№17 岐路
夜会を終えたのは22時近く、みんな結構酔ってたみたい 千鳥足でそれぞれの部屋に向かい又は抱きかかえられて 夜会は終了となった。
僕は、色々考え事をする為、一人で部屋に戻ると姉達がベッドで気持ちよさそうに寝ていたので ソファーで寝る事にした。 偶には大勢での夜会も楽しいもんだな 身内と言うか仲間だからだろうか? 久しぶりに気持ちがいい まだ時間もあるし久しぶりに貯め撮りした【ブラン】の鑑賞会でもするか?とデータを記録している魔導器を起動させヘルメットを被る
【 ブラン観察 】
相変わらずエレンさんの屋敷に居候しているんだ。 ブランが使用人との他愛の無い遣り取りコック達と料理を作ったり、屋敷の草刈や庭の手入れをしたり 周り(使用人達)も慈しむ様にブランに接し大事にしている
楽しそうにブランと会話しているエレンさん 良い感じだけど!このまま結婚しちゃうんだろうか? だけど肉体関係は無いみたい プラトニックな関係?それともエレンさんからのプロポーズ待ちなんだろうか?
少し先を見たいな、ふた月程早送りすると夜ブランが不安な様子で庭をウロウロしている
「エレンさん遅いないつもなら何かしら連絡があるのに何かあったんだろうか?冒険者ギルトまで行ってみよう」
服装を整え険者ギルトへと入る 受付の女性にエレンさんの事を訊ねると少し前に家に帰ったと言われ、しまった!すれ違いか! 東区の中央広場近くへ向かうと噴水へ向かうエレンさんを見つけた声を掛けようと思っててたら エレンが27、28歳ぐらい男性(金髪、オールバック)の男性に駆け寄った。
『知り合い?友人?』相手はエレンさんの腰に手を回し頬にキスをした。 エレンさんも嫌がる様子ないので『もしかして彼氏だろうか?』
なんだか盗み見してる様で気まずいと思いながらも エレンさん達が移動したので後を追いってしまった。【金の鳩】という宿屋へ二人笑顔で会話しながら宿へ入っていった。
『全く何をやってるんだ自分は!』屋敷へと帰るとメイドが「ブラン様、エレン様は?」と尋ねてきたので迎えに行ったけど会えなかったと答えた。「食事はどういたしますか?」と聞かれたので部屋に居るからエレンさんが帰ってきたら声を掛けてと言い部屋に向かう
『全く何でこんなに動揺しているんだ自分は、恋人でもないのに…、恋人?今夜会ってた彼ってもかしてエレンさんの恋人だったのかな?
僕が家に居るから気を使って外で会ってたのか…、何で今まで気が付かなかったんだ!屋敷に居てもいいって言われたからズルズルと居候してたけど僕は、エレンさんの彼氏でも何でもない』 暫く悩んだブランは心を決めた 身の回り物を纏め始める
ドアがノックされ「ブラン様、先に夕食を準備しましたお召し上がり下さい」エレン様から伝言があり、今夜は仕事で戻らないそうです。
一端片付けを止めて食堂へ向かう『本当は食事をする気分じゃないけど折角、コックのフィナさんが作ってくれたから食べないとね 』食事を済ませメイド長のセレスさん、コック長のフィナさん、メイド達、使用人に明日、屋敷を出て行く旨を伝え、皆に理由を訊かれるるが親が病気で急いで帰らないと行けないがと伝えた。
大好きな屋敷の皆に今日二度目の嘘をついた… 「ブラン様、必ず戻って来てください」とメイド長や皆に言われるが答える事が出来ない
部屋に戻り荷物を纏める 随分増えちゃったな 出て行く時に残った荷物の処分お願いするか ある程度荷物が纏まったのは夜も大分更けた頃、ベットに横になり目を閉じるこの二ヶ月間の色々な思い出や夕方の出来事が脳裏を過ぎる
開けていた窓から差し込む朝日で目が覚めた どうやら寝ていたようだ 庭に出て剣の型を練習してるとエレンさんが帰って来た。
俯きながらこちらを見ようとしない「お帰りなさいエレンさん」と声を掛けるとビクっとして「おはようブラン君」と声を掛けるが服と髪の毛が汚れていて昨夜の情事の香りが漂う メイド達に「お風呂準備して」と指示して「メイドがエレンお嬢様、お話が…」と言うと「後にして!」といい そそくさと部屋に入って行った。
お礼言いたかったけど・・・、今度にしよう
部屋に戻り荷物を背負うと机にエレン宛の手紙を置き 部屋の中を見つめ「お世話になりました。」と言い部屋を出た。
玄関ホールでメイド長のセレスさんが「ブラン様もう暫くお待ち出来ませんか?」と言われたが「ごめんね急いでるんだ…後でギルドに顔だすからその時、エレンさんに挨拶するよ」
「そうですか・・・ 」
お風呂から出てたエレンさんにメイド長が「お嬢様、大事な話しがあります」と声を掛けるが「後で聞くから」と部屋に入って行く
戸惑いながらセレスさんが話しかけてくる「宜しいでしょうか?ブラン様、エレン様と何か有ったのでしょうか?」 えっ、どうして?
「ブラン様が余りに思いつめた表情をなさってるのでもしやと思ったのですが・・・ 」
何もないよ ただ家族が心配なだけ それじゃ行くね 今まで色々ありがとうございました。 申し訳ないけど残った部屋の荷物は処分よろしくお願いします。
荷物を持ち屋敷を出るとメイド長を始め屋敷の皆が見送ってくれた「皆さん、今までありがとう」と言いお辞儀をする
「「ブラン様、戻って来てくださいね、待ってますよ!」」と皆が声を掛けてくれた。
屋敷が見えなくなると気合を居れる それじゃ西地区の宿かアパートでも探しに行きますか 重い荷物を背負いながら通りに向かい馬車乗り場までトボトボと歩いて行く 後でエレンさんの所(東地区の冒険者ギルト)に挨拶して今日はゆっくり休もう
西地区で小さいが清潔な宿を見つけた【鷹の巣】だ 暫くお世話になると一週間分の家賃を先に払い 荷物を置く どうせ大した物は入っていないし
10時頃には東の冒険者ギルトへ着いた エレンさんのカウンターに向かい話しかけ様とすると男が割り込んで来た 見覚えがある昨夜、エレンさんと会ってた男だ「割り込んだら駄目でしょう」とエレンさんが注意するが聞いていない
「エレン、昨夜は相当乱れていたな 溜まってたんだろ?これからは、ちゃんと相手してやるからよ」「な、なに言ってるのよアンタ!」と何故か怒っているエレンさん
『話かけるタイムングを失ってしまった。 僕が屋敷を出て行った事は聞いてる筈だからお礼だけでも伝えよう』
「エレンさん、今までありがとうございました。」と頭を下げる
「ち、違うのブラン君、違うのよ!」何故か混乱してる 僕に気を使ってるのだろうか?
「それじゃ行きます エレンさん 今までありがとうございました。 彼氏とお幸せに」と言ってギルドを出て行く
「「うわ~、修羅場だ!」」と奥の女の子達が騒いでる・・・良く分からないけど?まっいいか ギルドを出て行くとタイムング良く王都内の周回馬車がギルトから出て行く所だった 慌てて乗り込む
後の方からエレンさんの「ブラン君待って!」と声が聞こえた気がしたけど気のせい?』僕の後ろから後二人乗り込んできたので後ろが見えなくなって確認出来なかった。
これから西地区で頑張るぞ!とブランは心の中で気合を入れる
『ブラン超鈍感!もしかして僕もそうなのか… そんな事は無いはずだ!無いと思う、無いだろう、無かったらいいな・・・ 僕も気をつけよう・・・』




