ノセックギルド
翌日は朝から朝食のソーセージが一本多かった。サービスだな。
よく晴れたので外に散歩に出かける。
「ねぇねぇ! ケント様! あそこに寄っていいですか?」
「ん? いいけど」
といろんな露店を回りながら買い物をしていく。
まぁ、最後は古本屋だ。
俺の顔を見てニヤリたするスケベジジイ。
「いらっしゃい、どうだった?」
「まだ読んでねえよ! このスケベジジイ」
「ひゃっひゃっひゃっ!」
と笑うジジイ。
俺は
『発見!必見!罠探知&解除』
『鑑定大図鑑』
を金貨2枚で買う。
(店を出る時まで笑ってやがるし)
この古本屋しかこの街にないのは如何なもんかな。
あらかた街を散策したので宿に帰る。
もう飲んでる奴らがいて、ウイスキーを飲んでいる。
話題になってるようだな。
「あら、帰ってきたのかい。また今度降ろしておくれよ?」
「分かったよ、あと、1ヶ月分前払いで部屋を借りとくよ」
「毎度あり! まぁ安くするよ!」
「ありがとう」
と4人分を払っておく。
部屋に戻って本を読む。
これで強くなれるんだから読むしかないよな。
夕暮れ時にアリア達に呼ばれて下に行く。
なんとか『発見!必見!罠探知&解除』を読み終えたのでよかった。
中々難しい本だったので覚えるのに大変だったが、スキルになっているので大丈夫だろ。
「おう!こっちだ!」
とミリオン達とまだ一緒に飯を食う。
「ねぇねぇ、また後で部屋に行ってもいい?」
とリシアが言う。
「ん? 構わないが?」
「へへ、欲しいのがあるんだ!」
またショップだな。
「俺も!大量に買っとかないとな!」
「分かったよ、後の2人も来るんだろ?」
「「もちろん」」
まぁ、自分の金で買うんだからいいか。
それからはダンジョンの話になり、全員今は10階層だ。
丸尾さんが攻略したって言ってたもんな。
今度会ったら醤油と味噌を渡してあげないとな。
(さすがに日本が恋しくなってるだろうな)
こっちの味付けはナンプラーのようなものや、塩だけだ。
ケチャップやマヨネーズ、醤油、味噌なんかは無いから味が限定される。
だが、肉はこちらの方が安くて美味い。
モンスターだと思わなければいいだけだ。
「ふぅ、と、とりあえず部屋に行くぞ」
「だな、ごちそーさん!」
みんなで上に上がり俺の部屋で買い物だ。
金は最後に徴収する。
いちいち金貨を渡されて買うのが面倒だから、買ったものを教えてもらって払ってもらう。
だから俺が先にチャージしてるんだがな。
「よし! これでダンジョンでも頑張れるな!」
「ダンジョンの中は禁酒です!」
「そ、そんなぁ。たまにはいいだろ?」
「だめです!」
とリシアに言われてミリオンは泣きそうだ。
まぁ、ダンジョンだし、禁酒した方がいいだろう。
「んじゃ」
と言ってみんな帰って行く中、ミントが残っていた。
「ん? どうした?」
「あ、あの、僕だけまだ」
「いや、そんなことしなくても別にいつも通りでね」
すると抱きついてくる。
「僕は盗賊に汚された身です! でも、貴方の側にいたいし、抱かれたいと思ってます!」
「ふぅ、分かったよ」
お姫様抱っこをすると泣き止むミントは『ほぇ?』と声を出す。
「ミントはいまいくつなんだ?」
「20歳です」
「なら問題ないな」
と唇を重ねる。
「あ、ありがとうございます」
「いや、こらから一緒だろ? 俺はそのうちいなくなると思うけどな」
「はい、それは承知してます」
ギュッと抱きついてきて可愛いと思ってしまう。
「ベッドに行こうか」
「はい!」
いつも元気なミントは小柄で可愛らしく元気だ。
(それがこんな妖艶な顔をするんだな)
「あ、ケント様」
「あぁ、大丈夫だよ」
と夜は更けて行く。
真っ暗の中2人の息遣いが心地よい。
翌日は2人でシャワーを浴びて下に降りて行く。
(本当にハーレムパーティーだな)
朝飯を食いながらそんなことを思う。
(はぁ、帰りたくなくなってくるじゃないか……)
「なんだ? ケントは元気ないのか?」
「ん? んなことはないぞ?」
「そっか、俺は今日からダンジョンだから禁酒だぜ。憂鬱だ」
「あはは、帰ってきたら浴びるように飲めばいいさ! それまで我慢だ!」
「はぁ、我慢だなぁ」
ミリオンのやつアル中になるんじゃないか?
「前は良かったよ! エールなんてクソまずいからな! 今はダメだ! ビールにゃかてねぇ」
「あー、そっちか」
「あー、じゃないの! ほら、早く行くわよ!」
「……うっす」
と言ってミリオン達はダンジョンに向かって行った。
「さて、俺らは何しようかな?」
「ギルドに行きませんか?」
「そう言えばこっちにも冒険者ギルドはあるんだよな?」
「はい、ダンジョンが盛んですが冒険者ギルドもありますよ」
そうか、ダンジョンばかりだと思ったがギルドにも顔出さないとな。
「よし! いくか!」
「「「はい」」」
ダンジョンから近い場所にギルドはあって、他の街に比べると小さい気がするな。
入ってみると酒場も併設されており、いつものギルドといった感じだが、覇気がないと言うか寂れている?
「こんちわー」
「はい、ダンジョンのことでしょうか?」
受付嬢も元気ないな。
「いや、こちらは依頼とかはないんですか?」
「依頼……依頼!? あ、あります! たくさん有りますが!」
と受付嬢は早口で捲し立てる。




