第1273話 変身ヒロインを影から助けた者(7)
「ああ・・・・・ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああッ!!」
ソレイユは膝から地面に崩れ落ち慟哭した。もうあの少年は、帰城影人はこの世にはいない。その事実がソレイユに耐え難い悲しみを与えた。自分のせいだ。自分が影人をあの戦いに巻き込んだから、影人は死ななければならなかった。ソレイユは、そう自分を責めた。
「・・・・・・・・・・あれ? 私、何で泣いているんだっけ・・・・・・・・・・?」
だが、次の瞬間には、ソレイユは自分がなぜ泣いているのか、その理由が分からなくなっていた。
「分からない・・・・・何で地上にいるのかも・・・・・ああ、そうだ地上にいるのはレールに会いに行くためだった。でも、何でこんな場所にいるんだろう・・・・・あれ? というか口調が昔に戻っている? いけませんね、矯正したと思ったんですが」
ソレイユは訳も分からずに出ていた涙を手で拭きながら、言葉遣いを変えた。いけない。ボロが出るような矯正では、いざという時に昔の乱雑な口調になってしまうかもしれない。それはよくない。ソレイユはそう思うと立ち上がった。
「結局、私がこの場にいて泣いていた理由は思い出せませんが・・・・・まあ、思い出せないものは仕方がありません。それよりも、早くレールの所に行かなければ。1度神界に戻ってレールの気配を探りますか」
ソレイユはそう呟くと、踵を返してこの場を去ろうとした。すると、ふわりと一陣の風が吹いた。地上はまだ冬だというのに、なぜか、どこか暖かな風が。
「? 不思議な風ですね・・・・・ですが、どこか知っているような・・・・・うん、いい風です」
ソレイユは笑みを浮かべると、自分の幼馴染の元に向かうべく、1度神界へと戻った。
――変身ヒロインを影から助けた少年は、誰の記憶からも消え去り、その名の通り影のように静かに皆の元から去った。
――第1部完――
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まずは、ここまで読んでくださった全ての読者の方々に多大なる感謝を申し上げます。本当に、本当にありがとうございました。稚拙な愚作であるこの物語をここまで書き切れたのは、間違いなく皆さまのおかげです。今一度、心からの感謝を。
さて、色々と書きたい事はありますが、それを全て書いてしまってはかなり長くなってしまいますので、これ以上はあまり私の言葉は述べません。ですが、あと少しだけ。
まず、第1部完と書かせていただきました通り、本作はまだ終わりません。次からは第2部が幕を開けます。第2部ではまだ残っている謎が明かされたり、また話が大きく動いていきます。正直、第1部だけでも、かなりボリューミーになってしまいましたが、第2部の方も読んでいただけると嬉しいです。第2部の内容は今は言えませんが、一言だけ言うとすれば・・・・このままじゃ終われませんよね?
よろしければ、ここまでの本作の感想、好きな話や登場人物、もちろんご批判や、様々な意見をコメントしてくださると嬉しいです。私からは以上とさせていただきます。ありがとうございました。




