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プロローグ
JR新宿東口の改札を出て真直ぐ進むと駅ビルの地下に繋がっている。若者で人気のファッションビルだ。近年「ルミネエスト」と名を改めた。地下商店街の通路はシャッターに閉ざされてオープンまでまだ時間があった。
前を一人の女性が歩いていた。薄いオレンジ色のコットンのハーフコートを着ていた。締められた腰のベルトで体の細さが分かった。下から伸びる2本の細い脚は濃い紺色の極細ジーンズを履いている。細い足首に裾を弛ませていた。5cm程のヒールある黒いブーツを履いていた。長い脚をより長く見せる効果があった。
男はこの女性の顔が見たいと思った。こんなにスタイルが良いのだからと期待感を募らせた。突き当たりを右に曲がり階段を上り出した女性の茶色く染められたショートボブの毛先が揺れていた。階段を昇りきった所で女性に追いついた。その時一瞬彼女の顔を横目で見た。
すっと伸びた白い鼻と淡いピンク色の頬と唇が見えた。男は直ぐに視線を前に戻すと心の中でガッツポーズをした。『やった!可愛い』女性は男性に気が付かずそのまま雑居ビルの立ち並ぶ路地へと消えて行った。




