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やっていい反復とやっちゃダメな反復がある。

なんだか炎上案件みたいですねー。どーもーせみころーんさんですー。てとてとてとて。


このエントリの題名に11人の語り部は阿鼻叫喚の大騒ぎです。


エリプシ様に至っては「せみころーんさんも、反復真理教に屈した」とかすごいこと言われちゃったんですよ。ひどいなあ。人に向って何でも言っていいってもんじゃないだろうよ。


ころーんさんは「反復を否定すれば、ピアノ演奏芸術そのものを否定することになる」ってちょっと気を遣ってくれます。今日の昼ご飯は私がきのこパスタ作ってあげたからってのもありますけどね。


でもね。


最近、イ・セカイでも、反復真理教現代音楽は現代音楽にあらず、なんて言葉が聞こえてきたんですよ。


それもですね。


最近、妙にリコルディやペータースといった大手の出版社ですすら、ほいほいっと若手は出版させてくれます。


でー。


新刊、その中にはすごく有名な作曲家様もいらっしゃるんですよね。


何百ページも、こんなに反復しておかしくならないのってのも、結構な割合で見え隠れするようになってきました。


しかも、フル三管編成は貸してくれないので、非常に珍妙な編成でちんたら反復してると、「あほぼけかす」ってskypeからすらあっーしゅさんの怒号が聞こえてくるよって話でした。


珍しくあぽすとろーふさんは「彼の気持ちもわかる…」と。


今日紹介するのは、久しぶりに勉強になる楽譜を紹介しようってんで、懐かしい作品をネットで見つけて拾ってきました。


issuuに載ってるRobert HP Platzさんのup downってのをブラウザで開いてみてください。スマホの人はちょっとごめんなさいね。小さすぎて見えないかもしれません。


Platz先生のデビュー時は反復の復権の時代とは言え、やはりダルムシュタットで厳しい査定を受けた反復語法なので、一見の価値があります。


これ、up downってのは素粒子のことです。ころーんさんは詳しいでしょ。ほれ。


up down strange charmって曲から、up downを抜き出して演奏することができます。


up ピアノ

down 室内オーケストラ

strange クラリネットとハープとパーカッション

charm 笙とヴァイオリン


この4作品が同時に演奏されるのが本来のヴァージョンですが、別個に組み合わせて演奏してもらっても、個別で演奏しちゃっても構わないようにも作曲されています。


この、upだけはYoutubeでも聴けるんですが、up down strange charmではまだCD収録がありません。


でね。


どういう作曲技法かと申しますと、upに使う音高と、downに使う音高がきれいに一致したり離れたりするんですよ。


ここらへん、生で聞いてみないと魅力がわからず、4曲同時に演奏するためのリハーサルも確保できない不遇の作品なんですが、非常に立派な作品です。


たとえば、upが楽譜の103小節くらいで、なんか微妙に抑えにくそうなコードを次々とほおるんですよ。


そこを室内オーケストラのdownはエコーになってるわけですよ。


こういうなんだか和声の下ごしらえといってもいいものがあったので、取り上げてみました。彼の作曲語法はほかの誰とも似ていない孤立したもので、他の作曲家との連携が見えないんですが、楽譜はなんだかとっても親切だなと。


ちゃんと、作曲の目的に応じた反復書法なんですよ。


ところがね。


最近幅を利かしている名前を申せない作曲家の反復技法はですね、クラシック音楽のまんまで繰り返すんですよ。


これでは退行ではないかと言わんばかりなんですが、みんながやるもんだからついって人が多いんです。


ゴウモエラーはこの「up down」くらいなら楽譜が読めるみたいです。弾くとは言ってません。けれどもまあなんとかって。


このupが弾けるのは、私とすらあっーしゅさんところーんさん、くらい?アムパサンドさんも「できなくはない」って。


まだまだこの世代はしっかりシステムでピアノソロを書くんですよ。


なので、160小節で、15:16とかできちゃうんですよね。


こういう15:16ってのがゴウモエラーは「ゑー!」って言っちゃう。ころーんさんはなんともないです。


今の人もう、15:16なんてやらないでしょ。


日本の吹奏楽の作曲賞に15:16って書くとまず落選だね。変拍子はいいのに。


ラストは、小節をまたいだ6:5っての出てくるんで、「あー、先生もこういうのつかうんやなあ」と。


小節またぎx:yってのもメシアンが最初にやってから、もうものすごい勢いではやったんです。私も一時期使ってたんですよ。


でもね。


ころーんさんから怒られちゃったんです。「そんなのタイを使えばいいじゃない」って。


「タイを使って近似しても聴覚上問題ないでしょ!」って。


世間様がころーんさんのお説教を真に受けたわけではありませんが、小節またぎx:yは急速に廃れました。


そういう技術上の問題はさておき、こういう楽譜を日本の吹奏楽や合唱やマンドリンオケの作曲家は目を通してほしいんですよねえ。


このdownってのは途中弦楽器は134小節で全編トレモロになるんですが、ここをマンドリンオーケストラでやると気持ちいいだろうなあって。意外にもプラッツさんは音源がないのです。ないのにも素晴らしい作品がいっぱいありますよ。

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