1927話 それぞれのやること59
納得のいく結果
「・・・・・・」
「・・・・・・」
静かな公園に呼吸音と足を動かす際に鳴る砂の音が響く。
体は熱を帯びて高ぶっているが頭の中は異様に冷静で、不用意に飛び込むこともしないで爺さんの様子を確認できている。
「どうしたかかってこんのか?」
「不用意に飛び込んだら危ないのは経験済みなので。爺さんもそんな結果望んでないですよね?」
少ししか動いていないはずなのに唾を飲み込むのが痛いくらいに喉が乾燥しているのが分かる。
「ふぅ・・・・・・」
このまま硬直状態を続けるわけにもいかず距離をまたゆっくりと近づいていく。
爺さんは鈴君の師匠だから分かることだけど相手側から攻撃してくることは無かった。だから決着をつけるには俺から仕掛ける以外で決着はつかないと思う。
距離を詰める度に足の親指がビリビリと痺れを感じる。
体が痛みを覚えていてこれ以上近づくのは危険だと信号を発信しているんだと思う。
深く呼吸をしながら攻める場所を探す。
体に力が入ってないだけにどこから攻めてもよさそうだが下手に攻めても勝てる気がしない。
そもそも俺は爺さんに勝ちたいんだろうか・・・・・・
距離を詰める度に色々な考えが浮かんでくる。
こんな状態では良くないとは分かってはいるが今更引くこともできず爺さんの肩に手を置いた。
直後だった。
体が宙に浮いて天井を見ている。
はずだった。
俺の体はそのままで爺さんもそのままの状態で俺の様子を確認している。
「爺さん、なんで俺はそのままの状態?」
「わしにもよく分からん・・・・・・」
そう言うと爺さんは俺から離れて首を回す。
俺も緊張感から一気に開放されたせいか、地面に座り込んで大きく深呼吸する。
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