない程、UGNは人手不足なのですか!?」

「…恥ずかしながら、春日恭二クラスのエージェントに対抗できる人材、という意味では乏しいわ」

「そうなの?」

友絵ちゃんの言葉に奏が反応する。

「そうよ。と言うか、沙羅も奏も響もエリートチルドレン扱いの私と同格って時点でかなり天才的な才能持っていると言えるわ。

オーヴァードって言ったって、専門の訓練を受けていなければ生命力に優れてワーディングとちょっとした異能を使えるだけで戦闘力は素人同然、なんて珍しくもないし、

UGNの戦闘部隊だって本部や各国支部直属の精鋭は兎も角、数的主力は学園で沙羅を傷つけたクラスのジャーム相手に数人がかりで互角、って程度なんだからね?」

「…あの程度のジャーム、レネゲイドがさほど活性化していない状態の沙羅ちゃんでも仕留められるよね?」

「ちょっとした訓練でそれを成し遂げられる沙羅が異常なのよ…

奏のタフさと響の領域調整能力と白兵戦の才能もね…

FHの施設でギリギリの戦いをしたせいか私含めて、能力がぐんと伸びているし…

まあ、とにかく、万一春日恭二と遭遇した時に生きて帰れる程度の能力のチームを数名で組もうとすると動ける数は限られてくるわ」

「…そう言う事でしたら…ですが、私も同行いたしますよ!それは譲れませんからね!

アンチ・ワーディングマスクも貸与されていますし!」

「…それは良いけど、実際にFHと戦闘に入ったら咲楽は下がるのよ?

巻き添え喰らっただけで死んじゃうんだから」

「くっ…承知いたしました」

と、言う事で私達は春日恭二という脅威について調べる事になったのであった。

「で、その春日恭二とやらについて何か情報はあるの?」

「ええ、尾崎支部長から基本情報を預かっているわ」

と、いう訳でその情報を回覧する…そこに書かれていた情報を纏めると次のような感じになる。


・春日一族と呼ばれる都築亰香(日本のFHを束ねる存在)に仕えるクラン(FHにおける強力な存在に仕える大規模集団を指す言葉)の一員で、FHの準幹部級エージェント。コードネームはディアボロス。他の強力なFHエージェントと同じく、ジャームと推定される。


・主に情報収集や各種工作・勧誘活動を担当し、時に都築亰香の使者として行動するが、自身が表に立って活動する事もある。自身が指揮を執って活動する際には非オーヴァードをオーヴァードに覚醒させ、FHへ勧誘する様な任務を担う事が多い。


・戦闘任務に投入される事も多数あり、複数の討伐報告があるが、生存が確認されている。


「…FHの準幹部級エージェント」

「彼が神城市で活動しているというのが事実ならば、かなり危険な敵よ。この一件について調べる際は最低でもツーマンセル、できれば4人…いいえ、5人全員で動きたい所ね」

「了解…まずは不審人物についての噂話とかを集めようか」

「できれば、目撃情報があった辺りを中心に調べたい所ね」

という事で、私達は行動を開始した。




ミドルシーン2:春日恭二の痕跡

早速調査に乗り出した私達であるが、調査は暗礁に乗り上げていた…まあ冷静に考えれば当然である。春日恭二の写真をもって聞き込みをした所で、企業城下町であるこの神城市で多少目つきが悪い位しか目立つ特徴が無いスーツ姿の人間なんて覚えている人間はそうそう見つからなかった。


ミドルシーン2:情報収集

・春日恭二の目撃証言(経緯)

金田友絵:情報UGN:2+4D(CL10)→17

コネ:UGN幹部


・春日恭二の目撃証言(学園)

万田沙羅:情報噂話:1+2D(CL10)→10


そもそも、春日恭二の目撃証言というのは春日恭二の存在を知っているUGNの人間が偶然神城学園の近辺で似た人物を見かけて報告した、と言う経緯らしい。

「…で、あれば学園内の噂話を集めてみましょうか」

そう沙羅ちゃんが言い出し、登校している生徒に聞き込みをしてみた所、ビンゴであった。

7月末から8月頭にかけて、僅かではあるが、学園周辺でそれらしい目撃情報が上がった。

「…ねぇ、思ったんだけどさ?春日恭二の目的ってなんなんだろう」

学園周辺で重点的に聞き込みをしようかという事になった頃、奏がそう言い出す。

「それを調べているのでは?」

「うーん…そうなんだけれどさ、学園周辺で目撃証言が多いって事は学園の誰かを勧誘しに来たんじゃないかな~って思っただけ」

「…まあ、学園近辺で目撃証言が多いのは事実だし、一度UGNの支部に顔を出して、その方向で何か引っかからないか、調べてみようか」

私は、奏の思いつきにそう返した…のだが。


・春日恭二の目的について

霧谷奏:情報FH:1+1D(CL10)→20


・春日恭二が勧誘の目的にしそうな人物について

霧谷響:生き字引(侵蝕値+1):6+5D(CL10)→13


「ですよねー!」

内心、嫌な予感がしていた通りの情報がとれてしまった。

春日恭二程のエージェントが直接勧誘に動きそうで、かつ最近UGNと関わりだした(UGNとの関係が長くない)神城学園に関係の深い人物としてUGNのデータベースでヒットしたのは沙羅ちゃん、奏、そして私の三人だけだった。

「…春日恭二の目的は、私達?」

「…確定じゃないけれど、勧誘が目的だとすればその可能性は高いね…暗殺や誘拐等が目的だとすれば神城早月先輩とかも目標候補に挙がると思うけど…」

「…とりあえず、尾崎支部長に報告を上げましょう」

と、いう訳で簡単な報告書を作成して尾崎支部長に提出し、その日の調査は終了という事になった。

念のため、と言う事で吉野さんを含めた五人全員で沙羅ちゃんの家に行き、友絵ちゃんはその日はお泊り、私達はお母さんに迎えに来てもらう、という事をした。




ミドルシーン3:悪魔からの電話

翌日、お母さんに沙羅ちゃんの家まで送ってもらった私達は吉野さんを含む5人でUGN神城市支部に向かっていた…途中、私の携帯電話が鳴る…相手は…非通知であった…が、出た方がよい、という感から電話に出る。

「はい」

『君が霧谷響だね?私はディアボロスと呼ばれるオーヴァードだ』

私は目を見開き、辺りを見回す。

『はっはっは、まあ監視はさせてもらっているがそんなに近くには居ないよ…君達が、私がいま神城市で行っている事について調べているというのはわかっている…

それについて知りたければ今晩19時に神城学園の裏庭…万田沙羅君が覚醒した場所に来るといい。

そこで直接会って話をしよう…まあ、保護者を連れてきても良いが、安全の保証はしかねる、と言っておこうか。

特に非オーヴァードの同行者はやめておいた方がよいな』

春日恭二を名乗ったその声の主は一方的にそう告げると電話を切った。

「どうしたの?響。誰からの電話?」

「…相手はディアボロスと名乗ってきた…今晩19時に神城学園の裏庭…

私達がジャームに襲われた場所に来れば目的を話すって…

保護者は連れてきても良いけど、非オーヴァードはやめておけってさ」

「えっ!」

「本当!?」

「…行くしかないかな…咲楽はお留守番ね」

「お嬢様!?」

「UGNの大人たちが私達だけで行く事を認める訳ないし、そうなれば戦闘になる。

それに巻き込まれたらオーヴァードじゃない咲楽は死ぬ可能性が高い…そうなったら私は悲しい」

「くっ…そうおっしゃられると弱いです…ですが、まずは尾崎殿に報告をするべきでしょう」

と、言う事になり、私達はUGN支部に急いだ。




ミドルシーン4:討伐作戦

UGN神城市支部に到着した私達は尾崎支部長に面会し、春日恭二から連絡があった旨とその内容を報告した。

「なるほど…そうなると、すまないが、君達を前面に出して春日恭二をおびき出し、支部の戦闘力を集結して討つ…と作戦を立てざるを得ないのだが…意見はあるかい?」

「まあ、そうなるだろうなぁ…と来る途中にも話していました。

しいて言うならば、それ自体が陽動で春日恭二の真の目標が別にある可能性を考慮しておいてほしい、という所でしょうか」

「アー成程…理解した。念のため、神城グループに他の地域の警戒を厳にする様に頼んでおこう。

加えて機動力のある班をいくつか編成しておいて、いざとなればその班を向かわせるというのも手だな」

「ええ、詳細はお任せしますが、念のためそう言った事態についても検討はしておいてください」

「承知した。では…18時に戦闘準備を整えてまたここにきてほしい。それまでは自由にしてくれ」

「わかりました。それでは失礼します」

と、言う事になり、私達は支部長室を辞した。

「さて、これから半日、どうしようか」

「できれば、物資の調達とかしたいわね…春日恭二は強敵だし、借りられるのであれば防具を固めたいわ」

「ん、了解。装備の貸し出しは管理部の経理課だっけ?」

「そうね、経理課に申請を出してみましょう」




ミドルシーン4:調達判定

霧谷響:アドヴァイス+要の陣形 侵蝕値7。

+5D(CL-1)


目標アイテム:UGNボディーアーマー 目標値12

金田友絵:0+7D(CL9)→11 失敗

万田沙羅: 0+7D(CL9)→17 成功

霧谷奏:1+6D(CL9)→17 成功


と、言う事で私達は経理課を訪ね、私達が着用できるサイズのUGNボディーアーマーを2着受領した…子供、それも小学生低学年サイズは在庫が少ないらしい。

間に合うかはともかく、近隣支部から借りられないか、問い合わせてはくれるそうであるが。

「とりあえず、1着は盾役の奏が着るとして、もう一着はどうしましょうか」

「あ、私はいらない。前線で奏の傍で庇ってもらう事になるだろうし」

「なら、沙羅が着て頂戴」

「え?いいの?」

「対単体で見た時、沙羅の方が火力あるし…私はチルドレン、沙羅はイリーガルだから」

「むーそう言う考え方好きじゃないな…私だって、友絵ちゃんには傷ついてほしくないよ」

等と、二人の間で痴話げんかが始まった。

「はいはい、近隣の支部に融通できる在庫が無いか聞いてくれるって事だし、とりあえずは沙羅ちゃんに支給って事にしましょう、もう一着届けば友絵ちゃんも着るって事で…ね?」

「…ハーイ」

と、不満そうではあったが、沙羅ちゃんも一応納得はしてくれた様子である。


ミドルシーン5:ブリーフィング

訓練施設に移動して、UGNボディーアーマーを着用しての動きについて習熟し、昼食を取った頃、経理部から連絡があった。


ミドルシーン5:調達判定

目標アイテム:UGNボディーアーマー 目標値12

金田友絵:0+3D(CL10)→9 

万田沙羅: 0+3D(CL10)→7 

霧谷奏:1+2D(CL10)→6(妖精の手を使用)→19 

霧谷響:妖精の手


目標アイテム:トラックスーツ 目標値22

霧谷響:4+10D(CL9)→22


追加でもう一着UGNボディーアーマーを手配できるのと、私がしれっと貸与依頼を出したトラックスーツの手配も可能だ、という連絡である。


「よかったね、防具の数が揃って」

「そうね…響のは防具?って感じだけれども」

実際、私が調達してもらったトラックスーツの防御力は私達が普段来ている強化服と大差ないが、白兵戦で動きやすくなる効果のある服である。

追加の貸与装備を受領後、さらに動きを確認し、シャワーを浴びて18時にUGN神城市支部に戻った…そこには尾崎支部長の他にお母さんがいた。

「よく来てくれた。それでは、今回の作戦について説明する」

という訳で手短に尾崎支部長から今回の作戦の説明を受けた。

基本的にはお母さんと私達の計5名で神城学園の裏庭の指定された地点に行く。

それにあたって、神城学園初等部エリアに兵力(近隣支部や神城グループからも可能な限り応援を要請済み)を配置しておき、春日恭二が現れたら私達が会話で時間を稼ぎ、その兵力を集中させて春日恭二を数で圧倒して討伐する…と言う作戦である。

まあ、半日で整えようと思ったらこんな作戦にならざるを得ないのはよくわかる。

「質問は有るかな?」

「…今回の作戦にお父さんは不参加ですか?保護者と言うならお父さんもいた方がそれっぽいかと思いますが」

「あー諸事情により、霧谷彰吾殿は不参加…と言うか、指揮班付きの予備戦力扱いだ。

まあ、霧谷優花殿が危機に陥ればこちらが指示しなくてもすっ飛んでいくとは思うが」

「諸事情…ですか?」

「あー彰吾さんは無差別に暴れるジャームの討伐とかは積極的に参加してくれるんだけれども、FHとの戦闘…特に今回みたいなまだ何を目的にしているかはっきりしない段階ではUGNに協力的とは言えなくて」

「アーうん、なんとなくわかった」

そう言えば、FHの施設から私と奏を引き取れるほどにはFHとのパイプもあるんだったっけ、お父さんは。

「他に何か質問は?」

「FH側もある程度は兵力を用意していると思うのですがその辺りの対策はどうです?」

「それはふたを開けてみないとわからないな…大規模なFHの戦闘部隊の動きは察知されていないので数的にはそこまでの大兵力がいるとは思えないが質的には不明…手ごわければ作戦目標を春日恭二討伐から撃退に変更する事も考慮はしている」

「わかりました。私からは他に質問はありません」

という感じでブリーフィングは終わりを告げた。



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