番外編 七夕special
七夕specialでっす♪
まどろみの中、誰かに呼ばれる声がする…。
聞き覚えの無い声だ…。
「…………様………」
「………し様………」
「………星様………」
「……彦星様、もうお目覚めに成るお時間ですよ。」
「…此処は……」
見覚えのない、見知らぬ場所…
「寝ぼけておいでですか?性のないお方です。」
クスクスと可笑しそうに微笑むその顔には見覚えが有った。
ミーコちゃん。
そう言おうとしたがボクより男らしい声で
「おはよう。織姫。今日も貴女は美しい。」
「彦星様…。」
織姫と、彦星…?
…七夕…?
どう言う事だ…!?
目の前に居るのは、ミーコちゃんじゃなくて織姫? で、ボクじゃなく彦星?
でも、七夕の伝説ってある意味BAD ENDじゃない?
…………マズいじゃん!!!
な、なんとかしないと!?
彦星っ!遊んでないで、仕事しろっ!
ミーコちゃん…じゃない織姫とイチャついてるなっ!
てか、ボクのミーコちゃんとイチャついてるみたいで腹が立ってくるんですけどっ!!!!!
そう思って体を動かそうとするが、こちらの意思では操ることが出来ない。
なんとかして止めないと、二人が引き離されてしまうっ!
いくら別人だからって、恋人とそっくりの顔の人が悲しみで泣くのは見たくないっ!
しかし、そんなボクの思いを余所に二人の行為はどんどんエスカレートしていく。
わーっ!わーっ!ヤバいっ!ヤバいっ!それ以上するなっ!彦星っ!ボクだってまだなのにっ!
って、そうじゃないっ!
ミーコちゃんが他の男とっ!?
じゃなくてっ!
ミーコちゃんはボクのだからダメぇっ!
って、ちがうっ!
あ、いや、違わなくないけど…
このままじゃ、二人が…っ!
突然、身体を揺さぶられ、ボクは目を覚ました。
「はづちーっ!はづちーっ!」
ボクの目に飛び込んできたのは、心配そうな顔でのぞき込んでいるミーコちゃんだった。
「大丈夫っ!?はづちーっ!?」
「うん…。大丈夫…。」
「良かった…。何だか魘されてたから…。心配した…。」
どうやら変な夢を見ていたようだった。
ごめんね。と、彼女にお詫びのキスをした時、ドアの向こうから
「兄貴ー、ミーコー、笹の準備が出来たぞー」
と、夏月の声が聞こえた。
そう、今日は七夕。
天の川は挟んで、織姫と彦星が一年に一度だけ会う事を許された日。
リビングから庭に出て笹に短冊を吊しながら上を見上げると、夜空には綺麗な天の川が…。
そう、今日は七夕…
恋人同士が出会う夜…
七夕special fin
拙い文章にお付き合い下さって、誠にありがとう御座います。
七夕special、如何だったでしょうか?
他にも、七夕projectとして短編やら他の小説を投稿しましたので、宜しければそちらもどうぞ。




