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Arms・Front  作者: 白兎
結彩救出作戦
53/120

53話 無謀

「憐斗…」

「今から神戸に行くぞ…!」

「どこに行くのですか?」


どこかへ行こうとする憐斗を見て梨絵が声を掛け憐斗を引き止める。


「神戸だ…先に言っておくが止めても無駄だ」

「誰も止めると言っていませんよ」


と梨絵は憐斗の手を掴む。


「結彩を助けたいのは憐斗だけじゃありません、私達もです」


と憐斗の手を掴む梨絵の手に蒼嵐、玖由、羽根そして武装を解除した大和が手を置く。


「みんな…よし、神戸に結彩を助ける為に殴り込みに行くぞ!」

「待って…でもどうやって神戸まで行くの?流石に武装でも半日はかかるかも…」

「それも考えてあるさ」


憐斗は悪戯を思い付いた子供のような笑みを浮かべた。


その夜、寝静まった中憐斗達は部屋を音を立てないように部屋を出る。そして蒼嵐、羽根が居る部屋に辿り着き小さくノックする。すると二人が顔を出す。


「行くぞ」

「了解」

「ほ…本当にやるんですかぁ…」


今にも泣き出しそうな羽根の呟きを聞き蒼嵐は


「もちろん…結彩を助ける為なら私達はなんでもするわ」

「そうですね」


と憐斗達は小走りに蒼嵐達の部屋に向かうそして軽く扉をノックする。すると中から蒼嵐と羽根が現れる。


「これで全員だな…行くぞ」


と憐斗達は輸送艦が停泊している場所に向かう。

その時微かな足音を聞き渚と神風は目を覚ます。そして二人は目を合わせ気のせいでないことを確認し、部屋の扉を少し開ける。すると人影らしい姿を捉え二人はそれを追いかける。



「着いたぞ」


憐斗達は目の前の輸送艦を見る。


「しまかぜ…また乗ることになるなんて…」

「俺達は輸送艦のロックを解除していくる、梨絵達はここで待機していてくれ」

「了解」


と憐斗と大和は司令室に向かい、スペアキーを使い司令室の鍵を開け忍び込む。そして憐斗の暗い手元を大和が照らしパネルがはっきり見えるようにする。照らされたパネルを操作し憐斗は輸送艦のロックを次々に解除していく。そして輸送艦のエンジンのロックが解除され付く。


「あとはゲートを開けるだけだな」

「そこでなにをしているの!って…憐斗と大和」


と人影を追いかけてきた神風と渚が司令室の扉開け入ってくる。


「これはなんの真似?」

「結彩を助けに行くだけだ」

「どこに?」

「神戸だ」

「本気で言ってるの!?」


と渚が声を荒げ憐斗に問いかける。


「いくら憐斗でも無理だよ!」

「梨絵達も居るから大丈夫だ」

「そういう問題じゃない!憐斗分かってるの?神戸には神戸を一人で壊滅させた結彩だけじゃ無くアルマも…もしかしたら武蔵みたいなクリークもいるかもしれないのよ!私達から見れはただ無謀な戦いに自ら行って死にに行くって言ってるようなものよ!」

「今更なにを言ってるんだ、俺達はいままでだって不利な戦いに自ら行ってたじゃないか、確かに相手の数は何万といるかもしれない…だからと言って結彩を助けるのを諦めていい理由にはならない」

「なら、私達も行く結彩をあんな目に合わせてしまった原因は私だから!」

「いや…これは俺達の部隊でやらないといけない事だ」


と憐斗はパネルを操作しゲートを開ける。そして司令室から出ていこうとする憐斗と大和を神風は薙刀を構え止めようとするが渚が神風を止める。


「分かった…けど絶対結彩を助けてあげて!後はは私達がここで操作するから!」

(あとまだ気持ちを伝えれてないんだから死んだら許さないから!憐斗!)

「すまない」


と渚の目の前を憐斗と大和が走り抜ける。


「すまない遅れた…行くぞ!」


憐斗達はしまかぜに乗り込み操縦室に入り憐斗が舵を持つ。そしてゆっくりと進みゲートをくぐる。そして輸送艦が完全にゲートをくぐるとレバーを手前に引く。すると徐々に加速しあっという間に輸送艦は暗闇に消える。


「このまま姫路に向かうそこからは何があるか分からないから武装を使って進んで行く」


一時間後憐斗達は姫路に到着し武装を纏う。


「行くぞ」


憐斗の足の武装から車輪が飛び出し滑るように進む。

しばらく移動すると憐斗達の目の前に崩れかけた巨大な吊り橋が見える。


「あれは…」

「明石海峡大橋ですね…アルマの襲撃があるまでは世界一の吊り橋と呼ばれたらしいですよ」

「あれが…」


その時橋を支える鉄骨の間が光る。それを見て憐斗は


「全員!かわせ!」


憐斗の指示で梨絵達は四方に散らばるすると銃弾が次々に命中し銃弾が憐斗達を追いかける。更に次の瞬間地面がいきなり爆発する。


「何!?」

「砲撃です!っ!」


梨絵と蒼嵐が機銃の射線を断つため建物に隠れる。しかし梨絵達が隠れた建物を狙い砲塔が向き砲弾が放たれ梨絵達の頭上で爆発し瓦礫が落下してくる。それをかわすために建物から飛び出すと再び機銃の的となる。


「大和!敵の数は?」

「0だ…」

「まさかあれは全て無人のか」

「このっ!」

「まて蒼嵐!」


飛び出そうとする蒼嵐を呼び止め憐斗と玖由が隠れていたコンクリートのトンネルの中に隠れ梨絵、羽根を呼び集める。すると砲撃が憐斗達が隠れる場所に集中する。その時、


「すまない蒼嵐」

「憐斗どうしたの…きゃっ!?」


憐斗は蒼嵐の腰に着いた煙弾を引き抜き地面に投げ周囲に煙が巻かれる。すると砲撃が止む。


「けほっけほっ…何するのよ憐斗!」

「やはりか」

「憐斗なにか思つたのですか?」

「あぁ」



「憐斗達が!?」

「えぇ、先程輸送艦を使って神戸に向かわれましたわ」

「なにやってんのよあいつら!夕立はそれを見越して憐斗に結彩の場所を!」

「さぁどうでしょう」

「くっ…今神戸にアルマは数十万といるのに…!」

「夕立!どうせ今から神戸行くんでしょ!私も連れていきなさいよ!」


遠距離型ランチャーマチルダは夕立に向ける。


「分かりましたわ連れていきますわ」


と夕立とマチルダは闇の中に消えた。

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