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21本の聖剣の物語  作者: ジャスティン
第1期
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70/81

狂気の研究者1-4

都市の天台(てんだい)の上、二人の忍者は互いに一歩も引かぬまま対峙していた。毒の忍者が吐き捨てるように言った。「小僧……なぜそこまでして人間どもを守る? 奴らはただの弱小な生き物だ。実験体に過ぎん。なぜそんなもののために戦う必要がある?」「理由なんてない。元素の力を持って生まれた僕たちは、人々を守るために存在しているんだ」その言葉を聞き、毒の忍者は狂ったように笑い出した。「ハハハハハ! 傑作だ、笑わせるな! 元素の力だと? ……かつての私も、その力が誰かを救えると信じていた時期があったよ。だが、それは間違いだった」「……何だって?」ライトが問い返す。「私は『毒花の元素の持ち主だ。かつては、人々の体内の毒をすべて吸い出し、病や苦しみから救って回った。そうやって多くの人間を助けてきたんだ。だが、助ける人数が増えるにつれ、奴らの態度は変わった。『お前はただの道具だ』……『毒を吸い出すだけの便利な機械だ』とな。私は仲間として受け入れられたかっただけなのに、奴らにとって私はただの便利な道具に過ぎなかった」毒の忍者の声に憎悪が混じる。「存在意義を見失いかけた私は、もう道具にはならないと奴らに告げた。するとどうだ、人間どもの醜い悪意が一気に牙を剥いた。私を非難し、追い出し、食べ物や石を投げつけ……。生死の境から救ってやった恩を忘れ、手のひらを返したのだ。人間の悪意とはそれほどまでに浅ましく、おぞましいものだ」男は自らの聖剣を強く握りしめた。「人間などいなくても生きてはいけるが、私の自尊心はボロボロに引き裂かれた。耐え難い屈辱だ……。だから私は聖剣の研究を始めた。強くなれば、他人を支配できる。他人を再び足蹴にできるからな。……これが今の私の研究対象だ。あの連中を徹底的に辱め、私に命乞いをする無様な姿を拝んでやるのさ!」ライトは彼の言葉を最後まで聞き届け、静かに、しかし力強く答えた。「……確かに、人間には善もあれば悪もある。それは否定しない。君を傷つけた者たちは、君が持つ特別な力に嫉妬していただけなのかもしれない。だからといって、すべての人類が同じだとは限らない。……何より、今の君がやっていることは間違っている! 人間を実験台にするなんて、絶対に許されないことだ」「笑わせるなっ!」逆上した毒の忍者が、怒涛の勢いでライトに突進する。ライトは聖剣でそれを受け止めた。「人間は醜い……どこまでいっても醜い存在なのだ!」「毒針襲撃(どくしんしゅうげき)!」「鏡像龍(きょうぞうりゅう)!」ライトは龍を操り、降り注ぐ針を回避する。「死ね! 腐蝕粘液(ふしょくねんえき)!」「聖領域(せいりょういき)!」粘液が領域に阻まれ、蒸発していく。だが、毒の忍者の攻撃は止まらない。「くっ、完全に押し込まれてる……!」ライトが冷や汗を流す。「毒化連斬(どくかれんざん)!」空間を裂き、死角から毒刃が襲いかかる。「聖源力剣(せいげんりょくけん)!」ライトは無数の光の剣を展開し、全方位からの斬撃を完全に防ぎきった。その時、ライトの視線が毒の忍者の背後にある、紫色の光を放つ装置を捉えた。(……まずは、あの装置を破壊しなきゃダメだ!)毒の忍者が再び正面から斬りかかってくる。ライトはそれを紙一重でかわすと、一気に勝負に出た。「食らえ! 聖源力剣、行けぇ!!」ライトが放った無数の剣が、毒の忍者を追い越して後方の装置へと殺到する。「なっ……やめろ! 私の研究がぁ!!」毒の忍者の悲鳴も虚しく、凄まじい衝撃と共に装置は粉々に砕け散った。その瞬間、都市を覆っていた不気味な紫色の光が消え去り、ゾンビ化していた人々は次々と元の姿へと戻っていった。石壁の中にいた仲間たちも、外の様子が変わったことに気づき、ようやく安堵の吐息を漏らした。「ふぅ……」「ようやく……終わったみたいだな」毒の忍者は、砕け散った装置の残骸を背に、激昂してライトを指差した。「貴様……! なぜこれを破壊すれば人間どもを救えると分かった!?」「……勘だよ。天台の真ん中に君が陣取っていたからね。もしここを守る必要がないなら、もっと楽に壊させてくれただろう?」ライトの冷静な答えが、さらに男の逆鱗に触れた。「おのれ……! 許さん、貴様を美しい標本にして私のコレクションに加えてやる!」狂乱した毒の忍者が、最後の手に出る。「腐蝕粘液(ふしょくねんえき)!」放たれた高濃度の腐食光線に対し、銀白色の姿となったライトが聖剣を天に掲げた。「これで終わりだ……! 『聖光・撃(せいこう・げき)』!」ライトの一撃が腐食の光を真っ向から切り裂き、続けて九つの属性が一つに混ざり合った究極の破壊光線が放たれた。源力(げんりょく)、水、火、氷、土、雷、音、風――そして亡き友の意志である記憶。九色の閃光が毒の忍者を直撃し、天台に巨大な爆鳴が轟いた。凄まじい衝撃を受け、毒の忍者は血を吐きながら膝をつく。重傷を負い、その身体は今にも崩れ落ちそうだった。しかし、彼は震える足で立ち上がり、血に染まった口元で不敵に笑った。「……ふん、私は死なん。私はこの剣の中に『寄生』しているのだ。……今は退くが、傷が癒えた時、私は必ず再び現れる。その時こそ、世界を私の実験場にしてくれるわ!」そう言い残すと、男の姿は霧のように消え、その場には不気味な紫色の輝きを帯びた「毒の聖剣」だけが残された。毒の忍者の捨て台詞に対し、ライトは恐れることなく、真っ直ぐに言い返した。「ああ、受けて立つよ。……その時まで待ってる」「ハハハハハハハ……!!」不気味な笑い声が夜空に溶けていくと同時に、毒の忍者の気配は完全に消え去った。それまで街を覆っていた厚い暗雲がゆっくりと晴れ渡り、澄んだ夜空から美しい月明かりが天台を照らし出す。ライトは、地面に残された禍々しい紫色の輝きを放つ「毒の聖剣」を静かに拾い上げた。「ライト! 無事だったんだね、よかった!」そこへ、仲間たちが一斉に天台へと駆け上がってきた。「ほら見ろ、言った通りだろう? こいつがそう簡単にやられるわけないって」アーグアンが少し誇らしげに鼻を鳴らす。「……その剣、あの毒の忍者のものか?」チーディがライトの持つ不気味な剣を覗き込みながら尋ねた。「ええ、そうよ。ねえ、彼はまた現れるのかしら?」メイジウが不安そうに問いかける。「……しばらくは、出てこられないはずだよ」ライトは剣をしっかりと握り直し、仲間たちの顔を見て微笑んだ。「さあ、みんな、帰ろうか」「そうだな。これだけ長く戦い続けたんだ、みんなクタクタだよ」道場の静寂の中、師匠の厳かな声が響き渡りました。それは世界の理(ことわり)と、それぞれの元素が背負う「宿命」を説くかのような言葉でした。

師匠はゆっくりと、各元素の核心を読み解いていきます。源力(げんりょく)・開始 —— 万象(ばんしょう)は此刻(ここ)に開創(かいそう)される。水(みず)・理性 —— 潮汐(ちょうせき)は冷静に、真実の心を映し出す。火(ひ)・燃尽(ねんじん) —— 烈焰(れつえん)に身を焼き、意志は不滅となる。氷(こおり)・背叛(はいはん) —— 極寒(ごっかん)の下、信じた絆は砕け散る。土(つち)・無能(むのう) —— 大地は沈黙し、己の弱さを認めさせる。雷(かみなり)・喪失(そうしつ) —— 雷鳴が轟き、過ぎ去りし日々を引き裂く。音(おと)・夢想(むそう)の再現 —— 共鳴が再び起こり、古き夢が蘇る。風(かぜ)・挑戦(ちょうせん) —— 自由の刃を振るい、遥かなる高みへ。記憶(きおく)・真相(しんそう) —— 封印されし門は、いつか必ず開かれる。その言葉が終わると同時に、道場に掲げられた紋章のうち、これまで暗く沈んでいた未点灯の箇所が、呼応するようにじわじわと光を帯び始めました。「まだ見ぬ色」が明かりを灯していく様子は、ライトたちがこれから直面するさらなる戦いと、新たな継承者の登場を予感させます道場の夜、静寂が辺りを包み込む中……。一人の人影が、物音を立てずに、しかし確実に道場へと近づいてきていた。その足取りは迷いがなく、ただならぬ殺気、あるいは尋常ではない「目的」を秘めている。

読者の皆様、ここまでお読みいただき本当にありがとうございます。

ですが、この子はまだ始まったばかり。ライトの物語は、ここで終わりではありません。これは、まったく新しい始まりの序章に過ぎないのです。

もし作者として聞かれたら、一番心を動かされたキャラクターは誰でしょうか。やっぱりジェンシャンですかね。自分でもよく分かりませんが。

一人の人間が陰ながらやってきたことの結末が、実はすべて間違いだったり、自分の思い描いていたものとはまったく違っていたりしたら、一体どうなってしまうのでしょうか。

それから、みなさん許してくれてありがとうございます。正直、私のレイアウトはひどいものだと思いますし、外国人として自分が書いたものすら信じられないくらいですが、ここまで読んでくださって本当に感無量です。

今後は、劇場版で明かされる物語や、ジェンシャンの個人外伝も控えていますので、ぜひ楽しみにしていてください。

そして、その後にようやく第2期へ突入します。今はまだ第1期に過ぎませんので、来週の水曜日を楽しみにお待ちください。

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