失われた力1-4
アーグアンが現場に到着した。「アーグアン! ライトはどうしたの!?」「あいつには……少し時間が必要だ」「わかった、今は俺たちだけでいくぞ!」滅炎がせせら笑う(せせらわらう)。「こいつらが現代の継承者か。反吐が出るほど弱そうだな」「行くぞ、お前ら!」一同が再び剣を抜く。「チーラン、後ろだ!」アーグアンがチーランを抱き寄せ、攻撃を回避する。「……ほう、やはり貴様か、記憶の使い手。俺たちの決着はここからが本番のようだな」謎の忍者が再び雷の忍者の前に立ちはだかった。「ウーミエ、決着をつけてやる! 炎ノ斬撃……!――っ、なんだ、この感覚は。力が……入らない……」滅炎がビンチェンとチーディの前に立ちはだかる。「奇遇だな。お前は炎の使い手か。なら俺はお前の火を消してやれるぞ」「……っ、どうしてだ、燃えろ……燃えろよ!」「無駄だ。俺はお前の火を消すこともできるし、その情熱を焼き尽くすこともできる。お前たちにはもう、戦う気力なんて残らないのさ。死ね!」滅炎の攻撃がビンチェンとチーディを襲う。ビンチェンが悔しげに叫ぶ。「霜弓モード(そうきゅうモード)……!」「無駄だと言っただろう。お前たちはもう、動く力すら残っていない」一方、チーランとアーガンは粘潮と対峙していた。「あいつ、随分と増長しているわね……。まあいいわ、付き合ってあげる」「アーガン、あいつ独り言を言ってるわよ」「……いや、誰かの声に応答しているみたいだ」「雨季!」「全蒸発」「なっ、どうして……!」「土砂撃!」「坊や、私も水になれるのよ」その頃、アーグアンと謎の忍者の対決は決着を迎えようとしていた。「豹双幻斬!」「刃雷鳴! 雷刹鳴!」「なっ……速すぎる……!」「俺の槍を喰らえ!」「鏡像盾!」「無駄だ!」五振りの剣が鏡を貫く。「ならばこれならどうだ、幻象鏡!」「聖剣モード、雷刹鳴・神君!」凄まじい爆発と共に、謎の忍者の姿が消えた。「……チーランたちの援護に行くか」遠くからすべてを眺めていたウーミエが口角を上げる。「ふん、あの二人も随分と楽しんでいるようだな」そこへ、ライトが一本の剣を握りしめ、突っ込んできた。「おっと……子供は剣で遊ぶもんじゃないぜ」「俺の、元素を返してもらうぞ!」「ふん、無効斬」ウーミエの一撃がライトを叩き伏せる。だが、ライトは即座に跳ね起きた。「これでも喰らえ!」ウーミエは即座に石凍の力を放つ。「何っ……!?」「その勇気は認めてやるが、すべては終わりだ」真っ逆さまに落下するライト。アーグアンは即座に命じた。「神君、あいつを受け止めろ!」間一髪、神君が空中でライトをキャッチする。「戻ってきたな。どうやら『選択』は済んだようだ」「ああ、答えは出た。俺はこの街を守りたい。たとえ元素力がなくても関係ない、ここは俺が育った場所なんだ。俺が、守り抜いてみせる! ……それに、俺にはまだ力が残っているはずだ!」その時、ライトの全身から眩い緑色の光が溢れ出した。「これは……!?」「ライト、お前の力が……少しずつ戻っているのか!?」「そうみたいだ。……でも、完全じゃない。聖剣もまだ手元にないし……」「ライト、これを受け取れ!」チーディ(炎)が残された力を振り絞り、聖剣とコアを投げ飛ばした。「助かるぜ、チーディ!」「よし……ここからが本当の勝負だ!」「緑色の奴が増えたか。まあいい、どうせ大したことはできまい」滅炎が冷たく言い放つ。「源力・五連撃!」ライトの高速連撃が炸裂する。しかし、滅炎はその一撃を真っ向から、強引に耐えきってみせた。粘潮が、アーグアンとアーガンの前に立ちはだかる。「いくぞ、俺たちの連携を見せてやる!」「ああ、土砂撃!」粘潮は淡々と応じる。「無駄よ……」「なら、これはどうだ! 雷刹鳴・神君!」「なっ……そんな、こんなことが……っ」凄まじい雷鳴と共に、粘潮は力なく倒れ伏した。その様子を見ていたウーミエが静かに口を開く。「……よし、そこまでだ」「……ええ、わかったわ」「引き上げるぞ」ウーミエが告げる。逃がすまいとライトが叫んだ。「待て、ウーミエ! 逃げるのか! ……くそっ。だが、元素力を取り戻せただけでも良しとするか」




