表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
頂を目指す者の奇譚  作者: 葉一
冒険者編
7/7

第1章 冒険者編 7. 昇格

 なんと、助けた一団はラインさんのパーティであった。


「ああ、君は確か・・カイトくんといったか。本当に助かったよ。ありがとう」

「いえいえ、でもどうしてこんな所にいたんですか?」

「それがね・・」


 どうやら、ラインさんのパーティのメンバーの1人が、サンドンレベルの魔獣を余裕で倒せるようになって、少し奥の方まで進んできたみたら途中道を間違えて、ばったりこのバイトグールと出会ってしまったらしい。要は、弱い相手に勝てるようになって図に乗っしまったということだ。


「今のバイトグールだったんですか!?丁度こなそうと思ってた依頼で良かったです」

「にしても、カイトくんはこの前シーカー登録したばっかだったよね?このバイトグールは橙等級のパーティ推奨なはずだけど・・・」

「ああ、まあ、それは色々ありまして・・」

「シーカーには話せないこともあるよね、助けてもらったのに詮索するような事してごめん」

「はは、助かります」


 まあ、特に何か隠すようなこともないのだが。それは置いといて、何か討伐を証明するものが欲しい。素材とかは高く売れるのだろうか。


「ラインさん、このバイトグールの討伐証明依頼はどうすればいいですかね?」

「うーん、あまり特徴がないからねえ。手の一部と、この棍棒なんてどうだい。証明した後も色々使えるかもしれない」

「なるほど、武器ですか」


 武器を手に取って見てみると、なるほど確かに少し強化がかかっているようだ。売ったり、軽く加工したり、使い道はありそうだ。


「じゃあ、棍棒と手だけ頂きます、後はどうぞ。一緒の討伐証明で大丈夫ですよ」

「いやいや!そんなこと出来ないよ!俺たちはなんもしてないから・・・」

「いや、最初に削ってくれたじゃないですか、それに、1人では持てないので全然大丈夫ですよ」

「まあ、そういうことなら素材は少し頂こうかな。討伐は僕たちの方からもカイトくんが1人で討伐したことを強調して伝えておくよ」

「はあ。まあ1人の討伐でも大丈夫ですけど・・・」


 最初に影から様子を見てたから、罪悪感が残る。こういうことは、等級の高い人が負う方が丸く収まりそうなものだが。


 僕たちは来た道を迷わずに引き返して、もう昼過ぎも超えているあたりだが、ギルドに戻ってきた。受付嬢の方に討伐証明の品を持っていく。


「ご要件はなんでしょうか」

「討伐依頼の完了の報告です」

「はい、ではこちらに討伐証明部位をお願いします」


 台に棍棒と手を出した瞬間


「え、これバイトグールじゃないですか!?!?」


 と言ってすぐ受付嬢は手で口を押さえる。冒険者が皆こちらを見ている。さすがに声が大きすぎだろう。これは完全に目をつけられてしまった。


「大変失礼致しました。バイトグールの討伐依頼完了を認めます。報酬金は・・これだけとなります。あと、ギルドカードを出してください。えーと・・・はい、青等級に昇格です。おめでとうございます。」

「えっ?等級は連続して依頼をこなさないと昇格しないんじゃ・・・」

「バイトグールを討伐する人が赤でも緑でもあるはずがありません。橙でもいいくらいです。」


「(見たか、あいつ赤から飛んで青になりやがったぞ。)」

「(ああ。橙等級にくっついて部位だけ持ってきたんだろどうせ)」

「(まだ若い顔なのにやってることは下衆だな)」


「あのー、でもそのギルド長の許可とかは・・・」

「何言ってるんですか?ああ、まだ言ってませんでしたね。私の名前はルナ、ダートの街のシーカーギルドのギルドマスターです。カイトさん、改めてよろしくお願いします」

「「「「えっ??」」」」


 どうやら、みんな知らなかったようだ。そんな、受付嬢がギルドマスターだと誰も思わないだろう。でも、これでギルドマスター直々に青等級となった。これは手間が省けて嬉しい。


「これからは、青等級の冒険者として、頑張ってください。でも、この調子だとすぐ黄色になりそうですね」

「そんなすぐには、なりませんよ。とりあえず、ありがとうございました」


「(おいおい、聞いたか、あの受付嬢ギルドマスターなんだってよ)」

「(びっくりだわー、にしても、あのシーカーはなんなんだ?)」

「(ここはいっちょ、シーカーがどういうもんかっちゅうのを教えたりますか)」

「(へへ、そうだな)」


「おい!そこの坊主!」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ