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ゲームも立派に教養なんですかね。

へえ。ざるそばサラダ (どんなものなのか…じゅるり) を作ってくれるころーんさんはゲーム&ウオッチのゼルダの伝説買うんですか。どーもーせみころーんさんですー。とっててて。


このくらいならねえ。「買っちゃいけません」とかそういうのなくていいでしょう。くおてしょんさんとすらあっーしゅさんは見た瞬間にポチるほどの筋金入りの任天堂信者ですから、まあ買うよね。


かーんまくんはピアノがうまくならないのでお仕置きと称して買ってくれないんでしょうかね。どっーとくんのをねだって壊しちゃだめですよ。


このゲーム&ウオッチってのは、私の親がよく買ってもらってたんですよ。家には一台もないんですけどね。


とにかく、「きっかっきっかっ」といういかにもゲームって音が面白かったんだそうです。世の教育ママはあの音を忌み嫌っておりましたが、あれは女性の声によるものだと思ってます。


日本人は「黄色い声」と呼ばれるほど女性の声は高い傾向があり、コントラルトは少ない。「キンキン声」ってやつです。その「キンキン声の教育ママ」がゲーム&ウオッチの「きっかっきっかっぽららららららら」ってのを聞くと、つい「勉強しなさい」と言っては暴力をふるうというのが昭和の定番でした。


ころーんさんはこの「きっこっきっかっ」ってのを聞いてもなんとも思わない?


はー。


クリックトラックみたいだって。そうですね。いまでも複雑な音楽はヘッドフォンをかぶってクリックトラックを聴くんですが、その音に似てると。


そうですね。特徴的で耳を突く音じゃないといけないからね。


ゲームといえばパルスで「1声」なんですよ。


バーガータイムやマッピーでも「2声」ですよ。


ほんとに、日本人はゲーム音楽で「1声の対位法を身に着けた」んです。


ちなみにリンクの冒険だと「3声」です。


ここらへん、音数が徐々に進化した為、私の両親の世代は実に音響工学的に音楽理論を身に着けたそうです。


これってすごいことですよ!


和声法や対位法といった旧来の覚え方とどこが違うんだと申し上げますと、西洋音楽のほとんどは1人では達成できません。


グレゴリオ聖歌ならできますか。でも1声ではなにもできないのです。


そこでオルガヌムが開発されたのですが、1声が2声になるだけでも相当にショックだったそうです。


その果てに弦楽四重奏が出てきた。


そうなるまでに800年以上かかってますよね。


この800年を日本人はわずか10年足らずで追体験したんです。


まずゲーム&ウオッチの1声、バーガータイムの2声、そしてリンクの冒険の3声と、音の数が進化してるんですよ。


これをリアルタイムで経験するということはものすごいことですよ。この世代が羨ましいって人も多いと思うんです。


生まれながらにスーパーファミコン世代は3声以下のBGMを、レトロゲーム互換機で逆に体験しないといけません。


わざわざ追体験するって人は奇特な人ですが、リアルタイムで追った人は「普通の人」なのです。


そうしたらですね、FF2の「反乱軍のテーマ」で信じられないことが起きました。


よくすらあっーしゅさんが子供の時にピアノで「彡/(^)(^)<反乱軍のテーマ!」ってやって「いまのFFをやれよ」と突っ込まれていたそうですが、あの曲はちょっとした事件でした。


なぜなら対位法の規則をかたっぱしから破り、なおかつ聴ける水準の名作にした珍しい楽曲だからです。


これはおそらくバッハのコラール技法を参照したのではないかと思われます。なぜかというと、あれは和声進行の豪快な反則集なのです。


反則したおしてますが、音で聴けばなんともない。これの範例集です。


つまり、導音が重複してようが、ダメなものはダメだが、良いものは良いんです。


こういうとまたエリプシ様からねちねちと嫌味を言われるのですが私は本気です。


そこで、ころーんさんはぷぷとか言わないでください。


あの「反乱軍のテーマ」は2小節目でいきなり対斜です。


でもなんともありませんよね。なぜかというとぴったり12平均律で調律が狂うことなどないからです。


3小節目になると第7音すら平気で重複しますが、なんともありません。


13小節目には禁則の連続8度が出現します。これ以外にも反則のオンパレードで、器楽でやればまず気が付きます。15小節目には隠伏8度です。


こういう「MIDI発信音なら何でもないぞ」というのは、ちょっとした事件だったんです!


これは任天堂のゲームではそのようなことがさほど起こっておらず、ハドソンの迷宮組曲やスクウェアのFF2で発生したのは、やはり音楽担当の素養に起因していたと思われます。夢工場ドキドキパニックに至っては、対位法ではなくポピュラー音楽のヴォイシングが用いられるのですから、音楽には随分と任天堂は気を配っていたのです。


部分的に4声になったのはスーパーファミコンになってからです。


4声になると1+3なもんですから、むごいまでの手抜きのピアノリダクションみたいなBGMが大量に出現しました。そのほとんどはダメゲーム(任天堂元社長のありがたいお言葉)です。あれから入っちゃうと、1が2になって3になってというどきどき感は得られないでしょう。


私はファミコンの「初代スーパーマリオ」の土管の中の音楽にはショパンのピアノソナタ第2番の第4楽章の影響があると思っています。


ゴウモエラーはskypeで「ゑー!」っていってましたが、くおてしょんさんは「にゃーん」でした。


マドゥーラの翼だと屋内では1音になるのに、初代スーパーマリオだと土管の中はユニゾンになるんですよ。


どうしても、ユニゾンの名曲といえばショパンのあれしかないんですってば。

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