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相談屋を訪ねる前に、異質な青年と出会っていた少女の独白
知ってたんだ。
このまま平凡に流れてくれるほど、世界は温いモノではない事ぐらい
知ってたんだ。
けれど、
どこか不思議で曖昧な平凡な時間を
少しの間だが過ごしてしまったら、
それが嘘のように思われ、
とても信じられなくなった。
現実逃避
と
馬鹿にされても良い。
もう、自覚済みだから。
私はずっと
こんな平凡な
……私にとって普通ではないものだけど、
幸せな温かい日々を
夢見ていたのかもしれない。
非日常的な事を幸せだといっている私は、狂っているのかもしれない。
私にとっての“非日常的な事”が
実際には日常的なことなのかもしれないが、
そんな事は私には関係ないことだ。
主観は私なのだから。
世界は確実に進んでいる。
ぬるま湯に身をおいているつもりでも、
実際はそうではないように確実に。
始まりの合図は
当の昔に為されている。
今まで意識しなかっただけで、既に事は始まっているのだ。
そして同時に
狂っているとも言える。
どこで狂ったなど疑問に思うのは、筋違いだ。
何故ならそれは初めから狂っていたのだから。
幸せと理想と希望を求めて、
外へと踏み出したのは少し前のこと。
さあ、物語を進めていこう。
そこにはきっと新たな何かがあるはずだ。
それが希望かはたまた絶望か。
そんな事知る由はないが……




