19話
王都までの移動中に賊に襲われたり魔獣の襲撃を受けたり……と言う事も無く無事に到着はしたが、移動速度が遅かったため時間もかかったし馬車の乗り心地も良くなかった。
王都に着いてすぐに私は学校の寮へ向かった。
寮では一応上級貴族なので広い部屋に住むことになったが、私は一人で生活する事を選んだ。
理由は簡単で魔法の練習がしたいからで、普通の魔法の練習なら別に見られても構わないが、私は初代王の話を聞いて魔法に属性なんて無いのではと疑い始めたから他の属性も練習したい……普通の人が見たら異常な事を練習したいからだった。
高等学校に入学し普通に授業も始まったが私の様に遠方から入学した者は少なく友達と呼べそうな人は最初は出来なかった。しかし授業で分からない所の説明などしていたら仲が良い人が出来た。
「なんか最初は話かけにくそうだったけど実際そんな事無くて良かったです」
「私は同世代の友達とか居ないから、そう思われても仕方ないと思う」
「同世代の友達が居ないのですか?」
「周りが年上の方ばかりだったので」
「では良かったら私達の友達となって貰えますか?」
「そうですね……そういってもらえるとうれしいな。でも友達なら普通に話さない?」
「いえ、貴女は上級貴族で……」
「友達同士なら身分とか気にせずにね」
「そうですか?では……これからよろしく。私の名前はミモザ」
「こちらこそよろしくね。私はサクラよ」
こうして友達が出来て数か月後偶然私の部屋に荷物を取りに来ることになった。
「上級貴族の部屋って初めて入るわ」
「そう?私は他の部屋を知らないから……」
一緒に部屋に入った瞬間ミモザは驚いたみたいに言った
「広っ!」
「そうよね……一人には広すぎるわ」
「え?一人なの?使用人はとかは?」
「私は一人で頑張りたいからここで一人暮らしよ。暇あったら遊びに来て」
「本当にいいの?うれしい」
「そうだ!一つ聞きたいのだけど魔法って使える?」
「魔法?……なんで?」
「私は水の魔法が使えるけど、他の魔法も見て見たくて」
「私は……少しだけ火の魔法が使えるよ」
「見たい!」
「本当に小さな火だけどいい?」
「大きさなんて関係ないよ」
ミモザが何か呪文?のような物を言った後に掌の上で小さい火が浮いていた
「凄い綺麗……これで燃やしたりもできるの」
「……」
火が消えた
「ごめん。集中力が無くなると魔法も消えるの」
「そうなんだ……」
「サクラは話しながら出来るの?」
「と言うかいつも話しながら使ったりする」
「凄い!サクラの魔法も見せて」
「いいよ。このグラスに水を出すね」
「って言いながら出してる……呪文は?」
「いつもこんな感じよ」
「それって多分凄い事よ……」
「で、この水飲む?これ飲める水なの……半分私が先に飲むわ」
一応飲めることを証明するため先に私が飲んだ。
「私も飲む……美味しい」
「口に合ってよかったわ」
「本当に美味しかったよ」
「それで一つ教えて欲しいのだけど……呪文て何?」
「呪文ね……精霊さんにお願いするの。私の場合だったら、火の精霊さんに掌の上で燃えてくださいみたいな感じ」
「精霊さんって居るの?」
「それは分からないけど……そう言うように教わったわ」
「そうなんだ。私もやってみようかな」
「そうね。サクラだったら水の精霊さんで……」
「火の精霊よ我が右掌の上で火球になって……」
一瞬何か火のような物が出た……
「嘘……サクラって水属性よね?」
「そうよ……」
「今一瞬燃えたよね」
「あれミモザがやったとかじゃないよね?」
「違う。人の前に出すとかできない……」
「とりあえず今日の事は秘密にしておきましょうか」
「そうですね……これは大変な事かもしれない」
「それで……そうだ荷物取りに来たのだったよね……」
「そうよ」
「もう一つ秘密有るけど聞く?」
今後の展開の参考にもなりますので評価、感想など頂けると助かります。
ここまで読んでいただきありがとうございます。




