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用水路の水門

水門関連の専門用語は焼き付けばなので、かなりおかしなことになっていた。

これでよいはずなのだけども、とりあえず、一応の修正のための改稿終了。

宝田大橋(たからだおおはし)交差点(こうさてん)を東から西へと渡り切ってすぐのところにある宝田用水路(たからだようすいろ)水門橋(すいもんきょう)がある多嘉良川西岸の土手には水門へと続く保守点検用(ほしゅてんけんよう)の道と階段が土手道の両側あった。特に、水門の下流の方にある(ふち)絶好(ぜっこう)(つり)りスポットで地元の釣り人たち良く知られており、休日や祝日などは水門付近(すいもんふきん)の河原は釣り人で(にぎ)わうことが多い。そのため、釣り人たちも用水路の保守点検用の通路や階段をよく利用するのだ。だが、水難事故(すいなんじこ)が多発している場所でもあるので保護者同伴(ほごしゃどうはん)ではない子供がここに立ち入ることはあまりない。


この水門は西南西(せいなんせい)向きなので、水門の西岸は朝昼(あさひる)(くら)く、夕方もちらっと日が差すくらいで基本的に一日中暗い場所だ。東岸の方も午前9時から午後3時くらいまでしか日が入らないので夕方ともなるとかなり陰鬱(いんうつ)になる。


また、夏場は梅雨(つゆ)の間に山に降った雨が湧き水となって多嘉良川に流れ込むので水量がかなり多くなる。それで、6月の梅雨から10月の秋梅雨(あきさめ)が終わるまでの間この水門は開かれており、宝田団地の中央公園を流れる親水公園(しんすいこうえん)用水路として利用されると同時に、川幅(かわはば)(せま)い多嘉良川の水量を調整している。


これで(わか)るとおり、多嘉良川は流量(りゅうりょう)が多いわりに川幅が狭いため、深い多嘉良川から浅い用水路に押し寄せてきた水は、一旦、用水路の床版(しょうばん)に乗り上げて速度を早めてから用水路に入ることになる、そのため、用水路の入り口の下流側だけ川底が深く掘り返されて”(ふち)”になる。そのことから、水門付近の多嘉良川の水面は速く流れるのに川底付近は遅く流れるため、常に水面から川底に向かって巻き込むような水流が起こっている。このような理由から、多嘉良川の用水路水門入り口付近の淵に落ちるとほぼ確実に(おぼ)れてしまうことになる。


当然、この水域(すいいき)は”遊泳禁止(ゆうえいきんし)”となっている。さらに言えば、7年前に当時7歳の少年が亡くなったのはこの場所だ、そして、玲子はその少年の妹なのだ、何か因縁を感じざるを得ない。それはそうとして、おっかなびっくりながらもいそいそと土手を下りて行くフジショーの後を追う2人。降り立つなり水門の中に向かって「さっきはその、、あの、、ごめん」とぶっきらぼうに言うフジショー、だが、返事はなかった。(くら)がりに目が()れてくると、水門には玲子の姿が無いことに3人は気付く。


「え?俺たちから逃げようとして(あわ)てて落っこちちゃったの?」と言う玲也に「だとしたら早く消防に連絡しないと確実に死んじゃうよ」となぜか冷静なシマオ、「ちょっ!ど、どうするんだよぉ~」と、発端は自分のくせにやたらと焦りまくるフジショー。水門の手前で3バカが騒いでいると、「落ちてないよ」とくぐもった声がどこかしらから聞こえてきた。声の出所を探す3人だが、こういうのは玲也の得意分野だ。(やみ)()れてきた(ひとみ)には水面のわずかな反射から水門の向こう側にいるらしき人影が(おぼろ)(うつ)っていた。「ここをくぐって行ったんだ・・・」と独り言を言う玲也に絶句(ぜっく)する2人だった。


この水門の構造(こうぞう)は、コンクリートでできた床版(しょうばん)の上に門柱(もんちゅう)があり、門柱をかばうように後付けで堰柱(せきちゅう)(かぶ)せられいるため、堰柱の岸壁から門柱までは15cm程の余裕がある。そのうえ、ここの水門はいつも完全に持ち上げられてはおらず、堰柱上面(じょうめん)から高さ約60cmくらいのところに水門の底辺があるので、子供だったらしゃがみながら門柱にしがみついていけば向こう側に行けなくもない。


15cm位の隙間(すきま)であれば子供の足ならギリギリ体重をかけられるが、それでも、門柱にしっかりとしがみついていなければ用水路に落ちてしまうだろう。なので玲子の体格でもその手が向こう側にギリギリ届く、慎重(しんちょう)に門柱にしがみつけば子供でも門の下をくぐって水門の向こう側に行くことができなくはないのだ。だが、それを見抜いた玲也は躊躇(ちゅうちょ)なく門柱にしがみつきながら向こう側に行った。

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