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魔人の力

「おおおおおおお!!!」

大量の剣を全て薙ぎ払うようにアレンは剣を振るう。薙ぎ払われた分の剣が新たに現れ、再度アレンに向かって突撃する

「ほらほら頑張りなさいな英雄さん!」

ヴァージリアの声と共に光弾が放たれる

アレンは剣先をヴァージリアへ向けて叫ぶ

「『界滅デストリア』!」

剣先から三つの珠が現れる。白の珠は天界を、緑の珠は人界を、黒の珠は魔界を表す。それら三つの珠が収束し、一つになる

ゴッッ!!と空で巨大な爆発が起きた



「アレン!今すぐ離れて、・・・いない」

ジンは魔女たち檻まで来ていた。そこにアレンの姿はなく、何故かオロオロしている騎士が一人いるだけだ

「いったい何処に・・・」

アレンを探そうとしたその時、奇妙なことが起きた

グチャリ、と何か肉が潰れたような音が聞こえた

音は檻の中から聞こえてきていた。魔女たちがグチャグチャと音を出しながら、一つになろうとしていた。喰い、喰われて、グチャグチャになりながら肉は一つになっていく

その姿を見た騎士は気持ち悪そうに口を抑えた。ジンは驚きながらも剣を抜き、肉に斬りかかる

「きゅあ?」

肉が声を出した



カンナはサクラと一緒に城の中を歩いていた。ついさっきまでサクラと一緒に魔法の練習をしていたのだ

「やっぱりカンナはすごいわね。私が苦労して覚えた魔法をあっという間に覚えちゃうんだもん」

「サクラの教え方が上手だからだよ」

「それでもやっぱりカンナはすごいわよ」

そんな何でもない会話をしながら二人は歩く。そこでいきなりサクラの足が止まり、壁へと視線が向く

「サクラ、どうしたの?」

「いえ、強力な幻惑魔法の気配が・・・」

サクラに釣られてカンナも壁に目を向ける。そこにあるのは何の変哲もない壁なので、サクラが言っているのは壁の向こう側なのだろう

「んー?なんでしょう?」

サクラが壁に近づこうとした瞬間、

ゴバッ!!と壁が壊れて人が飛んできた

「じ、ジンさん!?」

人、ジンは剣を構えながらカンナに言う

「カンナさん逃げてください!」

「え、え?」

ジンの視線の先には、肉があった。というよりそれは肉の何かとしか表現が出来なかった。肉は一体ではなく、後ろに似たような存在が数匹いた

「あ、ああ」

ジンの言葉に従って逃げようとしたが、足が震えて動かない。サクラにいたっては硬直したまま倒れた

「カンナさん!」

ジンが何かを言っていたが、カンナの耳には届かない。段々視界が暗くなってきた

その時、肉がこちらに気づいたかのように声を発した

その声は、「きゅっ」と言ってるのか「きょぁ」と言ってるのかそれとも人の言葉ではないのか、そもそも喋ってるのかわからない声は、カンナの精神を揺さぶった

「あ、にぇ、ひゃ」

肉の目の前が光り、魔法陣が現れた。陣から何の魔法か読み取れた。が、その先の思考へ持っていくことが出来ない

肉が声を出した。それに呼応したかのように魔法陣から氷柱が放たれた

(う、ごけな・・・っ!?)

肉を潰したような音が、妙に耳に残った



「はぁ・・・はぁ・・・っ!」

息切れしながらも剣を振るい、炎や氷を薙ぎ払う。攻撃全てを消し炭にすれば体力もなくなる

避ければ良いと思うかもしれないがそうもいかない。なぜならヴァージリアと名乗った魔人は上から下に落とすように攻撃してきているからだ。そして下は王都、どうなるかは考えるまでもない

「英雄とはいえこんなものかしらね。あの人間が異常なだけかしら?」

ヴァージリアがそんなことを言う。彼女の周りには彼女が見えなくなるくらい大量の剣があった

「それじゃあそろそろ終わりましょうか」

杖を一振り。それだけで大量の剣が全てアレンを囲むように転移した

(しまっ、これだけの剣を消し去る力がもうっ!?)

「終わりよ」

一切の抵抗なく、剣は肉を切り裂き、貫き、アレンは重力に従って落下していった

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