2. 無防備?な旅の始まり
スキルの選択を確認。
スキルの選択を終了します。
すると再び目の前が暗闇に包まれた。
暗闇の中にいくつかのメッセージが流れる。
特典装備:剣レベルMAXの選択を確認。
「剣に愛されるもの」の称号を獲得。
レーヴァテインとのリンクを確立。
レベル制限の突破を確認。
「制限を超えるもの」の称号を獲得。
それでは、良い旅を
再度暗闇に包まれる。
辺りがうっすらと明かりに照らされるとともに、左手にずっしりとした、しかし心地よい重みを感じを感じる。
目が暗闇になれてくると今自分がいるところがわかってきた。夜なのであろう、暗闇の中にわずかに青い月の明かりに照らされて手に持った剣がどこかはわからない林の中に僕は1人立っていた。
それも全裸でだ……
基本装備ってこういうことかよ……
もう、皆さま(誰に話しているかわからないが)お分かりになったと思うが、レベルを6つまりMAXまで上げるには後3ポイントが必要だった。
なんとかこの3ポイントを捻出できないかと考えていたところ、基本スキルや初期装備と位置づけられていた読み書き、基本装備、冒険者セットだがほかのスキルと同じようにキャンセルが可能で、流石に共通語を外して誰とも会話すらできないというのは詰んでいるので、共通語だけ残して剣に全てのスキルを振ってみたのである。
ここで、僕の唯一にして最大の誤算は、特典装備:剣のレベルを最大にした瞬間にスキル選択を強制的に終わらせられたということだ……
ある日の夜、どこかもわからない森の中に一人きり
しかし不安な気持ちは不思議なほど存在しない。
右手に握った剣から伝わってくる力を明確に感じ
何物にも負ける気がしない勇気をもらっている気がした。
夜に真っ裸だというのに、風の冷たさも感じなく
見えない衣に包まれたかのようにほんのりと暖かい。
ただ一つの懸念としてはこの世界に
全裸に伝説の剣を超える神剣を持った変態が爆誕したということであろうか。
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変態爆誕。みなさんは最低限の装備はもって冒険は始めましょう。