№9 活動と…
【マロリア暦994年 7月】
アレンです 母上に夏休みを頂いたので只今、王都で過ごしています。
遺跡に繋がってる空家だった屋敷は、部下の子爵に買い取らせ安全を確保、転移門が在るとは言え使えなくなる状況も考えて脱出路は確保しないとね 遺跡の方は王領なので許可待ちです。
森の神殿遺跡には余り固執せず 古代遺跡の汎用転送門も天井の一部が崩れて魔方陣を覆っていただけなので問題なく再稼動してるし(汎用転送門が使えるので無理してエレベータ使う必要ない)、王家が勘ぐる様なら諦めよう
古代遺跡の生体サンプルの魔物を参考に人間並みの知性がある魔物のつがい数十組を製造、転移門がる転送先の森や山へ転送して住処にさせ、森や山の管理とテリトリーの中に人間(盗賊)の拠点を造らせない様指示した。
王都地下の古代遺跡、中央シャフトに隣接する厳重に封印された転送用の五つの部屋、数日かかって一箇所の扉を開く事に成功! 研究所自体が外部へ魔力が洩れない様にシールドされてるのだ大丈夫だと判断して扉を開ける為に結局、魔結晶を使い停止していた魔力炉を再起動させた。
転送先は数百キロも南の山の中腹に在る研究所、そこでは魔人を主に研究していた様です。
魔人の生体データを複製解析出来たので人間を元に魔人を数組造り隣国の迷宮を調査へ向かわせました。
固有(生体)魔法が使えて良かった! これがないと解析はともかく再構成するのは固体毎に呪式が違うし一つづつ組み上げていたら馬鹿みたい時間が掛かる古代人みたいにコンピュータもどきを使って合成しても融通利かないし 合成に時間かかるし記憶をいじれない(基本命令ぐらいしか入力出来ない)
DNA操作は古代人も千数百年と長い期間かけて研究して進んでいたが、記憶操作の面では余り進んでいない様だ。
草(部下)達の中で諜報活動を行ってる者を何人か魔人へ調整してみました。今のところ問題なく順調に任務に就いてる
慢性的に人手不足だった領地の開発も王都で人でを確保出来そうです。 難民や孤児など大量にゲット出来そうです。 領地や町への移動は馬車と平行して王都の商業地区に借りた住宅の簡易転移門を使う予定です。
王都から領地まで5泊、そこからニュー・ブレストまで半日もかかるので安全と機密保持の為、宿泊する町の宿を一軒買い取り健康のチェックや身元の確認と人体への身分証明のマーカー投与を行ってます。(棒を後頭部に当てるだけ痛みは特にない)
スパイや暗殺者、破壊工作員は、領地で仕分けして僕が開発した【記憶改ざん魔道機】で忠誠を刷り込んだ後、依頼者の洗い出しと依頼者も同様の処置をして依頼元を遡る 途切れた場合は情報の受け渡し時に追跡して同様の処置を繰り返し依頼元まで遡る
その結果、敵対組織は粗粗壊滅して友好的な領主(貴族)や大商人を始めギルド関係の友人等が増えた。(ニヤリ)
これらの仕事は母上にも話していない裏の仕事 出来るだけ命を奪わず記憶を操作している 仕方なく殺めた人も人体や魔人製造の素体となる為、出来るだけ拠点の地下施設に確保している
発掘した遺跡と僕の研究と固有魔法を融合して新たな取り組みを始めた。
捕らえた盗賊をベースに自分の生体コピーを製造してみました 生活に不自由しない程度の知識と冒険者として必要な武術の記憶を転写 僕が自由に動き回れないので これから彼の様子を時々観察してみます。
草が確保した屋敷で目を覚まさせて伯爵領の身分証明書に装備と必要な道具をリュックに入れ彼の持ち物と伝えました。
本人には街道で行き倒れしてる所を馬車で通りかかったので拾ったと説明してたが 本人が自分の記憶が無いと言うので暫く屋敷で暮らしたらどうだ?と話したら「そこまでして貰うのは悪い、自分でなんとかしたい」と断られた。(自分ってこんな真面目な人格だったのか… しかも頑固(苦笑い))
生活資金が必要なら【合同ギルド】か【冒険者ギルド】で稼ぐといいと伝え ブランと別れた。
彼がどんな行動を取るのか楽しみだ 彼の脳内に埋め込まれてる送信機が寝ている間に日中の行動を圧縮して送信する 王都周辺に居る間は中継装置は必要ないからのんびり観察出来る
早速、【冒険者ギルド】へ向かった様だがこれからの彼の行動が楽しみ