第23話 押しかけメイド
宿屋のロビーに、俺とレインの悲鳴が響く。
「ななななっ、なんっ、何なんだよ、お前っ!?」
俺は突如現れたメイドさんを指さし、何とか声を絞り出す。
だが、当のメイドさんは至って涼しい顔だ。
静かな所作で、軽く一礼する。
「坊ちゃま。勝手をされては困ります。」
ぼっちゃま!?
メイドさんから飛び出した、とんでもワードに俺とレインが絶句した。
愁いを帯びた表情で窘めるメイドさんに、店主がいろいろと察する。
「ははぁーん、そういうことか。あんたも大変だな。」
「いえ、そのようなことは……。」
店主の言葉に恐縮するように、メイドさんは店主にも軽く会釈する。
そのやり取りを聞き、俺はこのメイドさんの狙いに思い至った。
(なし崩しで雇わせる気かっ!)
俺とレイン。
武装した二人の子供。
如何にも訳ありっぽいではないか。
そこで、俺を上流階級の令息に仕立て上げ、潜り込む作戦だ。
(これは、とんでもないのに目をつけられたぞ……。)
さらっと人を欺く算段を打ち立て、実行してみせる機転と度胸。
尾行を捲いたと思ったら、裏をかかれた。
何が目的なのか見当もつかないが、このメイドさんを追い払うのは、相当に厄介そうだ。
俺は気を取り直し、店主に説明する。
「店主、メイドは無関係だ。ツインを一つでいい。」
しかし、俺がそう言っても店主が受け入れない。
「こらこら、どんな事情があるかは知らないが、そんなこと言うもんじゃない。あんまり我が儘を言って心配をかけ――――。」
「そうじゃなくて、本当に知らないんだよ。赤の他人だ。」
だが、店主は腕を組むと首を振り、真剣な顔で俺を叱り始めた。
「そんなこと言うもんじゃない! こんなにも心配をして、付いて来てくれる人を――――!」
「いいのです。どうか、坊ちゃまのお部屋をお願いします。」
店主の説教を遮り、メイドが頭を下げた。
やはり、こいつ!
「私は一晩でも二晩でも、外でお待ちしますので。どうか、坊ちゃまのお部屋をご用意くださいませんか。」
そう言って、ハンカチで涙を拭う振りをする。
メイドは、完全に俺を悪役に仕立て上げ、自分は健気な使用人ポジションを演じていた。
これこそが、このメイドの狙い。
これで、俺たちだけに部屋を用意するような、薄情な店主はそうそういないだろう。
きっとこのメイドは、俺たちがこの宿を諦めても、次も同じことをするに違いない。
どこまでついてくる気か知らないが、とんでもない疫病神だった。
「リコ…………どうしよう。」
こそっと、レインが聞いてくる。
レインには何が起きているのかさっぱり分からず、困惑顔だ。
俺はメイドの正面に立ち、睨みつけた。
「つまらねえ芝居はやめろ。何が目的だ?」
「…………坊ちゃま。」
だが、メイドはそのまま演技を続けた。
この程度で怯むくらいなら、始めっから三文芝居を打ったりはしないだろう。
これは、本気でかからないと追い払うのは無理そうだ。
俺は溜息をつき、レインに視線で促す。
そうして、宿屋を出た。
(こんな所じゃ、話もできやしない。)
勘違いした店主にしゃしゃり出て来られては、話が進まない。
レインは慌てて俺の後をついてくる。
そして、当然のようにメイドもそれに続く。
俺、レイン、メイドという組み合わせは、嫌でも周囲から注目を集めてしまう。
大通りに面した空き地を見つけ、そこに入った。
まずは、メイドの狙いを探る必要がある。
俺が空き地の中心で立ち止まると、レインが横に並ぶ。
メイドは、俺から三メートルほど離れた所で止まった。
(…………こいつ。)
たまたまだろうか?
俺の中で、メイドに対する警戒レベルが最高値まで引き上げられた。
「何が目的だ?」
俺がストレートに尋ねると、メイドはにっこりと微笑んだ。
「雇ってください。」
「…………何が目的だ?」
メイドの返答に、俺はもう一度同じ質問を繰り返した。
「あんな真似されて、雇うと思ってるのか? それに、見れば分かるだろう? 俺たちは根無し草の身空だ。使用人を雇う意味がない。」
屋敷を構えている訳でも、大店をやっている訳でもない。
使用人なんか雇う訳がない。
そんなのは、一目瞭然だろう。
だが、それでもメイドは微笑みを崩さない。
「雇ってください。」
そして、同じ言葉を繰り返した。
「断る。」
「雇ってください。」
きっぱりと断っても、メイドは微笑んだまま食い下がる。
本当に、何なんだこいつは。
「雇う訳がないだろう? 使用人を必要としてないってのもあるが……。」
そこで、俺の目がすっと冷える。
「腹に一物ある奴を、傍に置く訳がない。……寝首を掻かれたくないんでな。」
どこかの屋敷に仕えようと言うならともかく、俺たちをターゲットにしている時点で怪しさ以外の何物もない。
子供二人なんて、良からぬことを企む者には『美味そうな獲物』にしか見えないだろう。
そういう意味で、このメイドの目的が見えない。
メイドは黙って、微笑んだまま立っていた。
このまま押し通せるとでも思っているのか?
(舐めやがって。)
一般人に対して武器を向けたくはないが、最終手段として排除している訳ではない。
何より、メイドは本当に一般人か?
手癖の悪さでどこかの屋敷を解雇されたとか、叩けば埃が出るんじゃないのか?
とは言え、さすがにいきなり斬りかかるのは不味い。
こんな街中で短剣を振り回せば、お縄を頂戴するのはこっちだ。
(一旦、官所に戻るか?)
怪しいメイドに付きまとわれている。
最近どこかの屋敷を解雇された、手癖の悪いメイドなんて記録が残っていないだろうか。
そんなことを考えていると、不意にメイドの身体が揺れた。
俺は咄嗟に腰を落とし、短剣に手をかける。
ぱたん。
メイドは、直立不動の姿勢のまま後ろに倒れた。
「は?」
「…………へ?」
俺とレインは、ぽかんとしてしまう。
メイドは、微動だにせず倒れたままだ。
「……………………。」
俺は警戒したまま、少しだけ後退る。
メイドのこの行動には、一体何の意味があるのか?
「………………ぉ……ぃ……。」
メイドが何事か呟く。
だが、よく聞こえなかった。
「レイン。不用意に近づくなよ。」
「え、ええ……。」
俺とレインは、メイドを中心にぐるりと大回りして、慎重に移動する。
ぐぅ~~~~~~~~~~~……。
その時、盛大に何かが鳴った。
俺とレインは、思わず顔を見合わせる。
俺は視線を下げ、レインのお腹を見た。
「私じゃないわよ!」
「俺だって、そこまで腹減ってない。」
そうして、二人揃ってメイドを見た。
ぐぅ~~~~~~~~~~~……。
また聞こえた。
「はぁーー……。」
あほらしい。
俺は溜息をつくと、短剣にかけていた手を下ろした。
「行くぞ、レイン。」
「う、うん……。」
俺は動かなくなったメイドを放置し、空き地の入り口に歩き出す。
だが、レインはメイドが気になるのか、ちらちらと振り返った。
「放っておけ。行き倒れのすべてを助ける気か。」
スラム街に行けば、食い詰めたガキなんていくらでもいる。
いちいち助けていたら、こっちが破産だ。
そういうのは、為政者や行政の役目だろう。
俺は空き地を出ると、どちらに向かうかきょろきょろと見回す。
だが、レインは空き地の入り口で立ち止まっていた。
その表情は、まるで自身の痛みを堪えるようだった。
「あのな、よく考えろよ? どう考えても、ろくでもないぞ、そいつ。」
堂々と宿屋の店主を騙し、なし崩しで押しかけようとした奴だ。
さすがに強引すぎるが、反発されてもどうにかする算段があったのだろう。
若しくは、あのまま宿屋で揉めれば、強引に自分だけ別部屋を確保するつもりだったとか。
店主の同情を引く演技は、そのプランBのための撒き餌の可能性もある。
(…………どう考えても、腹真っ黒だろうが。)
と、俺は思うのだが、レインはそうじゃないらしい。
悲しそうな目で、空き地のど真ん中で仰向けに倒れるメイドを見ていた。
そうして、レインは躊躇いながらも、メイドの方に引き返す。
「はぁ~~~~~~……っ。」
それを見て、俺は盛大に溜息をついた。
お人好しにもほどがある。
レインの未来、絶対に詐欺に引っ掛かって路頭に迷う。
間違いなくそうなる。
「いい加減にしろよな、お前。」
ぶちぶち文句を言いながら、それでも俺も空き地に戻った。
ぐぅ~~~~~~~~~~~……。
メイドに近づくと、また腹の音が聞こえて来た。
どんだけ空腹なんだよ。
メイドはレインに抱き起されるが、腕の中でぐったりとしていた。
意地の悪い俺には、それすら演技に見えてしまうのだけれど?
「…………おなか……すいた…………うう……おなか……すいたよぉ……。」
うわ言のように、メイドが呟く。
「リコ。」
レインが俺を見上げ、目で訴える。
だが、俺はそれを無視した。
「リコ。」
「はいはい…………分かったよ。」
もう一度呼ばれ、俺は仕方なく魔法具の袋に手を突っ込み、糧食を一つ取り出す。
途端に、メイドの鼻がひくひくと動いた。
匂いの元を探るように、微かに顔も動く。
俺は黙って、魔法具の袋に糧食を戻す。
すると、再びメイドがぐったりする。
「……うう……おなか……すいたぁ……。」
糧食を取り出す。
ひくひく鼻が動く。
「はは、ちょっと面白いかも。」
「リコ! 意地悪しないで!」
レインが、怒り出した。
俺は肩を竦めて、糧食の包みを解く。
そうして包みに乗せたまま、パンと干し肉をレインに差し出した。
レインはパンを取ると、メイドの口元に軽く当てる。
「どうぞ。糧食のパンですけど。」
メイドは鼻をひくひくさせていたかと思うと、少しだけパンを齧る。
もそもそと咀嚼を始めた。
何度かそうしてパンを食べると、急に腕を伸ばす。
メイドはレインの手からパンを奪うと、大きくかぶりついた。
もっしゃもっしゃもっしゃもっしゃもっしゃ……。
ぼそぼそのパンでは、いくら咀嚼したって飲み込めるもんじゃない。
そう思いながら見ていたが、メイドは構わず飲み込んだ。
残りのパンも口に放り込み、もっしゃもっしゃと咀嚼する。
よくそんなぼそぼそのパンを、水なしで飲み込めるもんだ。
呆れるように見ていると、メイドの目がカッと開く。
そうして、引っ手繰るように俺の手から、残りの干し肉を奪った。
すでにメイドは、レインの支えがなくても、起き上がれるようになっていた。
「リコ、お水出して。」
言われるまま、俺は木樽を取り出した。
コップも取り出すと、並々と注ぐ。
レインはそのコップを、メイドに差し出した。
「喉乾いちゃうよね。どうぞ。」
メイドは差し出されたコップを引っ手繰ると、一息に呷った。
ごっきゅ、ごく、ごきゅっ。
喉を鳴らし、コップの水を飲み干す。
そうして、再び干し肉に齧りついた。
メイドは、硬い干し肉を物ともせず、あっという間に平らげた。
心配そうに見ていたレインが、笑顔になる。
「良かった。元気になったみ……。」
ぐぅ~~~~~~~~~~~……。
レインが言いかけた言葉を遮るように、再び腹が鳴った。
「……………………。」
「……………………。」
レインの困ったような視線と、メイドの子犬のような視線が俺に向けられる。
俺はがっくりと肩を落とし、再び糧食を取り出した。
「お屋敷をクビになってしまって、どこにも雇ってもらえなくて……。」
結局、メイドは糧食を三個も平らげた。
そして、今はなぜかメイドの身の上相談が始まっていた。
宿屋を早く決めたいのだが……。
レインは、空き地の真ん中でメイドと向かい合って座り、親身になって話を聞いていた。
俺は、立ったまま空き地の前を行き交う人を眺める。
あー……、どんどん日が暮れていく……。
「どうして、お屋敷をクビになってしまったのですか?」
よせばいいのに、レインはメイドの言うことにいちいち相槌を打ったり、質問したりした。
体育座りをしたメイドが、地面に『のの字』を書きながら詳細を説明する。
「メイドという仕事は、主人のやろうとすることを察する必要があるんです。」
言われたことをやるだけでは半人前。
一人前のメイドは、言われる前に主人の考えを察し、先回りして準備することが必要だと言う。
「大変なお仕事なんですね。」
「いえ、そうでもないです。察したりすることは昔から得意でしたので……。」
このメイドは、主人の考えを察して、先回りするくらいは簡単だと言う。
(…………だったら、何でクビになってんだよ。)
つい、そんなことを思ってしまう。
必要なことを先回りしていたなら、主人からの評価は上がるだろう。
しかし、結果はクビ。
ということは……?
俺には、このメイドがクビになった理由が分かった気がした。
おそらくは、先回りし過ぎたのだろう。
相手が求める以上に先回りすれば、不快感を与えることもある。
若しくは、メイドは適切に先回りしたつもりで、本当は不要なことまで先回りしていたのではないか。
『余計なことをするな。』
そう、相手に思わせていたのではないだろうか。
俺にとっては至極当たり前の結論であるが、目の前の二人にとっては謎らしい。
しきりに首を捻り、
「どうしてでしょう?」
「不思議です。」
などと零す。
俺は「はぁーーーーーーっ」と特大の溜息をつき、レインに声をかけた。
「おい、レイン。もう行くぞ。」
「でも……。」
レインは、どうしても目の前で困り果てているメイドが、気になってしまうらしい。
メイドは子犬のようなつぶらな瞳で、レインをじぃ~……と見つめていた。
宿屋の店主に対してもそうだったが、こいつは情に訴えるのが上手いらしい。
だが……。
(それでもクビにされてんだから、相当なポカをやらかしてんだろ。)
しかも無自覚。
自覚していないから、反省もない。
もっとも性質が悪い部類の奴だ。
とは言え、そんなことを指摘してやるほど、俺は優しくない。
他人がどうなろうと、知ったことではない。
「あんたの事情は分かった。だけど、雇えと言われても、俺たちは使用人を必要としていない。根無し草って意味じゃ、俺もあんたも同じだ。それは分かるだろ?」
俺がそう言うと、メイドは力なく頷く。
ご理解いただけたようで何より。
そもそも、何で俺たちに的を絞ったのかすら謎ではあるが。
その理由も、別にどうでもいい。
俺は早く宿屋で休みたかった。
「それじゃ、頑張れよ。どこかの屋敷に採用されることを祈ってるよ。」
俺はお祈りメールのようなことを言い、空き地の入り口に向かう。
だが、レインがついて来ない。
俺はそれに気づきつつ、そのまま空き地を出た。
(付き合ってられるか。)
こっちも疲れているのだ。
日が落ちかけた町で、俺は宿屋を探すのだった。
■■■■■■
宿屋でツインの部屋を取り、湯場で一日の汗を流す。
他の泊り客で騒がしい食堂で夕食も済ませ、部屋に入った。
結局レインは、後を追いかけて来なかった。
一応店主には「連れが後から尋ねてくるかもしれない」と伝えておいたので、宿屋を虱潰しに探せば見つけられるだろう。
空き地から、そう離れた宿屋でもないし。
俺はベッドで横になり、窓の外を見る。
すでに日は落ち、真っ暗になっていた。
「あのバカ……。」
ここにいないレインに対し、呟く。
自分のことだって面倒を見きれていないのに、他人のことを心配している場合ではないではないか。
人への施しなど、自分の余裕の範囲で行うべきだ。
そうでなければ共倒れするだけ。
そんな、俺にとっては自明なことも、レインには分かっていない。
俺は、レインが自立できるまでは支えてやるか、と思っていた。
それは、レイン一人くらいなら面倒も見れる、と考えたからだ。
十四歳の少女が背負うには、少々酷な身の上に同情してしまったからではあるが、俺自身が「一人くらいなら」と思えたことが大きい。
もしも俺に余裕がなければ、レインのことだって見捨てただろう。
「余裕、ね……。」
正直言えば、余裕はある。
砦攻略に魔物討伐と、稼ぎのいい仕事を続けて行ったおかげで、資金に不安はなかった。
ただ、それだって「今は」という条件が付く。
元々が不安定な傭兵稼業。
稼げたからと散財していれば、次に路頭に迷うのは自分だ。
実際、結構稼いでいるはずの、名前のそこそこ通った傭兵ですら、金に困窮しているらしい噂話は耳にする。
大きく稼げた時ほど、財布の紐は緩めるべきではない。
一度生活水準を上げてしまうと、そこから下げるのは容易ではないからだ。
しばらく間を置き、冷静に要不要を見極めていくことが肝要だろう。
俺はベッドの上で身体を起こし、考える。
あのメイドのことはどうでもいいが、レインをこのまま放っておいていいだろうか。
脳筋でお人好しの、あのレインを「支える」と決めたのは自分だ。
このまま一晩放っておくのも、いい薬だと思う反面、無責任ではないか、とも思う。
こうしている間に何かあったとして、俺はそれを「本人の自業自得」と割り切ることができるか?
いろいろな考えが、脳裏に浮かんでは消える。
「…………くそ、世話の焼ける。」
溜息交じりに呟き、俺はベッドを下りた。
俺は宿屋でランプを借り、薄暗い通りを歩く。
そうして空き地に戻ると、レインとメイドはまだ座り込んでいた。
真っ暗な空き地のど真ん中。
通りからの微かな明かりに浮かぶ、二つの影。
「馬鹿だろう、本当に……。」
何をするでもない。
ただただ、俺が戻ってくることを待っていた。
俺は空き地に入り、ランプで二人を照らす。
「リコ……。」
泣きそうな表情で、レインが俺を見上げる。
メイドもまた、情けない表情で俺を見上げていた。
二人揃って、どうしようもなかった。
「行くぞ、レイン。」
俺がそう言うと、レインは増々泣きそうな顔になった。
俺はメイドを見て、一方的に宣言する。
「給金なんか出ねえぞ。飯と宿があるだけ有難いと思え。」
その言葉に、レインが驚いたように目を見開く。
「いいの!?」
「良かねえよ! 仕方なくに決まってんだろ!」
俺がくわっと表情を険しくすると、レインがしゅんとなった。
飯と宿代だけでこき使うなど、待遇はほぼ奴隷みたいなものである。
普通なら…………と言うか、まともな奴ならこんな話は受けないだろう。
レインがメイドの方を見ると、メイドはゆっくりと立ち上がった。
そうして、恭しく頭を下げる。
「よろしく、お願いします。」
こうして俺は、明らかに駄目そうなメイドを養うことになったのだった。




