聖なる夜に・・・・・・
朝五時になぜか起きてしまい、テレビをつけてみるとそこにはミニスカートを着て特別に早朝ライトアップをしている花畑の前で天気予報をしている天気予報士の姿があった。赤白で、頭に目をやってみるとこれまた赤白、洋服までもが赤白で統一していた。なんともめでたい色だけれども、どうやら日本の文化ではないようだ。
「みなさんメリークリスマス! いいクリスマスになりますように!」
天気予報の最後に、天気予報士はそんなことを言った。いいクリスマスとは何なのかは分からない。しかし、彼女の姿がどんなにかわいらしいか、そしてどんな男でも虜にしてしまう理由は理解ができた。
さすがにこの時代の文化にも慣れてきて、クリスマスという文化は知っている。我が国日本のクリスマスは欧州や米国とは違い、ちょっといやかなり変わっている。
他国ではキリスト教と言うナザレのイエスというキリストを信じる宗教が存在するので、その誕生を祝い厳粛にそして華やかに行われるのだが、日本では恋人同士などがいちゃつく文化があると聞いた。
無論俺には、恋人と呼べる存在がこの時代にいるわけもなくさらに言うと去年一緒に過ごしたジョンや美希もいない。さらに言うと今日はアルバイトも休みになってしまっている。
こうなってしまうと、何をすればいいか分からなくなり、しまいにはなぜクリスマスというものがあるのか分からなくなってしまう。
さらに言うと今日のクリスマス、天気がひどい。もし俺がしっかりといいクリスマスというものが分かったとしても、今日の天気ではそのいいクリスマスは出来ないと考えてしまうほどだ。
簡単に言うと、今日は大荒れの天気だ。
天気予報士が透明な傘をさしながらミニスカートを抑えながら、傘を強く持ちながらライトアップを紹介していた。
たまにニュース番組とかでもそう言った光景は見ることがあるが、なぜそんなことをするのか理解に苦しむ。それも、今日の日にそんなことをして誰が喜ぶのだろう。意図が全く分からない。もし、雨や風の強さを伝えたいのなら外に出ずスタジオや屋内で「危険だから出るな」と言った方が、よっぽど危険さが伝わると思う。予報士が外に出れるんだから、まだ安全だろうと外に出てしまう者が大勢いるはずだ。
さて、俺もその安全だろうと思っている一人なわけで、せっかくなので大雨のクリスマスの日にアルバイトでもないのに秋葉原に行こうとしている。もちろん、アルバイトじゃない日に秋葉原に行くのは初めてではない。何度もある。だけれども、いつも晴天に恵まれていておまけに平日だ。休日のクリスマスに出掛けるなんて考えもしなかった。だからこそ自分の想像力を超えたという記念で、秋葉原に出かけたいと思う。
どうせやることはいつもと変わらない。だけれども、雨と言うイレギュラーさに加えクリスマスと言うイベント効果もある。こんな日に行かない、行こうと考えなかった俺はものすごい大馬鹿者だ。
早速、俺は準備に取り掛かる。朝五時なんて言うことを忘れて一心不乱に着替えはじめ、狂乱し朝食を作った。思えば、朝食なんてものを作るなんて昔は考えもしなかったな。
鏡を見るといつ見てもかっこいい俺の顔。こればっかりは、いつの時代も変わらないものだ。優越感に浸り六時になっている事を気づく。もちろんまだやっている店なんてコンビニぐらいのものだから、秋葉原についたとしてもやることがない。
スマートフォンを起動させて、今日どこに行くか検討をしてみる。
今日の昼食はいつも行く牛丼屋ではなくて、チェーン店の霊長類マークのカレー屋に行こうとか、たまにはゲームセンターや一般向けのアニメグッズ店に行こうだとか考えてみたりする。一人だと、好きなように自由に行動できる。これほど素晴らしいものはない。
しかし、こんな日に一人か……。日の本の国の人間としては郷に従って恋人もしくは、誰かと二人で出かけたいものだ。……もちろん、そんなことは無理だとは分かっている。だけれども、どうも願ってしまうのが人間の心情というものだ。第六天魔王と呼ばれているおれでも、やはり人間ということだな。冷酷さの中にも人間らしい温かさがある。これほど人の心を実感するのもクリスマス効果といえるだろう。
すべての準備が整い、朝食を食べながらゆったりしてみる。すると、さすがに早すぎるという当たり前の感覚が現れて、自重し始める。そして最終的にたどり着いたのは、八時になったら出かけることにする、というなんとも当たり前の結論だった。
朝食を食べ終えたのが七時ちょうど。準備はさっきも言った通り大方終わっているから、ボーっとするしかほかない。ゲームでもしてれば暇つぶしになるんだろうけど、俺が持っているのは全部攻略済み。ソーシャルゲームっていう奴も一度はやったことはあるけれども、あれはゲームじゃない。あれは、作業だ。あんなものを面白がるのは調教された人間ぐらいだ。自由な正確な俺には似合わない。
『♪~ ♪~』
「?」
ボーっとしているときに、いきなりスマートフォンが鳴り出すと、少し怖い。だけれども、鳴り続ければ鳴り続けるほど、安心してくる。安心と言う表現はもしかしたら間違ているかもしれないけれども、どちらにしても一番最初に音楽が鳴った時よりかは怖くない。
スマートフォンを手に取り、何があったかを確認する。メールが一通届いていた。
メールの内容は鈴木さんからで、今度杉山さんと一杯やりに行こうというものだった。朝からなんで酒の話が出来るのかは分からないけれども、酒を飲むこと自体は別に構わないので、俺はその誘いを受けることにした。
誘いを受けた途端、一つの部屋で物音がした。それのおかげで俺はあることを思い出した。
「あぁ、そう言えば偽美希はいるんだったな」
そう、この家には俺以外にもう一人。偽美希と言う奴がいた。
昨日の夜は酒を浴びるように飲み、金曜日に録画した軍事映画を見ながらリビングで寝転がっている女。それが、偽美希だ。
「……うぅぷす。あぁ、……信長様ぁ、おはようごぜぇやすぅ」
「おはよう、偽美希。調子はどうだ?」
「……とても……とてもです」
どうやら、偽美希はとても体調が悪いらしい。ただ、俺は一度決めたことは実行するタイプの人間だ。
「俺は後で出かけてくるけれども、お前はどうする?」
「私は……信長様に……ついていきまするぅ……」
そんな白い顔で言われても、信用が出来ないぞ。
「無理はしなくていいからな?」
「無理などしておりませぬぞ……ただ、少し花畑が見えるだけで……」
「ここは東京、それも家の中でどうして花畑が見えるのだ?」
「そんなもの、私に言われても困りますよ……」
とりあえず水でも飲んで、気持ち悪さを抑えてこいと言っておく。そうすれば、よく分からない言動を言って俺を混乱させることもないと思ったからだ。
偽美希は俺の言った通りに水を飲み、それどころかシンクにおいてあった桶に水を張りそこに顔をつけはじめた。性格はおっさんくさいが、顔は美希その物なのだから、あまり過激な行動は慎んでほしいものだ。
「……」
「……」
「…………」
「…………?」
「…………………」
「おい! 顔を見ずに突っ込んだまま寝ちゃだめだ!」
全くどうなってしまうんだ。
――――
とりあえず偽美希を謎の危機から助け出した後、顔を拭いてやって、服を着替えるように促した。顔をつけて少し目覚めたのか、偽美希はてきぱきと動いてくれた。だけれども、そのてきぱきさの中には、いきなり片足で立ち始めるだとか、「あぁ……」だとか「うぅ……」だとかの奇声が混じっていた。だから、まだ覚醒はしていないのだろう。
ただ、さすがに目覚めてからかなり時間が立ち、出発時間としていた八時になると偽美希からも「信長様、おはようございます」としっかりとした言葉を聞くことが出来るようになった。
「信長様、本日はどちらへ向かわれるのですか?」
「今日は、秋葉原に行って来る」
「はて? 今日はアルバイトはないはずでは?」
「あぁ、休みだからこそ秋葉原に行ってくるのさ」
「なるほどぉ……なんと高尚なお考えでありましょうぞ……」
「高尚な考えって……」
とりあえず偽美希はいつものように俺を崇めてくる。理由はよく分からないけれども、されている方とすると何だかこそばゆいものだ。
「私もお供いたしますぞ!」とさっきも聞いたことを、再度しっかりとした声で言ってくれたので、「それじゃあ行こうか」ということで、秋葉原へと向かうことにした。
―――
電気街口へたどり着くには、少し慣れが必要だ。新宿や東京みたくものすごく複雑な駅と言うわけじゃないけれども、初見の人にとってはもしかしたら新宿や東京以上に難しいかもしれない。
なので、慣れないものが先に歩き始めてしまうと
「信長様ぁ! いつもは車で着ているのでぇ……分かんなくなっちゃいましたぁ!!」
「大丈夫だ! だから、先に行かないでくれぇ!」
雨の日だからいつもより混雑をしている秋葉原駅と言うのに、秋葉原駅初心者の人間がホームから電気街口を目指すというのは、戦場を裸で駆け巡るよりも難しい。
偽美希の手を引き、何とか電気街口へとたどり着いた。目の前には雨宿りをしている人や、なぜだかはぁはぁと息を漏らしている変人、さらには柱につけられている電子広告の可愛い女の子を写真に撮っている人もいた。
「なんと言う、地獄絵図……」
偽美希は、いつもは車で来ているためこの人だかりをあまり見たことがない。いつも以上に人がいるとはいえ、確かにその言葉は的を得ているといえるだろう。慣れとは恐ろしいものだ。
ただ、いつまでも駅構内に居るというのはつまらないので、まず右側の出口から出てみる。いつもであれば目の前に設置されているエスカレーターを利用して中央通りへと抜けているのだが、いつも通りの秋葉原の過ごし方は今日はやめておく。
ということで地道に地上を歩いてMのマークのハンバーガー店にたどり着いて、まず今日の動きを決めることにしよう。
駅前には、雨にもかかわらずクリスマスツリーの写真を撮ろうと頑張っている人達が居た。なんとも、宗教的な光景だ。
「ただ、信長様ぁ……雨が傘で防げないほど強く降っておりまするぅ……」
「それはもうすでに知っている!」
こんな雨の日に傘をさしながら雨に打たれるというのも、何か宗教的なものに思えてきた。
「ただ、信長様ぁ……雨が傘で防げないほど強く降っておりまするぅ……」
「それはもうすでに知っている!」
こんな雨の日に傘をさしながら雨に打たれるというのも、何か宗教的なものに思えてきた。
Tシャツは濡れ、少し肌が透けて見えるようになる。こうなると、偽美希の肌、下着も透けて見えるようになると思い、少し淡い期待をして見てみると「いや~こんな雨の日ですから、防水性のシャツを着ていて正解でしたよ、信長様!」としっかりと水をはじくシャツの姿が見てとれた。
「……そうか」
「はい!」
雨の日に、そんな元気でいられるのであればそれでいいさ。何、雨に濡れることは慣れている。ただ、なぜだか洋服以外にも何か違うものが濡れてしまった気がする……よくわからないな。
Mのマークのハンバーガー店に着いて、ハンバーガーと温かいコーヒーを頼んで二階へと移動する。二人別々に頼んだわけで、後からやってきた偽美希は二重バーガーと期間限定と銘打たれたLLサイズのコーラを頼んで持ってきた。本気で食べて飲むつもりらしい。
暖房がしっかりとつけられている店内は食べ物を咀嚼していたとしても眠気が襲ってくる。ただ眠気が襲ってきても偽美希の女子とは思えないほどの食べっぷりを横でやられてしまっては、眠気なんて吹っ飛んでしまう。食べっぷりというのは、人を恐れさすものの一つだと考える。
さて、偽美希が「ふぅ……」と二重ハンバーガーとLLサイズのコーラを飲み終わって息を漏らしたころ、俺は楽しいクリスマスを過ごすために、今日の行き先を決め終わった。
計画としては、今の時刻が九時過ぎであるから十時まで近くの赤色のゲームセンターで自分がモデルになっているゲームをプレイしてにやにやとした後、これまた近くにあるアニメ漫画専門店に行き中を物色して、お昼になったらいつもはいかない霊長類マークのカレー屋に行く。ここまでは、初心者秋葉原訪問者が行くようなルートだ。なぜ俺がそんなことを言うのかと言うと、このルートと言うのが凛監督に言われたルートだからだ。
「いい、生贄君? 初心者が行くといっても別に行ってはいけない場所じゃないのよ。ただ、無駄に混んでいるから、不必要にいかない方がいいのよ。昔はああいう店とかが少なかったからわざわざ出てくる必要があったけれども、今は別に近くで買えるはずなのに、なんでここに来るのかしらねぇ……」
と、愚痴を言われたことを思い出した。
さて、思い出したのはいいのだがやることをやらなければ考えた時間が無駄になってしまう。
「偽美希、もう出ようか?」
「えぇ……まだ外は雨を降っていますよぉ? それに、ちょっと眠くなってきましたしぃ……」
いつもは無駄に従順な偽美希が、こんな時に限って反抗してくる。確かにここはあったかいし眠たくなってきた。外はもちろん雨が降っている。だけれども、そんなことを気にしていたらいつまでたっても外に出れなくなってしまう。
「いいからついてこい」
「……分かりました」
腹が立つわけでも、イラついたわけでもないけれども仕方がない。偽美希を動かすには、少し強い言い方をしないといけないからな。
―――
そこから俺たちはさっき言ったルートを回り続け、時折偽美希が近くを走る痛い車を見て「なんということだろうか……」と絶望していたけれども、ぶっちゃけそんなのはどうでもよかった。お昼を食べながら午後の予定を考えていると、隣である話を耳にした。
その話をしていたのは、男二人組。どうも、このクリスマス悲しく過ごしているに違いない雰囲気だ。
「おい、後で爆発テロを神田明神の方でおっぱじめるらしいぞ」
「お! あれをあそこでやるとは、神様もお怒りになってしまうだろ?」
「いやいや、今日はクリスマスだぞ? お三人がただって今頃チキンを貪り食っているに違いないさ」
「それにしたって、今日は雨だぞ? 爆発テロだって、人が集まるはずがねぇ」
「過激派というものは、雨でさえ武器に変えてしまうはずさ」
なんとも物騒なことを言っている連中だが、彼ら二人からは悪気というものは感じられない。むしろ幸せそうな雰囲気が漂っていた。彼らが首謀者じゃないから、そんな雰囲気なのかもしれないが、それにしても恐怖を感じられなかった。肝が据わっている感じもなかったから、そういうことだろ。
俺以外に、偽美希もその話を聞いていたらしく「信長様後で、神田明神に行ってみましょうぞ」と口の周りを汚しながら行ってきた。大丈夫、しっかりと紙ナプキンで口元を拭いておいたから。
彼ら曰く、その爆発テロは午後六時に行われるらしくそれまで何をしているか考えてしまう。どちらにせよ気になるのはなぜ爆破テロでは無く爆発テロなのかということだ。
―――
雨降りしきる中、俺ら二人はなぜか新御茶ノ水の方角へ歩きだした。しかし、やることもなく方向感覚もなかったのでなぜか神田にたどり着いてしまい、それではだめだということで末広町の方角へと歩きだした。さすがに末広町に関してはホームグラウンドということもあって、すんなりとたどり着くことが出来たが、それでも時間は余ってしまう。ということで秋葉原の本当の電気街の方や神様と言った怪しい工具店や、ラジオ会館に行ったりして何とか午後六時になり、神田明神へと着いた。
―――
『えー、皆さまお集まりいただきまして誠にありがとうございます。お騒がせしていますこと、まずは謝罪させてください。申し訳ありません』
『謝罪なんていらねーよ!』
『さっさとおっぱじめよーぜ!』
神田明神に着くとマイクを持った男が話をしていてその周りを数十人の男たちが囲んでいた。中には女の姿もあって何やら闘志にあふれていた。
そして、そのあふれる闘志を見て俺の相方である偽美希は「うぇぇーい!」と声を荒げていた。
まだ雨は降り続いていている。ただ、空の色は暗くなり怪しさはどんどんと増していく。普段であれば明るくなる宮もなぜか今日に限っては明るくならかった。
『本日は、すべて貸し切らせていただきました。今は我々のものであります!』
『うぇぇーい!』
集団多数が、奇声をあげている。中心人物として偽美希が主導しているのだから不思議なものだ。
マイクを持った男は片手に持っていた傘を放り投げ、それに合わせて周りも傘を投げた。もちろん偽美希も同じように。そして、マイクを持った男は
『聖なる夜とはいえ、我々は生き続けなければならない。たとえこの日本中すべてがピンク色に包まれようとも、我々は一筋の光、一筋の希望を持たなければならない!』
『その通りだ!』
『しかし、我々の希望と言うのは普段であれば具現化しないものである! しかし、今宵は一味違う。聖なる夜は、我々にも夢を送ってくれたのだ!』
彼はそう言うと、右手に筒のようなものを持ち上げ『さぁ、これを闇夜に投げ込むのだ!』と言って、筒を置いてマイクを置いて袋の中から筒を周りに投げ出した。
『これを地面に置き、火をつけるのだ!』
『えぇい!』
なぜか、返事はすべて奇声だった。そして、投げ出された筒を受け取り全員疑いもせず、筒を地面に置いた。言っておくがここは神社の境内だ。
しかし、火を持っていないようで筒を置いた後おろおろとしていた。
「恐れることはない諸君! 火がなければ生み出せばよい!」
落ちていた木の棒を振りかざし、なぜか導火線に火を付けることが出来た。
木を振りかざしたのは偽美希であり、どういう方法で火をつけたかはさすがの俺でも理解ができなった。しかし、なぜだか火はついてしまった。本当に不思議だ。
そして、導火線は雨なんかに負けることなくどんどんと着火点へと近づいていき、ついに大元に火が付いた!
そして、筒から発射されたのは大きな火薬だった。
『おぉ……』
奇跡的に雨はちょうど上がり、雲も消え空は晴れ渡った。暗い空。聖なる夜に、映し出されたのは、ハートマークにバツマークが描かれたなんとも不思議な形の花火だった。
なるほど、確かにこれは爆発テロだ。
爆発テロに参加していた連中は全員空の花火を見て一瞬息を飲み、そして叫喚の渦に巻き込まれていった。
騒がしい集団から一歩はずれて、俺は花火が消えた夜空を眺めてみた。
すると、予報でも言われていなかったことが起きた。
「おぉ! 星が……」
確かにクリスマスらしいとは言えない一日だった。だけれども、夜それもこんな星降る夜に、いつもと違うことをしてみる。
これというのは、クリスマスらしく過ごすことよりも楽しいことなのかもしれない。それに、俺らしいと思うからな。
「さて……」
なぜだか分からないけれども、偽美希が集団の二次会に誘われていた。そして偽美希も「同士のためなら」といく気満々だ。どうやって、偽美希を連れて帰ろうかまた考えなければいけないな。
クリスマスはどうも考えることが多い。サンタもきっとこんな気分なんだろうな。