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嬉しい誤算

 『イグドラシル』でウルザ陣営の掃討を行っていたレイアが戻ってきた。


「お疲れ様ですレイアさん」

「うん。タイガもお疲れ。言われた通り逃げてきた勇者はそのまま見逃しておいた。噂も流れるようにしておいたから、じきにウルザの耳にも入ると思う」

「ありがとうございます。そうなると後は引っ越しだけですね」


 既にシーラが魔神ルフェルの軍門に下ろうとしているかもしれないという噂がウルザ陣営に流れるような根回しも済ませてきてくれたようであった。

 そのため次に大河たちがやらなければならない事は、ウルザ陣営に場所が知られている『シイアの大森林』から別の場所に領域を移動させることであった。


「……改宗やら転移でかなりポイントを使ってしまいましたが、それに加えてこの領域を放棄して別の領域に引っ越しですか。……もう『ユグド』で稼げばよかったかな?」

「『ユグド』にいると神託による連絡ができないから。欲張りすぎて撤退が遅れるなんて事になっても困るし、仕方がない」

「ですね……ただ、しばらくの間は『自爆』戦法が使えない事を考えるとなぁ。ポイント稼ぎとと足を引っ張る事を除いたら、俺ただ爆発するだけのお荷物ですからね」


 元々、新たにシーラの領域を増やそうという計画は立てていたが、今回の件でかなりのポイントを消費してしまった。更にしばらくの間はウルザ陣営が居場所をバレる事なく静かに過ごす必要があるため、『自爆』戦法というチート技でポイントを荒稼ぎすることも出来ない。

 領域の移動をすれば本当にポイントがカツカツになってしまうだろう。と大河たちは考えていた。しかしそれは離れてエルフィードと会話をしていたシーラが話に入ってきて訂正されることとなる。

 

[いえ、ポイントは今回の作戦の前よりも余裕がありますよ?]

「なんでですか!?」

「……今回稼いだポイントは、タイガの『自爆』戦法で稼いだ約五千ポイントと私が倒したシンドウ・クレアの撃破ポイントくらい。クレアの撃破ポイントを多めに見積もっても収支はマイナスかと思いますがシーラ様?」

[いえ……タイガさんが倒した勇者の撃破ポイントが私の元に加算されています]

「え?」


 大河の主神はウルザであるため勇者を倒したとしてもシーラに撃破ポイントが加算されることはない。

 元々の作戦ではレイアたちと共に『ユグド』に向かいウルザの勇者たちからポイントを巻き上げようと思っていた。しかし今回は急遽大河が1人で『ユグド』に向かうこととなったため、ポイントは稼げない筈であった。

 しかしその予想に反して、シーラの元に大河が倒した勇者の撃破ポイントが加算されているという。


「………もしかして、『誘爆の呪い』を悪用して勇者たちを倒すと攻撃者って呪いを掛けたレイアさんって事になるんですか?」

「あ、なるほど。今回タイガはあくまでも『誘爆の呪い』で勇者を倒したからってこと?」

[収支欄を見る限りそうだと思います。今回消費したポイントを差し引いても5万ポイント以上の利益がありますので]

「5万!」

「……ある程度成長した勇者の撃破ポイントが加算されたとなるとそうなるか」


 『自爆』と『誘爆の呪い』のコンボで積極的に仲間に危害を加えようとする者がいる事がシステム上想定外であるためか、『誘爆の呪い』によって死亡した者の撃破者は呪いを掛けたレイアと判定してくれるようだ。

 これこそまさに嬉しい誤算である。


  これほどのポイントがあれば、領域の移動で頭を悩ませる必要など全く無くなる。むしろ当初よりもポイントが潤沢になったことで、より良い候補地を選択できるようになった。

 そのためレイアは地図のとある部分を指差しながら提案するのであった。


「……そんなにポイントがあるなら、この場所をシーラ様の支配領域にしない?」

「この場所って…」

「『リュートの遺跡』。かつてウルザに滅ぼされた1柱の神が支配領域にしていた魔境」

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