Present For You 〜命〜
いつもの祥くん?
結婚して すぐに妊娠が分かり、まだ十代だったので ちゃんと育てていけるのか 不安で......そんな私を察してくれて いろんな所へ連れていってくれました。
6月14日 寮が誕生 この日は 祥くんの
誕生日でも あります。 予定日は22日だったので
ちょっとした 奇跡と思ったのを覚えています。
付き合ってから今日で 2年位かな......あっという間の2年......そんな思い出に浸ってたら
時計の針は18時を廻ってた。
丁度その時 祥くんが 帰って来ました。
いつもより 自分の声が弾んで
「おかえりなさーい!」
嬉しさで 顔がにやけて いたせいか 祥くんも驚いた顔で
「おー!」と答えた。
???私も祥くんを見て 不思議 感じがしました。
あれ?なんか 変だな?祥くんが遠く感じる......なんだろう?......この感じ......
祥くんの周りに モヤがかかったような......
いつもの祥くんの感じと なんか...違う......?
「あれ?寮は?」
祥くんの事で、私の心臓が跳び跳ねた。
変な事考えたから
びっくりしちゃった。
「突然 私の お母さんが来て 寮を見てくれるって
だから
預けたの。」
祥くんは、少し詰まらなそう顔で
「そうか......」
「だ.か.ら
ねぇ!二人でデートしようよー!寮も居ないし
ねぇ、祥くん!」
子犬のように甘えて
お願いしたら 呆れた顔で 笑いながら
「まぁちゃん 最初から そのつもりだろう。」
ズバリ!
「うん!」
舌をペロッと 出して 笑ってごまかしたら 祥くんは 笑って 私の頭をポンッと コツいて
「給料日だしな!行くか‼でも 今度は 寮も一緒に
連れて行くからな。」
その言葉で 子供みたいに 無邪気に 跳び跳ねて
喜んでる私を 優しい笑顔で 包んでくれました。
祥くんが 着替えてる間
また、私の心に不安が過る。いつもの祥くんなのに......いつもの祥くんじゃない...みたいな
そんな不安が胸を突き刺す。
不安が消えないまま 二人で家を後にしました。
この時の私は
この後 起きる出来事を 知るよしも なかったのです。