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第十一話 全力と暴力

"(オレはただ失いたくなかった)"

そこは海岸の側

「オレさまは絶対、魔法騎士になるからな。明日の試合ぜってぇ見ろよ」

「まっ時間があったらな。だが、一つ約束しろ。」

「あ?何だよ」

「絶対負けんなよ。」

「…(ニヒ)あたりめぇだ!」

少年ウルシーと青年は拳を突き合わせ約束を交わした。

"(俺様はただ欲しかった)"

そこはクリスマスイブで賑う街のなか

「お父さん、これ買って買って」

一人の少女が、おもちゃ屋の前で父におもちゃをねだる

「しょうがないな〜今回だけだぞ」

「やった!」

少女は跳び上がり喜んだ。

「もー!お父さん。あんまり甘やかしたら行けませんよ。」

「まぁまぁ良いじゃ無いか、クリスマスなんだから。それに今回だけだよ今回だけ〜」

「まったく貴方ってひとは」

若き日のルチルは、痴話喧嘩もありながら、笑い合える家族の姿をただ、溜まって見つめていた。

"(それは誰にでも、当たり前にあるもの)"

「申し訳ありません(はっは〜)お待たせしました。ルチル様(は〜は…)」

見知らぬ家族を見つめるルチルの前に息を切らしている。メイド服の女性。

「いや、ボクも今ところさアッシュ。と言うか、キミはまたそんな格好を、今真冬だよ。防寒具ぐらいしたらどうだい。」

「お気遣いありがとうございますルチル様。ですが、わたくしめにはそんな財はありませんので…」

「そうか、キミは借金をしてここに来たんだったね。…これを受け取って欲しい。」

ルチルが浮かない顔をしている彼女の前に差し出したのは、赤マフラーだった。しかも、それは

「ルチル様…。めっそうもない、こんな上等な物をわたくしめなどに…それにこれは…」

それは、まるで上等な店で売られてるような上等な布、綺麗な縫い目。だが彼女だけは知っていた。それが、それらのどれよりも、価値のある…ものであることを

「上等?キミは、それがどんなものかわかってるはずだろ?」

「ルチル様…ありがとうございます。ありがとう…本当に…」

メイドはそれを、首に巻き。ルチルに嬉し涙を流しながら、微笑んだ。

((その時は、ずっと続くと思っていた。…

 でも…))"

雷鳴と豪雨が吹き荒れる様な、荒々しい音が鳴り響く。

"((だが、それは間違いだった…))"

「あぁ…はぁ〜あ"ー!」

ルチルは月の光を浴びて輝く彼女の桃色の髪の女を優しく触り、血を吹き出しながら倒れ込む、彼女を抱き抱えた。

「魔法騎士に…英雄になるじゃなかったのかよ!…クソー!」

約束を交わした…いつも遊んだあの海辺の砂浜。そこは、ゴミが多くて、独特な異臭がする。英海と呼ばれたそこには、ふさわしくない、その浜辺は。その場所は…ウルシーらにとっては、思い出の場所…だがその思い出はウルシーの悲しみを、一層強いものにした。

"((幸せは、いつも直ぐに消え去るのに…))"

「命を」

「幸福を」

場所も時間、境遇も…全く違う二人の心理は

「「テメェら…テメェらの全てを…全てを」」

合わさった

「「奪い尽くす!」」

時は現在へ

"(いけー!俺を…俺を倒しやがった。そのクソビッチの幸福の全てを…奪い尽くせー!)"

その意思に応えるかの如く、ルチルが持っていた剣は、剣の姿から三つ編みポニテールが特徴的なメイド姿の女性の姿になった。

だが、それは、先程のベシルの鎖に触れられ魔力が強制解除された。彼女らと違って、その皮膚は、ピンク色の宝石のままだった。そしてその心臓部には、ロックオブハートの姿があった。

その驚愕の変異に驚く暇もなく、キャップと呼ばれる男が、鉄パイプの様な武器をベシルに向け切りかかる。

「キャップ!そのままで居ろよ」

「ラジャー…(棒)」

キャップは、鉄パイプに火属性の魔法を惑わせ、鉄パイプの先の空洞の穴の部分から勢いよく火が噴射された。

「そう、上手くはいきま〜せんと!」

ベシルは、キャンプの鉄パイプを打ち消す

「!」

背後に現れるワニ男

「ちっ避けられちまった。魔力をガラスの様に砕く鎖つぅーのは本当かよ…つか、ニットのやろぉーはどうした!あいつ、チーター系獣人と妖精のハーフだったろ。」

「ニットは、下での垂れてます。(棒)」

「あのやろぉ〜漢が足りねぇ〜…しゃぁねぇっキャップ、いつもので行くぞ。」

「ラジャー…(棒)」

「いつもの…ねぇ〜」

キャップと言う男は、再びパイプを振り回して、その場でステップを踏む。まるで、キャンプファイアーで踊るファイアーダンスが如く舞。次はベシルに向かって手を突き出し

「レプカ・パイプ(複製棒)(棒)」

突き出した手の周りに出現するは、鉄パイプと同じ形状の無属性のアイテム(道具)系の魔法。

「…」

「ファイアーパイプ(放火棒)…(棒)」

その言葉と共にまたも、パイプの穴から勢いよく火属性の魔力が放出され、そのパイプ数本がベシルに襲いかかる。

「お〜と」

ベシルはキャンプの鉄パイプをもう一度、打ち消す。

火の噴射されたパイプは、ベシルの視界を奪うための罠、彼はオリジナルのパイプと共に、魔力のパイプの二刀流の状態で、視界奪われているベシルに接近し。ベシルは間一髪で、パイプを鎖を巻いた腕で受け止めた。

(本命は…(棒))

「…」

「頭から食いちぎってやるわい!」

(ダイルの兄貴の長所は、ワニの噛みつきによる力と妖精族の鉱石系自然魔法を纏った歯による圧倒的な攻撃力…しかし、その巨体と口開いて閉じるまでのモーションが、遅い。それをカバーするために(棒))

「OREがいる(棒)」

火を打ち消すとそこに、現れる口を大きく開けたワニ男。その強靭な顎と牙がベシルの頭に噛み付く。

「な…」

「にいー…」

そこで起きたのは信じられない出来事だった。

「にヒャ♡」

ベシルは頭からワニの屈強な顎の力で噛まれたが…その赤黒い鎖は、ベシルの顔を守り。ワニの力ですら…

「打ち消した…」

「んな馬鹿な…」

「おい…いつまで噛んでんだ。」

「ん!」

「さっさと離せぇよ。顎なし」

ベシルは、動揺するダイルの隙をついて、溝落ちに、体のツボをつく達人とごとく小指で少し刺した。それは、とても静かでまるで…正確だった。

「かはぁ…(ドン!)」

「ダイルの兄貴が…」

ダイルは、ツボを押され気絶した。

「うわ!汚ねぇ〜悪いけどお兄さん。俺、ぶっかけはNGなのよね〜」

ダイルを倒したことにより、ベシルは口の中でついた唾液が気になるようだ。そんな不快感のなか、閉ざされた扉が開き。

「うぉー!」

「いたぞー!あの女だー!」

扉のをこじ開け、入ってきた。盗賊団の団員、その数およそ、40人以上の団員達が扉の向こうから、雪崩の様に現れた。

「ちっ!次から次へと」

「ベシルお嬢!ここは、我らぁ黒金の仮面に」

「駄目だ…」

助っ人に表れた。黒金の仮面にとって、その一言は衝撃だった。

「遺憾ながら、なぜでやしょう…ベシルお嬢」

「あ"…なぜって、ここは俺一人で足りるからに決まってんだろ。あんたらぁは、こっち…でしょ」

ベシルが指を刺したのは、先程ベシルを倒した事で、解放された。操られ、宝石にされた。黒星教団の信者達だった。

「ですが…」

確かに、この状態で、病み上がりかつ、戦闘員でない。一般の信者達をこの戦場から避難させるのは、判断として的確なと言える。が、しかしその計算には一つだけ、大きな荒がある。それは…それをなすにはこの場で…億超え賞金首をリーダーとして、作られたこの強者達の中で…それら数十人を一人で倒すだけの圧倒的強さが必要であること隊長と呼ばれるその男はその一点が疑問だった。

「んな、難しく考えんな。俺が出来るつってんだがら、いけや…あんたらぁ家族なんだろ…あの子らと…」

その男は、目の前の自分より遥かに、細く、下弱く、可憐なその女の背中は…その瞬間、その目を見てすら変わらなかった。強さへの疑問?の感覚は、脳裏から完全に消え去った。それは、表すなら圧倒的な強者のビジョン(姿)…女に見た。

「はい…隊列を作れー!そとの敵は、我ら黒金の仮面が引き受ける!返事はー!」

「はい!」

「逃すかよー…あ"?テメェ…かぁ」

ベシルは、男の頭上を飛び越え鎖を輪投げの様にして、男の首に引っ掛ける。それにより首が閉まり、窒息仕掛け気絶する。

「道を開けな!邪魔なんだよ…あんたら」

ベシルは、その煽りを、周囲数十人の軍勢を前に表した。

「あ"ーんなに言うなら望み通り…」

「「やってやるよー!」」

それらが、道を開けるのには数秒もかからなかった。

「道は空いたぜ。さっさといきな。」

「はい!」

「ありがとうございやす」

「はいよ…」

隊長を中心に、黒星教団の人々は、扉の向こうへと逃げていった。

周囲を囲んでいたであろぉ〜二十人近くの者達。かれらは消して弱く無かった。彼らは全員…世間で言えば、億を超える賞金首を選ばれた。選りすぐりの強者の集まりだあるはずの集団…だがしかしその集団は3秒と経たない内にな倒された。

「嘘だろ…」

「さーてと、まず…死にてぇーやつからかかってこい…何人でもいいぜ。全員3秒以内にぶっ倒す。これぞ本当の3秒ルール…な〜んてな」

「ちっなめやがってー!」

盗賊達がベシルに向かって行こうとした瞬間。宝石の女は大きな斬撃を周囲に放つ。

「お〜と」

ベシルは、斬撃を上に飛んで避ける。

(野郎ども、あの女はやべぇ。おそらく俺らじゃだけじゃ倒せねぇよ。とにかく時間を稼げ。下にウルシーがいる。ぜってぇそっち行かせるな!)

その時、宝石の、女は。盗賊団に向け大きな斬撃を向け、そして、その斬撃は、彼らにルチルの最後の言葉を言い渡した。

「は?俺たちでも倒せねぇーてなんだよてかヤベェてどうヤベェだよ。」

「とにかく構えろ。BADの旦那が間違えたことあるか?それにやつが…BADの旦那を倒した事に変わりわねぇ〜」

「確かに…よし野郎ども!行くぞー!」

「「おー!」」

「あとは地下だけど…頼んだぜ。ニヒツ様、ハスキーちゃん」

視点は地下室に戻る

「ガァー!」

「あれは、ナトゥラ」

「ナトゥラ!てっ何?」

「ナトゥラと言うのは、獣人族が理性のほとんどを失う代償に、野生の本能を解放する力です。この状態になった獣人族は、ダメージや敵味方関係なしに、一つの目的を果たすまで無差別に行動し続けます。しかもあの姿…海翼族の、ダイバーモードまで…あっダイバーモードと言うのは、海翼族の」

ニヒツの説明中、理性のないウルシーは、容赦なくニヒツに襲いかかる。

(早い!)

「ハスキーさん!」

間一髪、ニヒツはハスキーを横に押し出し、ウルシーの攻撃を避けたが

「がぁは…」

「ニヒツくん!私を…守るために」

ニヒツは、ハスキーを庇って、ウルシーの攻撃が直撃する。

「オーマイガー!シグナルアラート(危険信号)、ウルシーザマッドネスモード(ウルシーが狂戦士状態)。」

「あ!」

その時、敵のドローン男を見て、ハスキーは何かを思いついた。

「こりゃ、テレボォー(やばい)な状況だね〜。スピーディーにフリーラン(逃げる)と行きますか。」

「待って!」

「オ〜ユウーはサムタイム(さっき)のダイナマイトガール(良い体の女)。悪いが、ストピーはノーセンキューだぜ。バァーイ」

ハックと呼ばれる男が、ドローンを使って逃げようとする。

「待ってって…言ってるんです。」

ハスキーが、手を上握り締めると

「エラーエラー。強力ナ磁力ヲ感知。コンピュータ制御フノオ…」

その時ハックの乗ったドローンに違反が

「ワンデイ(本日)トゥータイム(二度目の)オーマイ…ガー」

その時ドローンは突然大きな煙を立てて爆発した。

「私達!黒星教団の使う黒星砂は、磁力を帯びた砂です。確か魔道具は、強い磁力に弱いはず。」

「いやいや、レディースユー(そこの彼女)?今はバトルタイム(戦いの時間)なスタッツ(状況)はノーセンキュー(お断り)だヨー。」

「そう…そうです!だから取引しましませんか」

「トランザクション(取引)?」

「はい。今あなたの"この場"にある全機体に、黒星砂を仕込みました。いつでも、磁力により、ドローンを撃破することが可能な状況です。ただ、あなたの言う通り、今は危機的状況にあります。なので、あたしをあなたのドローンで、上まで運んでください。抵抗すればこの場にある全てのドローンを先程同様の状態にします。」

ハスキーは戦場で、しかも、敵味方もお構いなしに無差別攻撃をしてくる相手が周囲にいる状況で、目の前の敵との、最後の賭けにでた。

「ユー…」

(お願い!)

「オフコース(もちろん)その話、ラブ(受けさせて)貰うヨー!」

「やっぱりそうですよね…ならこっちにも考えがぁ…良いんですか!えぇ、てっきり「仲間を裏切るぐらいなら〜」とか言うと思ってました。」

ハスキーの悪い期待は思わぬ発言により打ち消された。

「ノーノー、ユーなんか勘違いしてるヨー。ミーらは賊ヨー。金だ、女だとトークしてる連中ヨー。そんなダスト共に、フレンドな結束なんてないヨー。ナンバーワンはミーライフ、ミードリーム!「第一は我が身、他人を庇わず作戦実行、最後逃げるや逃げの勝ちー!」ってーのが、裏の世界の常識ヨー。」

「そんな…(今はなり振りかまってられない)わかりました。とにかく承諾していただけるのら幸いです。では、早くドローンを」

ハスキーは彼らの関係に寂しさを覚えつつ、ウルシーの泥魔法によってこの地面全域が泥と変えられつつある。状況にあせり。ドローンに飛び乗った。

ドローンが飛び立つと

「ユーガール(お嬢ちゃん)、ラストに一つお願いがあるヨー。」

「お願い?」

ハックは、ハスキーに、願いを聞いて欲しいと言った。

「ウルシーガイとホワイトガール(ニヒツ)のバトルに、手を出さないで欲しいヨー。」

「え?なぜ…ですか…」

ドローン男の急な発言に、ハスキーはその狙いを読み取っていた。

「ウルシーガイのナトゥラにはリスクがあるヨー。理性をジャンプ(吹き飛ばす)言う事は、ファクト(本来)理性で行うハザード(危険)へのストッパーがロスト(消える)と言う事だヨー。つまり、どんなアタック(攻撃)を受けても、たとへ、デスダメージ(致命傷)をおったとしても、ストップは無いヨー。」

「そんな…」

「それだけのリスクを負っても、デフィート(倒す)するだけのレディーナス(覚悟)をしてるってことだヨー。だから…ストップ(邪魔)しないで欲しいヨー。」

「あ…」

ハスキーは悩んでいた。それが、ウルシーにとって命をかけてる覚悟を尊重してしまえば、同時にニヒツの死のリスクが発生すると言うこと。それが、ハスキーの決断を鈍らせた。

「これは、ただのウィッシュ(お願い)。断るか断らないかユーのフリー(自由)ヨー。」

「ん…わかりました…。でも、命に関わると判断した時点で、この約束は破棄します。」

「…プロミス(約束)…か、サンキューだぜガール。」

「ただ一つだけ…頼みがあります。」

「ん?」

そのころニヒツは

ウルシーの鰭や爪は勿論、その強靭な腕力からの猛攻撃を受けていた。

「がぁ!」

(これ以上のダメージは…意識が…でもここであれを使えばハスキーさんも…)

「ニヒツくんー!」

(ハスキーさん!)

その時上空に、敵のドローンと共にいた。ハスキーを見てニヒツの中に疑問と感動の境目、そんな複雑な感情を抱いていた。

「私はー!無事だよー!だから…やっちゃえー!」

「へっ言ってくれるね〜…一応ウルシーガイは、内の…"最狂"戦闘員…だっつうのにヨ〜。」

"(そうさ、ウルシーお前は)"

時は百数十年前、ルチルが貴族国に立ち寄った際の出来事。

その日はあいにくの雨で、世界一美しいと言われる。英海はあいにく拝めなく、ルチルは少し、不服そうな顔をしていた。

「BADの兄貴、機嫌直すでごわす、雨なんでどうしようもないでごわす。」

「あ"ーてるよ。ちぇ!せっかくビーチで目の保養でもと思ったのにな…」

そこには、ノーズとBAD(ルチル)の姿があった。

「どうしやした。兄貴。」

「あいつ〜」

その時ルチルの目に止まったのは、フードで身を隠しても、内にある殺気を隠しきれない大男。

「そうか…では」

男は、酒場の主人の首根っこを掴み

「知ってる事を全て吐け!出ないと…」

主人を脅す。

「なんだなんだ」

「にヒャ」

"(あの時からお前は、俺とは違う何かを秘めてた。)"

雷雨の中

「よー!酒場時の兄ちゃん!元気してるか?」

「うぬ!なぜオレを助けた!」

「にー!なんつうか、お宅に興味があってな。」

「…」

ルチルの言葉に、無言で急接近し、拳で答えたウルシー。

「お〜物分かりはいいみてぇ〜だな!」

そこで二人は初めて拳と剣を交わし合った。

"(あの時お前に出会うまで、俺は社会ってもんは、人を踏み台にして、利用できる奴が最強だと思ってた。だが、ウルシ〜お宅は違う。)"

ウルシーは、連打の拳を休めずルチルに攻撃する。

「ヒ〜怖いね〜ならこれで…どうだ!」

ルチルは、少し押されつつも、大勢を取り直して得意の斬撃を繰り出す。

"(俺のしらねぇ〜孤高の強さ。圧倒的暴力。)"

「んー!」

雷鳴が雲の中で唸る

「ニーヒャ!」

雷鳴の音混じり合った。拳と剣のぶつかり合い。

"(ウルシー…お宅と言う最狂と…俺と言う最協が合わされば…)"

「ガァー!」

「ウルシーさん!」

「うぅ?うぉー!」

その時、ニヒツの声と共に、押していたはずのウルシー、凄まじい無色の魔力によって吹き飛ばされた。

「ウルシーさん…あなたはとても強い。その磨き上げられた体。その力。その知識。あなたが、研鑽を重ね、凄まじい努力…尊敬に値ます。」

「うっ…うぅ〜」

ウルシーは、体を起こし、首を振る。

「でも!あなたは…その力で村の人々を傷つけ!奪い!彼らの心を…思いを踏み躙った。」

ニヒツは、凄まじい魔力は周囲に魔力の荒々しい流れを作りそれをまとったまま…構える。

「うぅ〜…」

ウルシーは立ち上がり…地面に潜り…

「あなたが…これ以上、この暴力を続けると言うのなら!」

ニヒツに迫り来るウルシー。なんとその速度は、時速500km。この狭い空間ないでそれは…音速にも見えるほどの速度。

「僕の全力を持って…あなたを!」

その時ニヒツの眼にかっかった影は消え去り、再びその赤眼を顕にする。

「ガァー!」

"(最強だー!)"

ウルシーニヒツに大きく口を開け、襲いかかる。

「討つ!」

ウルシーの大きく開けた口を無理あり閉じさせるかのように、ウルシーの頬に最大魔力の一撃を決める。その拳から放たれる衝撃は木箱を吹っ飛ばし、周囲の壁を震わせる。

「ぐぅー!」

ウルシーも負けじと対抗する…

「フルパワー(これが僕の全力の)…」

ウルシーの必死の抵抗に、押されつつあるニヒツだがその時その赤眼に…

「ガァー!」

「インパクト!(衝撃)」

炎の如き赤色の光が灯った。

(バーン!)

その、一撃はウルシーと共に、ウルシーの暴走する魔力によって、泥と化した地面全域を吹っ飛ばし、ニヒツの周囲の地面だった場所の鉄板が丸見えになった。

(ルチルよ…こんな奴らに勝てるはずがなかったのだ。こんな…)

「はぁはぁ…ウルシーさん。僕は…あなも…救い…たい。」

(馬鹿やろー共に…)

"今思えば、この時ウルシーさん達に出会えていなかったら…志し半ばで死んでいたかもしれない。少なくとも、ハート盗賊団の皆さんとと出会っていなかったら、僕の旅路はもっと退屈なものになっていただろう。この時の僕にとっては村の人々を傷つけた敵だけど。この出会いは、先の未来で、僕の数十年続いた英雄譚の中で、かけがえの無い人たちになることを…この時の僕はまだ知らない。"

「さっすが〜ニヒツ様だね〜。」

背後にから現れたベシルはニヒツの肩に腕をかける。

「あっ…ベシル…さん…」

「(ダン)おっと。」

「ニヒツくん!わわわ!」

「フュ〜」

「ちっ!イケメンが」

ニヒツは、さっきの戦いで、魔力も体力も使いきり、正真正銘全力を出し切り気を失った。その倒れた先は…

「よしよ〜し。頑張ったね。…ニヒツ。」

「姫様!間に合い…ませんでしたか。」

駆けつける黒星教団の皆さん

「おー!ゲッコ。おせぇじゃねぇーか、戦いならもう終わってるぜ。」

その頃一方二階では

「本当に…あの人数を…」

隊長が一人…驚いていた。

時間は少し前に戻る。

「ふ!」

「しつけぇな〜あんた」

ボロボロになりながら立ち上がった。キャンプの最後の抵抗虚しく、ベシルにあしらわれた。

「しつこい男はモテないぜ」

最後の盗賊キャップその後ろに並ぶは、倒された仲間たち。

宝石の女は、大きな斬撃を連射で放ってくる。

「おっと…(ジャラジャラ…カン!)ヘェイヘェイ!どうしちゃったのメイドちゃん!ブレイドが小さくなってる…ぜ!(ブゥン!ザー!)どうする?ルチルお兄さん。この子あんたの大事な人なんだろ?」

ベシルは、宝石の女の腕、鎖を巻き、鎖を引いて空中から接近し、背後をとってその拳を寸止めし、周囲に凄まじい衝撃が走った。

(ちっ!)

ベシルは理解していた。その宝石にべシルの鎖が触れれば、剣の中にいる"彼女"が解放される事を、それはルチルにとってとてま不都合な事実を。

「取引しようよ!あんたの声を外にも聞こえるようにしてやる。だから、彼女を元の無害な剣に戻せよ。」

(なんだよ聞こえるようにするって、この剣ほんとになんでもできるな…。つぅーかお宅ずっと聞いてたのかよ。)

「まぁ〜なぁ〜。でっどうすんだ?」

(あ"ーたよ。はぁ〜)

「OK〜。アンキラ!設定頼むぜ。)

「了解シマシタ、マイガバナー。鉄剣制裁、音声封印ヲ解放シマス。解放完了シマシタ。」

アンキラは、外に音声が聞こえるように設定した。

「うし!どうぞお兄さん。」

「はぁ〜…アッシュ…ありがとう。」

そう言うと宝石メイドは、声の方角を真っ直ぐ見て、また、小さな短剣の姿に戻った。

「うしうし、一件落着ー!。つっても、思いの他時間くっちまったな。よし!頑張って戦ったところだけど、次はニヒツ様のところえぇ〜」


「べシルさんー!」

決着が付いたのも束の間ハスキーが、小人族の男ハックとドローンならなってやって来た。

「お!その声はハスキーちゃん。どったの?てか、その人だれ?」

「ニヒツくんが…」

「まさか!」

「倒しましたー!」

「おー!さっすが〜未来の大英雄様。」

「うそ…だろ…」

"こうして、僕らは、盗賊団全員を確保し、その場を後にして村に戻った。"

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