№11 調査
王都の地下遺跡での調査を始めてメイン・シャフトに隣接する残り4つの扉の封印も解除に成功した。
第二の扉の先は、人間の機能を極限まで高めた種の開発を行ってた研究施設(超人又は勇者と呼ばれる常人とは掛け離れた身体能力や特殊能力、魔力を持つ者)、第三の扉は、魔法や魔法陣、魔導具の開発と魔導機械、ゴーレムなど古代文明の技術開発センターに当る施設、第四の扉は、人型とは全く別の圧倒的な力と能力そして知性を備えた竜族や高位魔獣の開発施設(これも長い時間をかけ開発してきた様だ)、最後の扉は残念な事に転送先の問題で転移出来なかった。
それと最初の転移先(ウクラ研究施設)を調べると魔人以外にも色々研究してた様だ人間を素体にして外観の変化を伴う人体改良施設とでも言ったら分かりやすいかな?(エルフやドワーフ等の半妖精種族と呼ばれる亜人達は、この施設で開発された種族)、どうやらエルフは研究者用の種族として開発されたらしい、知能が高く長寿で冷静なのもその影響らしい 記録によると施設の閉鎖時まで人間からエルフの素体への記憶転写を目指していたが結局成功しなかった。
その代わり研究者の助手兼愛人(無駄に美男美女なのはその為か!)として施設で働いていたらしい 本来、エルフは人間との間に子供が出来ない体質だが(数万人に一人の人間の適合者が稀にいる)中には妊娠して出産したエルフもいた そして彼ら彼女らが地上にいるエルフ種の先祖だと考えられる オリジナルのエルフの寿命は、二千年近いので世界に存在するハイ・エルフでさえその殆どが人間とのミックスと言う事になる
それと研究施設の職員用エリアで冬眠中のエルフ達を発見!迷ったがとりあえず一番左端の美女(金髪で20歳前後)を蘇生する事にした。
もしかしたら当事の状況を知ってるかもしれない 冬眠カプセルの起動や蘇生作業など施設内の資料や魔道ネットワークや施設内の魔道コンピュータから情報を得てなんとか蘇生成功した。(この数日無茶苦茶忙しかった)
彼女の名前はリレイ・アシータこの施設の管理者であり守護者だと自己性合された
因みに年齢は752才って…反則です!
彼女は研究所の所長と素体エルフの間に生まれ 両親に愛情を注がれ人間と同じ様な教育を両親から授けて貰った それと娘を愛した父親が施設内でエルフの権利を高めてくれたので研究所内では比較的自由に暮らした。
元々次世代の種族として開発されたエルフを性の対象と考えるのは間違ってる!と人間同様に扱うべきだ!当事反対する研究者も多くかったが色々手を尽くし愛人目的の種族を作り何とか押し込める事に成功した。(ある意味これも悲劇の始まり)
エルフやハーフ・エルフ達は、関連する研究施設の中だけは人間同様の権利を得たが見学に来た貴族達がエルフ達の美貌に目をつけ我が物に術べく裏で工作する
そこでエルフ達は身を守る為、ある研究を始める 同種やハーフ以外を守る為に細菌兵器を開発する 感染して暫くすると強烈な眠気が襲い そのまま目が覚めず衰弱して死ぬ
最初、使用する事に反対意見もあったが仲間が一人二人と連れ去られるとエルフ達も意を決して行動を開始した。
不幸だったのはこの細菌の地上での繁殖力が大きく細菌自体も変化して感染後の致死力も数十倍になった事だ この細菌を使用した最初の一週間で世界の人間の1%、1ヶ月目で10%そして一年で99%の人類は全滅してしまった。
これ程までに感染が広がった原因は魔法文明の発展と生活圏を広める事を支えてくれた【転移門】だったとは皮肉としかいい様がない
散布から2年程で細菌は死滅した 疫病発生と同時に素早く転移門を封印した都市や町、軍事施設や研究施設の人間は生き残ったが全人口の殆どを失った人類は文明の存続自体が怪しい状態に陥った
そこでこれまで研究していた亜人や動物をベースにした魔物を労働力として製造して使役しようと生き残った人類は考えた
不必要な設備は封印して人員を確保し最低限の施設を可動して亜人量産の賭けに出た。 だが支配者達は忘れていた 散々忠告した研究者の意見を無視して製造した彼、彼女(亜人達)らが試作品だと言う事を…
魔族や上位魔獣に肉体労働をさせる ミノタウロスやオーガー、トロール、オーク、ゴブリン、コボルトもそうだが 第一世代は問題無いのだがその子供達の精神支配が弱くなる傾向があり 孫や曾孫以上になるとある固体は精神支配から解き放たれる
そこで起こるのが反抗であり叛乱である 力の暴走 最初の百数十年は古代魔法文明は力を取り戻したかの様に見えた だが度重なる固体の反抗が大規模な叛乱になるまでそう時間は掛からなかった。
大規模な叛乱を抑える為、魔導兵器を大量に投入し自体を収束させる事に成功はしたが人間側の被害も多かった。 人間側のメスやオスを攫い交尾し新世代が誕生する
より知能の高い魔物達を殲滅させる為、未完成の魔人達を投入して何とか力で収束させ様と人類側の攻めが続く、この戦いの時に味方の誤射を受け瀕死の魔人が数体行方不明になったが誰も気には止めなかった。 それが後に大きな問題となる 魔物達はその魔人にメスの魔人を宛がい子供を作らせる
そして百数十数年後、精神支配より解き放たれた魔人達が人間に刃を向けるのである
叛乱の経験から都市内に亜人(エルフやドワーフを除く)を入れない法が定まる
野生の魔人達が魔物を率い施設や町や都市を襲う様になるといよいよ最終手段とばかりドラゴン種の投入を始める 上位ドラゴン等は圧倒的な力で魔人でさえ太刀打ち出来ない
ドラゴンを使役して古代文明は再び安定し数百年の平和を得る事が出来た。 そんなある日、強力なドラゴンに指令を送り操る為の『思念の塔』の魔導器が何者かに破壊される 無論予備の魔導器が再び可動する ほんの僅かの時間にそれは発生する 魔族達は、ドラゴンを操作する複雑な魔導器の開発は諦め その変わり思念波を妨害する魔導器の開発に数百年の時をかけ成功する
ドラゴンに指示が送れない 絶対と思われた戦力が使えなくなったので追い詰められた人間達は最後の手段に出る 攻められる古代魔法王国の王都とその周辺都市の放棄である 王都周辺は土地も肥え農作物も豊富で牧畜も盛んである 国民達から多くの反対意見もあったが今のままではいずれ押し切られる 僻地の都市や町へ分散して避難して暮らそう
これが成功すれば真の平和が得られると… 都市の住民達は転移門を使い家族単位で辺境の都市や町へと旅立って行く
魔族が周辺都市を落とし王都へ入場した翌日 王都とその周辺の都市は光に包まれこの世界から消え去った。
魔力炉の暴走である まさかゲルト王国の遥か東、ウルル山脈を越えた大陸中央部の砂漠がかつての古代王国の跡だったとは…




