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マインドウォーカー  作者: ラーメン
柊ナノ救出編
33/35

二十七話・血は争えない


【T市・廃墟街】──別動隊影山side──


「ハ…ハハ…我は死なない…。我は…影。また…貴様…らの前に…現れ…る。」


ゼノンはそう言い放って蒸発し、消えていった──。


「結構あっけないっスね…。」


金崎はゼノンの姿を見てそう言いった。

だが、その言葉に九鬼は反応する。


「…マサ、もしかしたらまだゼノンは生きてるかもしれない。」

「…は?なんでだ?」

「アイツは()()()()()()()なんだよ。…だからだよ。」

「え…?」


金崎はその場で思考して静止した後、声を出す。


「もしかして教会側の誰かが───」

「うッ…。」


突如、影山は倒れ込み咳をこむ。

すると体の一部である右手が黒くなり始め、影山は焦燥感を覚える。


「…いや、なんでもない。竜崎の所まで早くいこう。」

「大丈夫スか!?」

「無理しないでいいですよ。オレらも戦えるんでッ!」


(早く返せッ。僕の体…ッ。)

「ッ…!!」


頭に響くその声はまさに影山自身だった。


「早く…行こう。」

「え…?影山さん、本当に大丈夫スか?」

「分かりましたッ!ほらッ。マサも頑張りますって言えよォ!」


影山は金崎と九鬼に悟られないようにポケットに右手を突っ込み、竜崎の所へ向かった──。


◇◆◇


マインドウォーカー支部とホロス率いる教会との激突の最中、ある人物らがマインドウォーカーT市支部に車で向かっていた。


その車に運転手には髪の長い男と、後部座席には黒いハットを被った初老の男が座っていた。


「…ふぅ~。仕事の合間のタバコは格別だな。あと何分で着くんだ、鳴川(なるかわ)。」

「あと5分もすれば着きます。神代二代目。」


鳴川と呼ばれる研究着を着込んだ男はそう言った。

“神代二代目”と言われた初老の男は指でハットをなぞり、窓の外を見る。


「随分と、この街もボロボロになったもんだな。」

「…えぇ。我々マインドウォーカーと教会の以前からの戦争でこの“T市”は一部廃墟街と化してしまいました。」


鳴川はその言葉に返し、運転を続ける。


「…あぁそうかい。丁度その頃、俺の(せがれ)がこの街で特殊局として働いてた事があった。」

「はい。私も存じておりますとも。」

「でも何故か、親元を離れたくなるのか…辞めてしまった。俺の育て方が良くなかったのか…。まぁ、そんなことはいい。鳴川、今日の仕事についてだが、レイノルズを本部に移す交渉で…合ってるな?」


神代二代目は更に持っているタバコを口に咥え火をつける。

鳴川はそれに呼応するように、“えぇ。”と答えた。


「よし…。はッ…というか…。」


鳴川のその言葉に、二代目は呆れるように声を出す。


「こんなに…護衛は要らないだろォ…心配性なのは相変わらずなんだな。」

「えぇ。特殊局の“γ(ガンマ)部隊”の五人に加え、本部の戦闘員を十数名を護送車に詰めに詰めております。」

「ははは…そうか。まぁ、レイノルズが反対する事を見込んでの行動ってワケか。」


二代目は不敵に笑い、そう言った。


「えぇ。拒否された場合、威圧程度に少々の兵力を投入します。もしも…の話ですが。…さて、着きましたよ二代目。…聞いていますか?二代目。」


二代目はその言葉に少し遅れて反応し、応える。

枯れ果てたT市の廃墟街を目にしながら───。


「あぁ。何度も言われなくとも分かってるって()()()だ。さぁ行くぞ。」


──そして、神代二代目会長である“神代大悟(かみしろだいご)”は支部である洋館に足を踏み入れるのだった。















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