第40話 理屈っぽくても良いんじゃない
「仕方がありませんね。ついにアレを使う時が来た様ですね」
「せ、先生っ! アレでございますか!? ちなみに、アレとは?」
「えぇ。アレとはつまり……エロです!」
「やはりですかぁ。私もエロには多少の自信を持つ身。この段階ともなれば、やはり最終兵器を繰り出さざるを得ないとは思っておりました」
「ですね。世に言う所の『女の武器』と言われるものですかね。まぁ、エロを使えば、男子高校生レベルであれば、恋愛達成率は軽く九割に達する事でしょう」
「きゅっ、九割ですかっ! 先生、それはマジな話でしょうか?」
「えぇ、マジな話です。エロさえ使えば、誰でも九割の確率で男子を落とす事が出来ます」
「そうですかぁ、使ってしまいますかぁ……ついに、エロを開放してしまうのですねぇ。でも、エロを男子に使うと言うのは、何と言いますか、そのぉ。周囲の視線と言いますかぁ、羞恥心的なヤツが邪魔を致しまして、なかなか踏ん切りが付かないと申しますかぁ……」
「えぇ、そうですね。まるで誘蛾灯の様に、常にフェロモンむんむんな状態の娘も確かに実在しますが、往々にして同性からの冷たい視線に晒されるなど、悪い印象を持たれる場合が多いです。ちなみに、最終目標が男子とのエッチであると定義するのであれば、常時フェロモンむんむんにする事自体、戦略的に間違ってはいないのですが、特定対象の男子と恋愛したい……と言う目的の場合はあまりおススメはできませんね。なにしろ本来関係の無い男子まで釣れてしまう場合も多いですから」
「なるほどぉ。しかし、そんな簡単に事は運ぶものでしょうか?」
「えぇ、問題ありません。何度も申し上げますが、基本、ヤツらは『バカ』ですから」
「パル子ちゃん。またまた、ブラックパル子ちゃんが顔を出してるよ」
「あぁ失礼。バカと言うのは少々失礼でしたね。言い直しますと、男子と言うのは、およそ1分に1回と言うハイペースでエロい事を考える、非常に低俗な獣な訳です」
パル子ちゃん。
あんまり言い直ってないけど……まぁ良いか。
「ちなみに、私の個人的な調査結果によりますと……女子の顔面偏差値55点以上をランクA、55点未満をランクB、更に45点未満をランクCと定義した場合、男子の方から複数回告られたと言う経験を持つのは、Aランクの方でも上位のみ、つまりA+もしくは、A++の美女がほとんどです。流石にこのランクになりますと、男子の方も玉砕覚悟でアプローチを行っているものと推測されますね。ただし、女子の方から告った場合の成功率で再集計してみますと、なんとCランク以上の女子であれば、その成功率は軽く七割に達します。つまり、男子は女子の方から好意を示された場合、その顔面偏差値にほぼ関係なく交際を受け入れるものと考えられる訳なのです。しかもです。この行動原則にエロを加えた場合を見てみましょう。残念ながらサンプル数が極端に少ないので統計的な分析にまでは至っていないのですが、それでも顔面偏差値C-、場合によってはD+レベルの女子でも、過去に成功した事例が見受けられます。ちなみにCランクの女子がエロを使った場合の成功率は、九割を大きく超えていると言う事も付け加えておきます。これらの実証結果より、男子は女子の人間性やポリシーなど、内面的な事象にほとんど留意する事なく、顔、及びエロを基盤としてでしか、恋愛を行っていないと言う事が証明されたと言えるでしょう! ムフー!」
「はっ、はぁ……」
「しかもですよっ!」
「コラ! 紬にパル子っ! 真面目に部活をしないのであれば、もう帰って良いぞっ!」
「はっ、はひっ!」
「ごごご、ごめんなさい、千春ちゃん!」
その後、めちゃくちゃ、ちーちゃんに怒られた。




