37話 告白
「こんな事になってしまったのは私のせいです責任は私が取ります」
と、薙刀を構えながらアルマの群れに向かおうとするのを憐斗が腕を掴み止める。
「何を…」
「一人で抱え込ま無くても良いんだ、梨絵!」
「はい」
「梨絵達は甲板から支援射撃!輸送艦に近づけるな!そこの指揮は任せる!」
「了解です」
「他のアルマは頼む、渚」
「憐斗…」
そして憐斗は香楽に視線を向け剣を抜く。それを見て香楽も何も無いところから剣を作り出す。そして一瞬で2人の間合が詰まり剣が交わる。
「なんでアルマに味方する!」
と、香楽の剣を弾き飛ばし主砲を香楽に向け光の槍を放つ。体制を立て直した香楽は主砲の一つを拡変形させ黒い槍を放つ。同等の威力のため双方の槍が相殺され爆発が起きる。香楽は黒煙の周りを進み憐斗の横をとる。香楽に気づいた憐斗は振り向きながら砲塔を向ける。香楽は更に主砲を拡張変形させる。憐斗の注意が主砲に向いたのを見て香楽は腕に付いた機銃を憐斗に向ける。
「何!?」
憐斗は驚きながらも装甲を展開し機銃を防ぐ。機銃を放ちながら間合いを詰め香楽は憐斗の腹部に蹴りを入れる。
「かはっ…」
「何故アルマの味方をするか…か…なら尋ねるが何故人間の味方をする?お前も否定されたんだろ?人間じゃないと…」
「なっ…」
香楽の展開したままの砲塔チャージをし槍を放つ。それに気づいた憐斗も主砲から槍を放つが微かに発射するのが遅れた憐斗の槍は相殺される。咄嗟に憐斗は装甲を二重にして防御をするが槍はそれを粉砕し憐斗の武装に突き刺さりそのまま憐斗を突き飛ばし爆発する。
「うぅっ…」
「憐斗…!っ!」
結彩は水面を滑るように転がり倒れる憐斗を見て砲撃を止める。
「蒼嵐!憐斗が…」
「分かってるけどアルマの対空能力が高くて…!」
「なら!」
「結彩!?待って!」
梨絵の静止など聞こえず結彩はスクリューがある発射部に向かう。
(このままだと憐斗が…憐斗が!)
「うぉぉぉぉっ!」
勢い良く結彩が飛び出し憐斗を助けに向かう。
「このっ…」
「終わりだ」
と左右に装備された全ての主砲を拡張展開し槍を放つ。次の瞬間一瞬で槍が二つに割れ海中に沈む。
「大丈夫ですか?」
「渚…」
「勘違いしないで下さい、私は今戦力が減ってはならないと思ったから助けただけです」
と、薙刀を香楽に向ける。
「駆逐艦が戦艦に勝てるとでも?」
「えぇ」
「やって見ないと分からないでしょ!それに誰が駆逐艦は戦艦に勝てないと言ったのかしら?」
「そうか、なら試してみるか」
渚が薙刀を振り上げる。振り下ろされる薙刀を見て香楽は一歩後ろに下がり目の前を刃が通り過ぎる。渚は間髪入れずに背中から3つのアームを伸ばし主砲を香楽に向け砲撃する。いくら駆逐艦の火力といっても装甲を展開する前に着弾し香楽の武装にヒビが入る。
「かはっ…」
それと同時に渚は口から血を吐き出す。そして激しい痛みを感じ腹部を見ると剣が自分の腹部に突き刺さっていた。そして力なく渚は倒れる。倒れる渚を香楽は蹴りあげ吹き飛ばす。水面を転がり渚は立ち上がろうとするが身体に力が入らなかった。
「ま…だ…」
「まだ生きてるか」
と砲塔を渚に向ける。
「お前ぇぇぇっ!」
結彩の砲塔が香楽の砲塔を弾き渚に向けて放った槍が渚を掠める。
「結彩!?どうして…」
香楽は結彩に目掛けて拳を突き出すがその拳を片手で止め蹴り飛ばす。が、渚の時と同じく腹部に痛みを感じ抑える。
「カウンターっ…」
そして蹌踉きながら座り込む。
「お前…!」
憐斗は全主砲を香楽に向け槍を放つ。しかし香楽は槍を軽々とかわし憐斗に近づく。そして槍を放ち憐斗の装甲ごとを撃ち抜く。
「はぁはぁ…くっ…」
荒い息をしながら憐斗は香楽に狙いを定めるようとするが狙いが定まらなかった。
「今度こそ終わりだ」
と憐斗に主砲を向ける。憐斗はこれ以上抵抗出来ないと諦める目をつぶる。次の瞬間憐斗は何かに勢い良く押され身体が宙に舞う。目を開けるとその先に結彩の姿があった。
(な…何を…!)
結彩は憐斗と目が合いいつもの笑みを浮かべて
「大好き憐斗」
そう言い終わるのと同時に結彩に槍が次々に直撃し爆発が起き憐斗に血飛沫がかかる。
結彩の言葉と自分の顔に付いた血に憐斗は動揺する。
「あ…あ…あ…あぁぁぁぁぁぁぁっ!」




