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日本人は今後アッパー・ストラクチャーをどのテレビ番組で知るのだろうか?

山口俊さん今季初勝利よかったですよねえ。どーもーせみころーんさんですー。とてっとてぅ。


昼食の中華春巻きを食べ終わったころーんさん、球は走ってました?


ほほう。


悪くはなかったと。


心配するようなことはなくて大丈夫でよかったなって。なんかねえ、アメリカでケガしてきてしまってボールが投げられなくなってしまったのに当番とか、そんなことはなかったからいいじゃないですか。


でも、先発はしんどそうですよね。146kmがMaxで、変化球が135とかだと、もうだめでしょ。


これはゴウモエラーも「非公式交流戦でちーまつりーっ!俊さんまってまーす!」って。まあ投げさすとか原監督は何も言ってませんがね。


山本昌さんみたく、軟投でも投球術がさえてたとかそういうのがないと山口さん厳しいでしょうねえ。球速なんですよね。


ちょっとながくなりましたが、今日のお題はこれ。


「アタック25がおしまい」


これは昨日から獣人さんもやかましかったですねえ。毎週録画勢のもいたくらいです。


すらあっーしゅさんが「もう、ジャズがオープニング、BGM、アイキャッチ、ファンファーレ、エンディングのすべてに使用されるテレビ番組ってこれだけでしょ」って。


ちょっと、youtubeで1975年に公表されたアタック25の音楽ってのを検索してみてほしいんですよ。


まずね、オープニングです。


オープニングの最後の部分ね。


30秒当たりで出てくるんですよ。


このじゃっじゃっじゃーっ!とかいうの。


この、「じゃーっ!」ってコード。


挿絵(By みてみん)


コードを分析するとですね。


Fmaj11


ピアノでしめすと、ファ、ラ、ド、ミ、ソ、シ。


このね。


ミ、ソ、シの部分って三和音でしょ。


これを「アッパー・ストラクチャー」というんですね。別の三和音がオープンサンドのようにのっかってるとかいうやつです。


このアッパー・ストラクチャーBGM文化がなくなってしまったのがファミコンのせいだといわれてるんですよ。


ファミコンは同時発音数が少なすぎるもんですから、3音で音楽を作らなければいけませんでした。


となるとですね、ファ、ラ、ド、ミ、ソ、シって和音は使えません。


このために、ゲーム音楽は3音の作曲を長いこと強いられておりました。なのでスーパーファミコンの製造は急務だったんです。ファミコンがスーファミに変わるまでに8年です。


しかし、8年の間に、人々は「3音の作曲」に慣れきってしまい、アッパー・ストラクチャーなんてみたこともきいたこともない児童が大勢でてきてしまったのです。


エリプシ様は「日本では高校 音楽Iの授業ですら教えない」と、ぶーぶー文句を言っております。


世の大人たちはこれに抗議はしませんでした。


なぜかというと、別にBGMなんてどうでもよかったし、アッパー・ストラクチャーがそんなに聞きたきゃCDでコルトレーンかデイビスでも聴いてなさいって流れになっちゃいます。


しかし。


私はこのBGM文化で1980年代に急に3音文化になってしまったことは、氷河期世代の音感にものすごい影響を与えたと思っております。


「11PMのテーマ」というのも調べてほしいんですが、あれはね、なんと1965年なんです。


まだまだ田舎や地方ではバスが主流の文化だったころの作曲ですよ。


1965年の時点で、もう日本人はモダンジャズを消化しており、ジャズ喫茶が乱立したとはいえ、この吸収力はすごい。


当時の勤め人は、小学校から高校でクラシック音楽を学び、社会に出たらジャズという教わり方をしたのだそうです。


しかし、氷河期世代は違うのです。小学生の間に「3音作曲」が染みついてしまっているのです。


ピエール瀧復帰後の電気グルーヴの新作がなんか物足りないという声もちらほら聞こえてまいりましたが、これは石野卓球の音楽的背景の貧困さにあるのではないかとみております。


コードも9, 11, 13と音が増えれば艶のある蠱惑的なムードになりますが、「最初っから3音作曲」ではそのムードを会得することはもうありません。おそらくは「コード知識の欠落」のまんまデビューしたのは、氷河期世代ではありませんが、石野が最初の世代ではないでしょうか?


年齢を逆算すると、石野は高校時代に「3音作曲」が染みついてしまっているのですから、よけい不味いということです。しかし、石野のようにエレクトロニカに全振りする大人は、あの時代ではまだまだ少数です。


氷河期世代がもろに「3音作曲」の洗礼を受けており、アッパー・ストラクチャーの知識なしにアニメやゲームの音楽の世界に入ってしまったのは、まずかったというべきでしょう。


何割かの氷河期世代は「カウボーイ・ビバップ」でアッパー・ストラクチャーを知った可能性がありますね。これは信憑性が高いでしょう。


普通の人なんか音楽はそんなに専門的に勉強などいたしませんし、世代によって和声感覚が全く違うのはあんまりいいことではなかったんだなと。だからといって、時を巻き戻すことはできない。


近年のJPOPは歌謡曲丸出しとかいって嘆かれておりますが、その戦犯はメロではなく、コードだったということです。

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