【第2話】ファーファどこに?
こんにちわ。
投稿です。
今日はこの時間になりました。
「ひぇええええええっ!?」
固まる俺。
あ、俺やファーファは溶けないんだ。
ちょっと安心……できるかああああっ!
やばいっ!やばいいいいいっ!
「き、き、消えてええええっ!消えてっ!」
火球……変化なし!?
ど、どうする?
未だに消し方が分からんっ!
「テニサマ、アワテナイ!慌テル、ダメ……」
泣き虫弱虫スキルが発動した!
「うええええええええっん!」
な、涙が!噴水のようにっ!
「ナ、ナカナイデ!」
「で、で、でもファーファ!も、森が!ひぐっ、うぐっ」
水?氷!?
し、消火!消火活動ぅ!
これは、私にしか消せない火だ!(多分)
多少の水じゃ蒸発して終りだ!
どうする?
埋めるか!?
埋めちゃおう!
「ふんっ!」
鼻水と涙を流しながら、大地をひのきの杖で引き裂く!
地形が変わるほどの地震が周囲を襲う!
そして、できた亀裂に凶悪な炎の固まりを沈める!
沈め!火の玉!
ドコオオオオオン!
よし、ここで大量の水で!
埋め尽くす!
バゴオオオオオン!
もの凄い轟音と水蒸気が吹き上がり、周囲は何も見えなくなる。
またやっちまったぁ……制御が難しすぎるよぉ!
俺は更に怖くなり、悲しくなり、声をあげて泣いた。
「なんでこうなるんだよおおおおおおおっ!うひいいいいいん!」
うう、こっちのスキルはちゃんと発動するんだね。
「ファーファ?」
ん?ファーファの気配がしない!
マップを展開してみる。
あれ?
どこにもいないぞ!?
熱風や、土砂、土煙が収まると、次第に周囲がクリアーになる。
大地に走る地割れの後。
沸騰している巨大な湖。
焼けただれた大地。
巨大隕石がぶつかったら、こうなるのだろうか?
いや、そんなことよりも!
「ファーファ!」
力の限り叫んでみた。
え?どこ?どこ行ったの!?
地面に埋まっちゃった?
溶けた?
いや、溶けてはいないはず!
どこ!あああどうしよう!
「ファーファあ!ファーファあああああん!うわあああん!」
二週目なのに最初から失敗ばかりだ!
探さなければ!
これじゃ前回と一緒だよ!
いや、前回より酷いかも!
周囲は全て焼け、炭化している。
植物も動物も、昆虫、皆炭になっていた。
うう……みんなごめん!ごめんよおおっ!
後悔である。
……ん?
なんか閃いたぞ!
私は小さな手を大地に押しつける。
ジュッ!
「あつっ!」
俺は反射的に手を引いた。
煙を上げ、燃え焼ける右手の指先。
おお、ぴったりの籠手は無事なんだ!凄いな!
焼けた指先から、ポタポタッと血が流れ落ちる。
力で満たすと、火傷はすぐに回復し、焼けた大地に触っても、火傷をしなくなった。
この、魔王の血、使えないか?
再び大地に手を着き、謝罪し、祈ってみた。
瞬時に大地は冷え、静かな大地が広がり始める。
流れた血に力を込める。
すると、右手を中心に、草木が生え始めた。
急激に成長する草木。
それは一気に広がり、焼けた大地を埋め尽くした。
「うわぁ、すごいや!」
この二週目、破壊力も凄いけど、再生や育成力を得意としていないか?
ん?……でもよく見ると、この植物、なんか変?
魔王の血を使ったからか、微妙に毒草っぽい?
……ま、いいか。
いいことにしておこう!
!?
右手に反応があった!
大地を通して、俺の魔力が何かを見つけた?
マップに表示してみる。
まだ探査していない場所だな。
……この銀色に輝く点は?
……ファーファ!?
輝く点に意識を集中した瞬間、声が!?
聞こえる!?
「……ヤメテ!ヤメテ!……テニサマ!マオサマァ……」
!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
助けを求めている!?
ファーファ!
俺は全力で輝く点を目指し、走り出した。
次回サブタイトルは
【第3話】でた、魔昆虫!(新型)です。
魔王さま初期装備一覧:前作より
詳細
《SR:短剣『花鳥風月』:攻撃は全てクリティカル。手にした者は幸運に恵まれる:ゴブリン専用》テニイは魔王だから使用できる。
《R:レア 魔王専用ひのきの杖 弱体装備》
《SR:ファンシー&フェミニン・女性専用下着 通気性と保温性を同時に保ち、一度の洗濯で綺麗に再生可能。上位聖霊種、髙妖精族の今年の流行 色は白と黒、選択可能、ヒップアップ効果あり》前回、ベリナは黒を選んでいた。
《SR:ぴったりの靴》
誰が履いてもぴったり、場所や目的によって形を変える。
《SR:ぴったりの籠手》
《ぴったりの靴》と同じく、場所や用途によって形を変える。テニイは指が露出しているタイプで使用。
《R:可愛い眼鏡・可愛さが1上がる、魔王専用 相手の目の前で外すと、さらに1上がる》
《SSR短剣:王断鳳道、別名:巨人斬鈴紅、用途で攻撃力が変化、稀に大剣化する》
《R:レア:ぴったりのマント:夏は涼しく、冬暖かい:たまに空を飛ぶ》