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宣言


「それならこれからの事を話そうか」

「これからの事だっちゃか?」

「そう、僕の身の振り方だよ」


 ハルトは憂いていた。

 バクリュウキョウ撃破時に魔が差して選択したエンディング通りの展開だと、この先ヴァージニアの周囲で何かが起こる。


 ゲームと彼女の関係もさることながら、女の子を一人で死地へ向かわせる行為を許せなかった。

 ならば、後ろ指をさされながらも研磨してきたヴァニシングライダーの力が役に立つ。


 それと元の世界へ帰還するのにヴァージニアが関わっているのは十中八九間違いない。

 ハルトはならば後は勝って生き残るのみと心に刻み込んだ。


「……ん? それはこの先も私と同行してくれるということなのか?」

「そうだね。僕は自身の腕前を一番信じている。だから操縦出来るヴァージニアさんと共にいた方が安全だと思うし、それに兵士の人にヴァージニアさんを託されたんだ。この戦いが終わるまでは付き合わないとね。死んだ皆さんに怒られるよ」


 一人ならこんなカッコいい事は言わない。

 きっと今でも何処かで一人震えていたであろう。

 そう、男と言う生き物はいつの世も、女の前では格好つけたがるものなのだ。


「ふ、ふん! それはとてもとても迷惑な話だっちゃ。でも、どうしても言うのなら連れてってやらないでもないだっちゃよ」


 ヴァージニアは鼻を鳴らすと長い髪を揺らしながらそっぽを向いた。

 もう、お別れはあの場で済ませたから泣くことはない。

 ただ、ハルトの発言に何か思うことがあったのだろうか、「………………………………………」お湯を急須に注ぎ茶葉を蒸らす程度黙する。


「分かったよ。よろしくねヴァージニアさん!」


 口は悪いが良い少女なのはもう理解しているので、ハルトは素直な気持ちを言葉に表し握手を求めた。


 だが、


「馬鹿め、平民の分際で馴れ馴れしいだっちゃよ! お前なんか土下座して靴を舐めるのがお似合いだ!」 

「いたっ!」


 ヴァージニアは出した手を跳ね除ける。


 無礼な返礼である貴族様のありがたいお言葉も、ノーマルピープルなら声を荒げて抗議するところ、この変態はアニメ声ありがとう、ツンデレフレーズありがとうございますと心の深層で歓喜の声をあげていた。


「変態の分際で貴族と共にいたいなんて図々しいにも程があるが、でも、特別に家畜として扱ってやるから感謝しろだっちゃ!」

「ええ! それは酷い。せめてお兄ちゃんと……」

「なんか言ったか豚野郎」

「なんでもないです、ぶひぃぃぃ!」


 ツンデレ通り越してただの暴言になりそうなのでここら辺で譲歩した。

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