魔改造車椅子
訓練の合間を縫ってぺラーの所へ向かった。理由は低圧タイヤを作ってもらえる工房にあてがないか聞くためだった。自分でも召喚できなくはなかったが、整備方法を依存させたくはなかった。以前は平然と車椅子を召喚していたが、作業やメンテナンスを一人で説明するには限界があった。そのことを正直に話すと彼はブリージンという男を紹介してくれた。早速彼のタイヤ工場に向かった。たどり着くまであまり時間がかからなかった。軍用トラックのタイヤも作っている場所のようで、事情を話すと期日までに十分生産可能だという快い返事を受け取ることができた。彼は俺たちの活躍を知っていたようで、帰り際に「兄ちゃんたちが今から何をするのか知らねぇけど応援してるぜ」そう声をかけてくれた。それに対して、曖昧な笑みを浮かべつつお礼を言うことしかできなかった。作戦に対して複雑な心境だったからだ。今の俺たちは国民の英雄で間違いなかったが、すでに部下が戦地に赴いている以上、素直に喜べる状況ではなかった。一週間後、試作品ができたと連絡があったため、再び工房に赴いた。タイヤを付け替えると、以前より、速度は低下したが、地面を進む力はより強くなっているように感じた。結果を受けて俺は言った。 「いい出来だ、ブリージンさん、ありがとう。」
お読みいただきありがとうございました。もし面白ければいいねや、ポイント、ブックマーク登録をお願いします。感想をいただけると筆者の励みになります。
次回の投稿予定は4月8日12時です。




