3. 試し切り
なんとかこの文字どおりの裸一貫をなんとかする必要があると思うが、まずは自分が手にした力を試したくて仕方がない。
鞘から抜くまでもなく伝わってくるこの力。
鞘や柄は決して華美ではないが見る者を魅了するような美しさをしている。
意を決して僅かに剣を鞘から少し引き抜く。
それはもう滑らかに剣が鞘から姿を現し、真紅の刀身を明らかにする。
思わず感嘆の声が漏れる。
「綺麗だ」
それは不完全が故に究極の美しさを持つ女神の像のように、幾万の人が人生で一度は見たいと願う肖像画のように心を引きつけ、いつまでもその刀身を剣の波紋を見ていることが出来そうであった。
どれくらい眺めていただろうか、涙が出るほどの感動の出会いの後で、僕は本来の目的を思い出したように剣を上段に構えると目の前の木へと振り落とした。
もちろん人生おいて剣を振ったこともないし、剣道の授業すら受けたことはない。ただ正しい振り方が自然とわかっていた。
剣は全く何の抵抗もなく下まで振り下ろされ、目の前の木はワンテンポおいてゆっくりと滑り落ちて地面へと向かっていく。
地面に落ちたと言わなかったのは、その木は地面に落ちなかったからである。
胴体が別れた木は、その後火に包まれたように一瞬で燃え尽きて何一つ後には残らなかったのだ。
レーヴァテイン、ラグナロクに振られて世界を終わらせたと言われる神の剣、人の手には余るものかもしれない。
驚くことが多すぎてもはや驚くこともできなくなってきたが、木が燃え尽きた際に剣から身体にエネルギーのようなものが伝わってくるのがわかった。
きっと木から吸収をしたものだろう。
僕は振り返ると空から降ってきたひとひらの木の葉の中央に正確に剣を突き刺した。
木が燃えた際の熱は身体に伝わらないように守られ、切れないものは何一つなく一瞬で燃やし尽くしてしまう。持ち主の能力は強化される上に、剣術の能力も付与してくれる。エネルギーの吸収機能もついてあり、体力の回復までしてくれる。
さらには……
僕は一度剣を慎重に鞘にしまうと、少し離れた木の幹に剣を立てかけ心で念じる。
すると先程まで木に立て掛けてあった剣が自分の手に収まっている。握った剣をそっと身体に当てると剣が身体の中へと消えていった。
これが剣と繋がるといことか……
剣を身体に入れると両手が空いてとても便利なのだが、僕は鞘についてある肩紐を使って背中へと剣を背負うことにした。
全裸何も持ってないより
剣を持っている方が若干文明的かというよくわからない理由からである。
全裸に剣を背負った変態であることには変わりがないが……
low loading.....
だいたい1000字程度で切っているので、読み応えないかもですが
書いているほうだと、あいている時間にさっとかけるのがこのくらいなんですよねー
今日はあと1話投稿。




