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焼けくそレーシック  作者: あまやま 想
第2章 変化
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60/150

2月28日(火)  ★2★

 三人がそれぞれ言っていることに対して、紫はただ相づちを返すことしかできなかった。


 食事が出てくると、しばらく、明太子の切り身はうまいとか、きんぴらごぼうの明太子あえはいい組み合わせとか、たらこパスタは子どもが喜びそうだなとか…など話していた。紫もそう言う話にうまく合わせて話を聞いていく。


 さらに締めにミニとんこつラーメンが出てきた。紫はもうお腹一杯だったが、しばらく福岡での料理が食べられなくなると思い、頑張って食べた。やはり、本場のとんこつラーメンはうまい。あとの三人は何食わぬ顔して、「おいしい、おいしい」と言って食べている。やっぱり、男性の胃袋は女性より大きいのか…。


「ああ、おいしかった。さて、会社に戻りましょうか…。桜田さん、福岡の料理はうまかでしょう。四月からは毎日食べられますからね」


「今日はごちそう様でした。本当にありがとうございました。四月からが本当に楽しみです!」


 紫は三人に対して、お礼を言う。本当はもっと仕事の話が出るのかなと思っていたが、冒頭を除けば、ほとんど食べ物の話や雑談でほとんど終わってしまった。


「社長、ほとんど食べ物の話で終わってしまいましたよ…」


「ああ、そう言われたら、そうですね…、専務。桜田さん、二週間の研修お疲れ様でした。四月からはビオランテ出版の総務主任として、ぜひ戦力になってください」


「はい、わかりました」


「桜田さん、私からもお願いしますよ。私が安心して、妻の介護ができるようにして下さいね。でも、どうしても困った時は遠慮せずに仰って下さい。その時は駆けつけますから…」


「井出さん、本当にありがとうございます」


「さて、まだ昼からの仕事が残っていますよ。会社に戻ってから、頑張りましょうかね…。もちろん、夜は桜田さんの送別会を全社員でやりますからね…」


「専務こそ、飲むことしか考えとらんやんか!」


 社長はここぞとばかりに、専務に言い返した。それがおかしくて一同は笑いに包まれた。

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