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悪役にだって晴れ舞台はある。

今回短いです。


「結局、昼休みお説教で丸潰れだったんだけど!」


放課後、いつも通り寮でセリアから報告を受ける。今日は午後の授業は一時限だけだったので、お昼前の体育からずっとセリアと入れ替わったままだったのだけど、どうやら体育の時間にトラブルがあったらしい。


「まあ、いつかセリはやらかすと思ってたけどね…」


私の言葉にセリは不本意そうにむくれる。


でも昔からセリアと街を歩いていると、暴漢から女の子を守ったり、ひったくりを捕まえたり、果ては落し物を拾っただけで惚れられていたので今さら令嬢達のハートを釘付けにしたと聞いても驚かない。


「私はセリのそういう所好きよ」


そう告げると少し機嫌が直ったらしい。


「そういえば、ソフィーは普通の反応だったなあ。ちょっと驚いてたみたいだけど」


「やっぱりソフィーは殿下一筋なのね!」


顔がにやける…


「でも、ソルガともイザークともいい感じだったんでしょ?」


「それは…そうなんだけど」


やっぱり、模擬戦という大きめのイベントでポイントを稼げなかったのは痛い。


「…イベント。そうよ!星爛祭があるじゃない!」


「ああ、ソフィーと殿下がくっついて『アリア』が婚約破棄されるってやつ?」


「それは来年。今年の星爛祭でリオン様のルートに入るかどうかの重要なイベントがあるのよ」


へえ、とセリアはあんまり興味なさそうに返してくる。


「もう!ちゃんと聞いて。この星爛祭は唯一悪役令嬢アリアがかっこいい場面なんだから」


「え、なんで?」


「星爛祭はね、ヒロインが一回大きな挫折をする場面なの。そこでリオン様の隣に立つにはもっと自分を磨かなきゃって決意する訳。ヒロインにその決意をさせるのが悪役令嬢の役目なのよ」


リオン様ルートに入るにはこの挫折を避けては通れない。そして、このイベントは私がリオン様にかっこいい所を見せれる最後の機会なのだ。


「お姉さまはどんな事をするの?」


「それは見てのお楽しみ。セリも星爛祭来るでしょ?」


「うん。せっかく王都にいるんだしね」


セリアは楽しそうに笑った。

セリは星爛祭に思入れがあるのだ。


「よーし、頑張るわよ!」


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