【第9話】再生と眷属1
お早うございます。
投稿です。
寒いです。
水道が凍りました。
路面もツルツルで怖いです。
皆様、転倒注意です。
では今回も新聞連載に習い、原稿用紙約4枚分の掲載、投稿です。
「で、どこだ?ここ?」
つんつん。
誰かが、お尻を突く。
「あん!」
!!!!!!!!!
ピントが合った!
毒蟲魔王カムカナ!
沢山の虫達!
そして!私の相棒、ファーファ!
「テニサマ……カワイイ」
「ファーファ!……だから、お尻突くの、ダメだって!」
慌てて振り向く。
!
目の前のファーファは新品同様、ピカピカである。
「フフッ」
ファーファの笑い声!?
「いやったああああっ!」
両手を広げ、思わず大声がでた!
魔王の力に大感謝である!
まあ、本来の使い方(破壊と殺戮)とは、ちょっと方向性が違うかも知れないけど!
ひひひっ!
ファーファがピカピカ!
こんなに嬉しいことはないっ!
「よかったあああ!」
こくこく。
激しく頷くファーファ!
私は嬉しくなって、泣き出した!
改めて見てみる。
「ん?」
そのメタリックでピカピカな表面には、涙と鼻水でぐしゃぐしゃの私の顔が映っている。
「ファーファ!」
抱きつこうとすると、ささっ、とファーファが下がった。
え?
なんで?
感動の一場面では?
「テニサマ、汚イ!酷イ顔!ハナミズイヤ!」
ええええっ!?今そのセリフ言うの!
ファーファの方が酷くない?
感動の再会、修理、再生、復活の感謝の言葉は?
ここはハグでしょう!?
それにほら!今、私女の子!酷いお顔とか汚いとか言っちゃダメでしょ?
……でもまあ、確かにファーファに映った顔は、酷いお顔かな。
私は眼鏡を外し、ごしごしとワンピースのスカート部分でお顔を拭いた。
「へへっ、汚いけど、仕方ないよね!」
魔法使って水浴びしたいけど、ひのきの杖が無いし、暴走しそうで危険だ。
また湖とか作ったら、後が大変そうだ。
ファーファの姿を見て、安心すると軽い疲労を覚えた。
まあ散々毒も浴びたし、というか毒の大気の中でバトルしていたし。
……一応、私、大丈夫みたいだけど?
ここで気がつく。
……周囲が変だ!
え?
周りを見渡すと……え!?
そこはお花畑であった。
いや、そこじゃなくて、ここだ!
俺……私はお花畑の中央に、ファーファと並び立っていたのだ。
「どこ?ここ?」
よく見ると、このお花達、微妙に変。
「毒草デス」
「ええええっ!?な、なんで毒草が!?」
あ、私の、魔王パワーの影響か?
ザワザワと小さな音が近づいてくる。
「?」
離れていたファーファが、すすっ、と私の袖にすり寄る。
「クモ?クモ……イヤ……」
草花の隙間から現れたのは、見たこともないデカい虫達だった。
次回サブタイトルは 【第10話】再生と眷属2 です。




