【第3話】でた、魔昆虫!(新型+魔王!)
お早うございます。
朝刊?です。
「……!」
声がもう聞こえない!
何があった!?
ファーファ!
周囲のモノを全て吹飛ばし、銀色の点を目指す!
前方に見えてきたのは森か?
魔王の目で見ると、異様で禍々しい森だ。
かまわず進むと、枯れたような木々が乱立し始め、行く手を拒み始める。
なんだこの禍々しい木は!?臭いも酷いぞ?
周囲を警戒すると、所々に焼けた岩石が落ちている。
あ、これ、俺が原因か?
ここまで被害が?
森の奥は、更に異様だった。
陽の光は届かず、夜のようで別世界である。
魔力がなければ進めない程の茨やツタ、大気は淀み……これ毒を含んでいる!?
こんなところで生きていけるの!?生物いるの!?
何かが闇の中で蠢く。
!?
ここ、魔昆虫の森!?
でも、魔昆虫の森なら、来たことがあるはず。
ここ、更に奥だ!
前回来たことがない、未知の領域だな。
え?この世界に来て、一日も経っていないのに、もう未知の領域!?
「うわぁ……絶対なんかいるよなぁ……」
急に怖くなり、弱虫泣き虫弱スキルが発動した。
こんな時に!
だけど、止まるわけにはいかない!
あと少しで銀の点だ!
泣きながら俺は進んだ。
「ファーファ……ファーファ!どこぉ!ひぐっ、うぐっ」
ここら辺なんだけど……。
嫌な予感である。
その予感は的中した。
見たこともないロボットのようなカマキリ?カブトムシ?みたいな巨大な昆虫が、ファーファを踏みつけていた。
バキバキッ!
「俺サマの眠りを!」
バキ!
「よくもっ!」
バキッ!」
「邪!」
ベキッ!
「魔!」
ボキリッ!
「し!」
バキ!
「た!」
ベキッ!
「なっ!」
踏み折られるファーファの脚。
壊れたファーファに群がり、ガリガリと食い付く無数の異様な昆虫。
その光景を見た瞬間、ふわっ、と髪の毛が揺れた。
ゆらゆらと蛇のように髪が蠢くのが分かる。
ひのきの杖がバキバキと、何かに変わり始める。
言葉にできない怒り、体内の星雲が真紅に染まる!
泣き虫弱虫スキルは何処かに行ってしまったようだ
ファーファ……母さん……。
……俺は母さんを助けることができなかった……。
でも……今は……。
闇を作っている大木の数々が、俺の魔力に触れ、サラサラと砂のように分解されていく。
静かに魔力は溢れ出し、周囲を消していく。
右手を軽く振ると、ファーファに群がっていた虫共が砕け散った。
「!?」
ファーファを踏みつけていた巨大な昆虫がこちらを見る。
「何者だぁ?あん?」
こいつ、喋る魔昆虫?
「俺サマを毒の蟲魔王カムカナ様と知っての狼藉かぁ?」
狼藉?知るか!
異形の杖と化した、ひのきの杖を振るう。
巨大な火球がカムカナを包むが、あっさりと弾かれる。
「!?」
え?まさか!?
魔王の炎を弾いた!?
「おお、魔王級の魔法か?だが残念だったな?俺サマの外骨格は魔法無効なんだ」
……本当か?
いや、嘘だ!頑丈だけど、ヒビが見える!
摺り足を使い、一気に間合いを詰める。
巨大な蟲魔王。
近寄れば近寄るほど恐怖が湧き上がる。
が、恐怖、無視である。
足下に散らばるファーファの残骸……。
ファーファ!
許さん!
絶対に許さないっ!
俺は後ろ腰に手を回し、花鳥風月を引き抜いた!
次回サブタイトルは 【第4話】いきなりボス戦! です。




