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俺と幼馴染の青春日和  作者: 赤助
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第十五話 究極魔界の危機

「もー、遅いよ唯人!」


放課後になり、俺が昇降口に向かうと、頬を膨らませた天音が待っていた。


「悪い悪い。ほら、長谷川先生は帰りのホームルームが長いって有名だろ」

「まあ、そう言われてみれば」


2年4組の担任である長谷川先生は、帰りのホームルームの時に今日感動したことをやたらと熱弁してくる。その影響で、他のクラスよりも5分ほどホームルームが長引いてしまうのだ。


「じゃ、帰ろっか」

「おう」


俺と天音が歩き出すと、天音は昼休みの件が無かったかのように明るく話し始めた。

こういうところが実に天音らしい。

前に起こったことを引きずらず、直ぐに切り替えてられる。

俺は天音のこういうところが好きだ。


俺と天音が歩き始めて7分ほど経ったところで、俺達は奇妙なものを発見した。

ある店の前に、黒塗りのリムジンが停車している。


「あの店って‥‥究極魔界(アルティメットゾーン)だよな?」

「う、うん。そうだね」


そもそも究極魔界は水曜日を定休日としているため、今日は定休日の筈だ。


その時、リムジンから一人の中年男性が降りてきた。

お洒落にセットされた黒髪の中に、少々白髪が混じっている。高級そうなスーツに身を包み、いかにも紳士といったような雰囲気だ。


コンコン


男性が店の扉をノックすると、店の中から先日接客をしてくれた美人店員が出てきた。


「すみませんお客様、当店、本日は定休日となっております」


男性は『ふんっ』と鼻息を鳴らすと、店員に驚愕の言葉を告げる。


「突然だが、この店は私達天宮寺グループの名において、取り壊させてもらう」


「え‥‥」

店員が顔を青ざめ、即座に反論する。


「どうして私達の店が潰されなければいけないのでしょうか!」


「はぁ‥‥」


男性は溜息を吐くと、理由を語り始めた。


「あなたは、先日の昼下がり、私がこの店に来店したのを覚えているか?」


「そう言われてみれば‥‥昨日、当店にお越し頂きましたね。昨日はカップルデーだったのでお引き取り頂きましたが」

「そうそれだよ!!!」

男性が食い気味に話し出した。


「昨日、私が仕事の合間に一服しようとこの店に訪れた時、君は言ったね?『すみませんが、本日は一年に一度のカップルデーですので、お引き取り願います』と。」


「確かに、言いました。でもそれがなぜ取り壊しに繋がるんですか!」

「私を馬鹿にしてると思ったからだ!!!」


「「「は?」」」


俺と天音と店員の声が重なった。


「私は先月妻と離婚してねぇ!今でも絶賛傷心中なのだよ!そんな時に心を休めたいと思って訪れた喫茶店でこの仕打ちだ!私を嘲笑ってるとしか思えないねぇ!」


俺はその言葉を聞いた途端に、男性の元へと走り出した。仕方ない、考えるよりも先に、体が動いてしまったのだ。


「それは自分勝手すぎるでしょうが!」


天音と店員がぽかーんとした顔で俺を見ている。


「君は誰だね?」


「貴方と同じく、先日この店を訪れた者です。俺が話を聞いている限り、貴方は自分のエゴでこの店を潰そうとしているようにしか思えない。俺はこの店でお世話になった恩返しがしたいんです。まあ、ちょっとぼったくりだったんだけど。でも、貴方のしようとしていることは人として道徳心に欠けている!!!」


「ふむ、君がそこまで言うなら、私から条件を出そう」

「条件?」


「来週の木曜日から土曜日までの三日間で、五十万円以上の売り上げを達成すれば、この店を取り壊さないでおいてやろう」


「「「ご、五十万!?」」」


あまりにも無茶な条件に、俺達は驚愕するのだった。

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