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焼けくそレーシック  作者: あまやま 想
第1部 東京編  第1章 発端
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16/150

1月22日(日) ♪1

 土曜日に続いて、今日も紫は朝寝坊した。昨日、江角眼科クリニックから戻って、ずっとインターネットでレーシックについて調べていた。それによると、人の目は生まれたときは遠視の状態である。以後、成長とともにどんどん近視の状態に近づくことで、正視の状態になるらしい。


 ただ、それには個人差があり、眼球が大きい人はもともと近視になりやすい。そのため、そのような人は早くからメガネによる矯正が必要になる。一方で眼球が小さい人は近視になりにくく、このような人はメガネのいらない生活ができる。ただ、視力の良し悪しは遺伝だけでなく、生活習慣などの様々な要因が重なった結果であるので、眼球の大きさだけで全てを判断することはできない。


 昨夜はレーシックのことをずっとネットで調べていたので、夕食は昨日の豚汁の残りと冷凍したご飯をチンした物で簡単に済ませた。そのせいで朝からすごくお腹がすいていた。そこでさっさと朝風呂を済ませて、昼前には家を出ることにした。またしても、自転車で三十分かけて仙石駅へと向かう。


 駅の商店街に「ビュッフェ・リブレ」と言う安くておいしいランチバイキングのお店がある。一時間九八〇円で食べ放題で和・洋・中華の約六〇品目の料理とケーキ、ゼリーなどのデザート約二〇品目がある人気店である。このお店は女性一人でも安心して入れるよう女性専用カウンターもあり、それがまたよかった。


 味良し、値段良し、雰囲気良し、と三拍子そろっている。紫は月に二回はビュッフェ・リブレに来ていた。まずはここで腹ごしらえする。冬の寒い日はクリームシチューやポトフが暖かく体に染み渡る。おでんも捨てがたい…。肉じゃがや筑前煮もおいしい。炊き込みご飯や巻寿司もある。さすがに六〇品目もあると全部を制覇することは難しい。一通り腹を満たしたところでデザートに入る。ぜんざいや一口大福もいいけど、ケーキも食べたい。プリンやゼリーも…。気付いたときはすっかりお腹一杯になっていた。しばらくは動くのも苦しいほどであった。


 しばらく、ビュッフェ・リブレで休んでから、仙石駅へ異動した。それから昨日と同じように、紫はJRで新宿駅へ向かった。昨日と同じく、MP3で音楽を聴きながら、1Q84を読み進める。新宿に着くと、まっすぐ江角眼科クリニックへ向かう。もう、昨日のように迷ったりしない。おかげで午後三時の予定なのに、二次半過ぎには眼科に着いていた。少し早いが時間をつぶすには少な過ぎる。そこで紫は早く入って、待合室で待っておくことにした。すると、看護士が目薬を持ってやって来た。紫は黒ぶちメガネを外して、顔を看護士にゆだねる。

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