↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
75/88

ずぶ濡れでの帰宅

玄関(げんかん)(はい)るとすぐに母親(ははおや)がリビングから()てきた。彼女(かのじょ)は「フフッ、ビショビショじゃないの、どこに()っていたのよ」と()いながら()()っていたタオルを玲也(れいや)手渡(てわた)す。玲也(れいや)()()ったタオルで(あたま)()きながら「ちょっとね」と()ってごまかした。川村玲子(かわむられいこ)一緒(いっしょ)多嘉良橋(たからばし)まで()ってたなんて()んでも()えない。(あたま)(かお)()きながら玄関(げんかん)のすぐ(ちか)くにある風呂場(ふろば)出入(でい)(ぐち)(まえ)()き、そこにある洗濯機(せんたくき)(ふち)にタオルをかけると洗濯機(せんたくき)(なか)()いだ(ふく)()れて風呂場(ふろば)(はい)った。その直後(ちょくご)(かれ)(はは)玲也(れいや)()けたタオルを使(つか)って()れた(ゆか)()いていき、その(あと)、そのタオルを洗濯機(せんたくき)(なか)(ほう)()んだのだった。


川村和彦(かわむらかずひこ)のメモ(ちょう)の1ページをちぎり()って川村早希(かわむらさき)提供(ていきょう)したのは(だれ)なのか。シャワーを()びることで(からだ)(あたた)まってくるのを(かん)じながら、玲也(れいや)はずっとそれが()になっていた。まさか、彼女(かのじょ)たちはその少女(しょうじょ)まで()にかける()なのだろうか?だとしたら、それは(なに)(ちが)うような()がした。どういう経緯(いきさつ)かは(わか)らないものの、(ほか)少年(しょうねん)たちは素行(そこう)(わる)いという(うわさ)もあり、(ころ)されても仕方(しかた)がないような()がして同情(どうじょう)する()さえも()きないし、昨夜(さくや)みた(かぎ)りでは、いくら深夜(しんや)とは()普通(ふつう)信号無視(しんごうむし)をしていくような(やつ)なのだ。(だれ)()ていなければ平気(へいき)(わる)いことをする人間(にんげん)であることが(うかが)()れる。だが、その少女(しょうじょ)はどうだろうか?彼女(かのじょ)たちにとって大切(たいせつ)なのは、7(にん)生贄(いけにえ)(そろ)えることなのだろうか?それとも復讐(ふくしゅう)なのだろうか?様々(さまざま)考察(こうさつ)がごちゃ()ぜになって(あたま)(なか)()(めぐ)り、(かんが)えがまとまらなくて(こま)っている(あいだ)夕方(ゆうがた)になっていた。


午後ごご時半頃ろくじはんごろになって玲也れいや父親ちちおやかえって一人息子ひとりむすこ風呂ふろさそったが、かれ夕方ゆうがたはいったからいとことわる。玲也れいやはははそのいきさつについて簡単かんたんおっとげると、かれ納得なっとくして一人ひとり風呂ふろはいった。玲也れいやちち風呂ふろからがるまでにそのつま夕飯ゆうはん準備じゅんびませるのだったが、彼女かのじょ風呂ふろはなし部屋へやからてきた玲也れいや食卓しょくたくととのえるよう指示しじしたので、二人ふたり夕食ゆうしょく支度したくととのわったが、そのタイミングで父親ちちおや風呂ふろからてくるのだった。


そんなかんじで夕食ゆうしょく最中さいちゅう母親ははおやたずねてくる、「それで、昼過ひるすぎになにをしてたの?夕立ゆうだちでずぶれになるまで」。都合つごうわる質問しつもんに、玲也れいやはうつむいたままなにわなかった。右斜みぎななかいから猛烈もうれつ視線しせんによるあつかんじる。「ごと?」となおも尋問じんもんつづけるははだったが、それをかねた彼女かのじょおっとが「まあまあ、玲也れいやもそろそろかくごとの1つや2つくらい出来でき年頃としごろだろう?」と楽観的らっかんてきなことをうのにたいして「まだ8はっさいなのよ、ちょっとはやすぎない?」と、まだまだあかちゃんあつかいしたがる母親ははおやなのだった。ちなみに、この時点じてん玲也れいやごとという言葉ことば意味いみからなかった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。